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2018年9月18日 (火)

野球もの映画と2万3000円の大台突破(第925回)2018・9・17

野球もの映画と23000円の大台突破(第925回)2018917

 久しく見ていない私の好きなジャンルは、潜水艦物と野球もの映画だ。最近の大谷の二刀流ですぐ思い出すのがベーブ・ルースで「ベーブ・ルース物語(1948)」や「夢を生きた男 ザ ベーブ(1992)」の2本。ルウ・ゲーリッグの伝記映画「打撃王(1942)」には自分の役で出演していた。入院中の少年にホームランを打つ約束して果たすなど、エピソードが多いスター・プレイヤーだったので内容は盛り沢山だったのを覚えている。

 

 このブログで書いたことがある「春の珍事」もこの野球ものだが、ミュージカルの「くたばれ!ヤンキース」はゲーテのファウストの翻案で、弱小球団ワシントン・セネタースの熱烈なファンの老人が悪魔に魂を売って若返り、中軸打者となって、チームは快進撃。

 

 ヒーローになった老人は家庭が恋しくなりもとに自分の家に下宿人として自分の老妻との付き合いを楽しむ。契約違反を怒った悪魔は仲間の美しい魔女にヒーローを誘惑させる。一方セネタースの連勝は続き、ついにヤンキースとの優勝決定戦に持ち込むが悪魔との契約は実はその前日に切れていた。さあ、どうする。

 

 私が巨人ファンなのはご存知と思うが、私が悪魔に魂を売って野球選手になるなら、7回以降をゼロに抑えるピッチャーになりたい。ヤクルト三連戦を観てたら三つとも勝ってる試合だったのが、全部リリーフがダメで試合を落とした。口惜しいなあ。

 

 今日914日はこれまでの口惜しさが晴れた日だ。ようやく日経平均23000円のカベが明確に破られた。SQの当日で弱気がけっこう多かったのだが、やっと、やっと、目標達成した。もちろん、これが目先の天井で来週から下落というガッカリシナリオもあり得る。

 

 しかし私は9月末の決算に向けてヘッジファンドなど外国人投資家は、もう先週までで85000億円も売ったので、売りつくしたと想定している。

 今回は違うと言い切れるのが発射台。これ迄2万1000円台からの反発だったが、こんかいは2万2000円台だ。

 ここから先の目標?123日の高値24129円まで売買量も少ないし、走り出したら早いだろう。好事魔多し、で三連休の間に何か相場をブッ壊す何かの悪材料が出なけりゃいいが。ないことを祈りたい。

 

 好材料と見られるのは円安ドル高だろう。いわゆる三角持ち合いを日足で上回り、チャーチストによると①1月均衡表の「雲」の上限を突破②遅行線が26日前の終値の上に位置している、など強材量がある。目先のドルの上値目標は719日の高値11317銭(大和証券石月幸雄氏)だそうだ。

 

 920日の自民党総裁選で安倍首相が三選されるであろうことも、外国人投資家には改めて長期政権を認識させる好材料だ。当選後には國土強靭化や天災復興のための巨大な予算を、予備費や補正を利用して発表する。また日米首脳会談で何かいい話というか、いやな問題が消える「予感」がする。予感ですがね。当たりそうですよ。

 

 私はこの何週間も、マザースや国土強靭化関連を取り上げで、買いをおすすめしてきた。特にマザースの時は、私の経験を信じてくださいとまで申し上げたが、今回も的中。私の勝ちだ。揺り戻しはあるだろうが、上昇基調に変わりあるまい。

 

 映画のセリフから。ベーブ・ルースが球界人に入ってから先輩選手との対話だ。「守備の甘い所へ打つのがコツ」だ。「だからオレは場外に打つのさ」。やはりルースはアメリカのヒーローなんだなあ。いや、相場の方が、真空地帯をホームランのボールのようにスッ飛んでゆく、と言いたかったんです。

2018年9月10日 (月)

映画「ジョーズ」と天災と国土強靭化関連銘柄(第924回)2018・9・9

映画「ジョーズ」と天災と国土強靭化関連銘柄(第924回)2018・9・9

 夏になるといつでも思い出すのがこの「ジョーズ」だ。175年の作品だが、いまでもBSで繰り返して上映されると、私はDVDは持っているのに必ず観る。

 ストーリーはご存知の通り。怪物サメと人間との死闘だが、スティーブン・スピルバーグ監督がわずか28歳でこんなすごい傑作を作ったことに、私は凡人の一人として、本当に啞然としてとしてしまう。

 

 米国の友人にこの映画の話をしたら「『もっと大きな船が必要だ』ってセリフを知っているかい」と聞かれた。

 「それはブロディ署長が、巨大なサメが水面上にガバっと現れた時に対面して、唖然として言うセリフでしょ?」「もう米国では慣用句で、想像しなかったような大事件に遭遇し時に言うんです」。なるほど。

 

 被害者や亡くなられた方々にはまことにお気の毒でならないが、今回の北海道の大地震や関西空港のタンカーの道路との衝突なんて、だれにも考えられなかった出来事だろう。大地震や豪雨、台風なんて日本では当たり前といった外人がいたが、私は憤然として、とんでもないと反撃した。本当はキチンと準備さえしておけば、被害はもっと少なくて済んだのに、と思ったが。

 

 ただ、情報と市場をつなげる仕事に60年をささげてきた私としては①インバウンドへの逆風②対策としての国土強靭化計画への脚光という明暗二相を考えてみた。

 

 幸い96日に2本のレポートが私に届けられた。第一はSMBC日興証券の「関西国際空港閉鎖の日本経済への影響(訪日消費を中心に)」。第二は三菱UFJモルガンスタンレー証券の「相次ぐ自然災害がインバウンドへの逆風に」だ。

 

 まず関空閉鎖のマイナスの影響である。輸出入については2018年上半期で見ると、関空利用のシェアは輸出が67%輸入が50%で決して決して小さくないが、ほかの空港の利用などカバーできる。

 一方、観光客は2017年の外国人入国者2743万人のうち、関空利用は716万人、261%で、成田の279%に次ぐ。GDPベースでは、2018年の実質成長率を0・05%押し下げる。軽度といえそうだ。

 第二のレポートでは、インバウンドへの打撃について、観光業については震災の復旧・復興が一巡した後もマイナスの影響が長引く可能性を指摘している。

 

 実例としたのは、20164月の熊本地震だ。九州地域の外国人入国者数は実質4割減少し、震災前の入国者数の増加ペースを取り戻すまで6か月を要した、として、「日本の景気全体の下振れリスクといえる」。とした。

 

 まあこうしたマイナスの面は残念ながら事実だろう。しかし実は96日に大型建設株中心にセメントなど、復興関連銘柄が日経平均の5日間の続落にもかかわらず、かなり上昇したことだ。

 

 銘柄は後述することにして、早速、政権内部からの情報を入手して見た。するとー。

 第一は安倍首相は災害直後にまず関空の復旧、次いで北海道に、予備費を56000億円投じて、業務再開を大至急行え、と命令したらしい。

 第二に明年の消費税増税を控え、最高三兆円規模の建設国債発行による国土強靭化計画の推進も同じく検討が始まった、と。

 しかし三兆でなく一兆数千億円にとどまるらしい。(財務省のかたくな姿勢のため)。またこのニュースも「いま発表すると石破封じの総裁選対策と曲解される」との官房長官の進言で恐らく再来週かその次あたりに延期された。

 

 それにしても過剰な期待は禁物だが、相次ぐ天災で、予算増大は確かと考える。

 具体的にはゼネコン大手四社、ショーボンド、鉄建建設、不動テトラ、前田建設などの中堅特殊技能建設、それに太平洋、住友大阪などセメント大手。あと外人労働者導入などで労働紹介業大手などが強靭化関連になる。どうぞご研究を。

 

 今回の映画のセリフから、は幕切れのブロディ署長のです。「オレは本当は海はキライなんだ」。私はマーケットや情報は大好きだがたまにはこういったセリフも言ってみたいなあ。

 

2018年9月 3日 (月)

映画「タリーと私の秘密の時間」と三選後の安倍さんの政策 (第923回)

映画「タリーと私の秘密の時間」と三選後の安倍さんの政策(第923回)2018・9・2

 私の好きな美人女優シャーリーズ・セロンの主演ものなので観たが、何と18キロも太ったアラフォーのバツイチで少々ガッカリ。役のため体重を増やしたとか。ま、仕方ないか。

 三人目の子供を産み、産後鬱になっていた主婦マーロが夜間専門の若いベビーシッターのタリーの奔放な行動から次第に活力を取り戻してゆく。監督兼製作のライトマンは「大人用メリー・ポピンズ」とこの作品のテーマを説明している。なるほど。キラキラしていた20代を忘れられない女性向けの映画なんだな。そういえば周囲はアラフォー以上の女性が圧倒的だった。

 

もう安倍首相の三選は決まりだろう。827日の読売新聞の世論調査では、安倍内閣支持率は50%と前月比5%も上昇した。不支持率は40%とこちらは前月比5%下降。

 支持の理由は「政策(特に外交)」「指導力」「政治理念」で、まあマトモだ。

 イマイチ盛り上がりに欠けるのは事実だが、これで20219月までの安定政権が決まり、23月ごろの低支持率の時逃げ出した外国人機関投資家が回帰するだろう。

 

 安倍さんのやることはヤマほどある。ちょうど主人公マーロのように。2019年だけで天皇陛下御退位、新天皇即位と改元、統一地方選、参院選、ラグビーワールドカップ。続いて消費税引き上げ、東京オリンピック、などなど。安倍さんは憲法改正をやりたいのだろうが、これだけスケジュールが詰まっていては、まあ出来ないかも。

 私は昔、自民党首脳が話してくれた言葉、「イマイさん、東京湾にミサイルが一発撃ち込まれてごらん。憲法改正なんて一晩で成立するよ」。が忘れられない。慌てることはない。

 

 安倍さんはいま日本が世界的に見て立ち遅れかけている40革命に、活を入れてゆく、と見ている。

 具体的には、人工知能、ロボット、IPS細胞、ビッグデータ、シェアリングそれにキャッシュレス社会である。これが成長分野であることはだれでもわかるがモリカケ問題もあり、法律整備、規制緩和がイマイチ。

 竹中平蔵さんに伺ったら「サンドボックスつまり砂場を作って自動運転などを自由にやらす。法律はようやく一件成立、あと、一つ必要」とか。また竹中さんは「日本の対世界立ち遅れは2011年には大震災があり、123年には民主党政権のせいで遅れた。2016年のビッグデータ基本法成立で40革命に追随しかけたところ」といっている。なるほど。

 

 もう一つある。長寿化への対策だ。香港に次ぐ第2位の長寿国家として、21世紀に生まれた子供の寿命が105歳になることを前提に、成人教育し、第二の人生のための資格を取らせなくてはならない。夜学になるだろうから、補助金が必要。財務省は反対したらしいが安倍さんが押し切ったとか。

 

 サイバーセキュリティの専門家は、いま20万人もの人材不足と聞くから、この能力なり資格の取得は、第一の人生のときの所得より増加すること必定だ。

 今週は「政策」だけ書いて、アレ?イマイ先生銘柄は?とお考えかも。そりゃあ個別の企業は多いからー。これは次の著作で。

 内閣官房参与で安倍さんのスピーチライターの谷口智彦さんは「安倍晋三の真実(悟空出版)」で、こう首相の方針を述べている。

 「2012年の12月、安倍総理は指示を一つ、明確に伝えました。普段の月に4回ある、週末の過ごし方についてです。

 1回は必ず東京大震災の被害地を訪れて復興の様子を見る(これはその後、ほぼ1年半、忠実に実施された)。

 さらに1回は、それ以外の日本の各地を訪問し地域経済の状況に接する。

 もう1回、平日にないなか会えない人たちに、会う機会にする。

 週末はあと1回、残るからそれを全部外遊に充てる、というものでした。」

 永々と引用したが、安倍さんはもちろん、菅官房長官は実はこれ以上の働きぶりで、共にほとんど滅私奉公の働きぶり。これで「官僚にバカにされる政治」が「官僚が畏怖する政治」に変わった、と谷口さんは述べている。凄いなあ。ちなみにこの本はおすすめです。

 

 映画のセリフから。マーロがタリーから「どうしても辞める」といわれて慌てる。

「これから私はどうするの?」「やるべきことをするのよ。くり返し、くり返して、ね」安倍さんも菅さんもこれ迄の6年とおなじに今後も滅私奉公するんだろうなあ。お体大切に。

 

2018年8月26日 (日)

映画「検察側の罪人」と魅力的なマザーズ市場の注目銘柄(921回)

映画「検察側の罪人」と魅力的なマザーズ市場の注目銘柄(921回)2018.8.26

 原作はかなり前に読んだが、映画はずいぶん内容が書き加えられて、原田真監督のいう「硬質な犯罪映画つまりフィルム・ノワール」となっている。主役のキムタクとニノが話題の作品だが、悪役の三人が非常な芸達者でこれが軸になっていて、そこらに見応えがある。

 検事の最上(木村拓哉)は後輩検事の沖野(二宮和也)に対しある殺人事件の容疑者松倉(酒向芳、これが巧い!)を自白に追い込むよう命令する。言われた通り取り調べを行うが、どうもおかしい。最上は闇社会のブローカー諏訪部(松重豊)とつながっているらしいし、新しく現われる容疑者弓岡(大倉孝二)の方は意図的に軽視するよう沖野に対し圧力を最上はかける。沖野は事務員の橘(吉高由里子)の助力を得て最上の行動を調べてゆく。話の展開は意外や意外に。

 私の知っているある投資サービス会社は中小型株特に新興市場を得意にしていたが、この数か月のジャズダック、マザーズ市場の大幅下落で顧客が離れ、ただいま苦戦中だ。中小型ファンドの解約売りとヘッジファンドの先物または貸株による売りで、年初来の日経平均はマイナス2%だが、例えばマザーズ指数は32%の大幅下落だ。まったく犯してもいない殺人の疑いで検事からしぼられるように、売りに売られている。

 ただ、私の相場カンからみて、8月16日のマザーズ指数932・97で、底を打ったと考える。ここはマザーズの有力銘柄で大きく勝利する大チャンスだ。

 ヘッジファンドの売りは8月15日に終わった。これは断言できる。主力株の貸株と先物売りでマザーズ指数を売り崩して一儲け。あとは9月末に買いもどしがあるだけだ。下げの幅も期間も私の経験からみて十分。株価水準指標をここに分析しても、もう下値はないとみる。あとは買戻しで上昇あるのみ。

 そうは言っても何か急下落が世界的に発生する懸念があるのでは、といわれるかもしれない。私も全くない、とは言わないが、万一つれ安しても、大したことはないということは確かだ。すでに需給要因から十分下がったのだから。

 では、何を狙うか?何しろ170銘柄しかない市場だから、時価総額が1000億円を超えている10銘柄を挙げておこう。ほとんどが安価圏内にある。

①メルカリ(4385)

②MTG(7806)

③ミクシィ(2121)

④サンバイオ(4502)

⑤PKSHAテクノロジー(3993)

⑥ジャパンインベストメントアドバイザー(7172)

⑦TKP(3479)

⑧CYBERDYNE(7779)

⑨そーせいグループ(4565)

⑩日本アセットマーケティング(8922)

以上だ。

これ等のうち材料面からみて、はてな、と思うのはミクシィぐらい。将来東証一部移行の楽しみのある銘柄が多い。短期でも長期でも投資に適していると思う。

年末にかけて上昇相場を期待できる理由の一つにアノマリーがある。8月の株価が安い時、年末が高値引けする年は10年のうち8回ある。また株価水準指標でも安い。日経平均EPSは野村総研では18年度1335円、19年度1420円と予想。年末レンジを24000円から27000円とした。いまの23000円のカベは近いうちに必ず破られる。これは私の確信だ。

 映画のセリフから。最上検事は新任検事研修会でいう。「弁護人はアナザー・ストーリーを作ってくる。それを排除するのは、真相を究明したい、その気持ちの強さだ。そのことを忘れ、自分の正義、自分のストーリーに固執する検事は、犯罪者に堕ちる」。私は自分のストーリーにまだ固執しているのか。そうではない。私が1012年以来、上昇相場と円安の流れを的中し続けてきたことを、読者の皆様は覚えておられよう。前記したマザーズの銘柄をどうぞご研究ください。

2018年8月20日 (月)

映画「ミッション・インポッシブル フォールアウト」と迫ってきた中国貿易敗戦(第921回)2018・8・19

映画「ミッション・インポッシブル フォールアウト」と迫ってきた中国貿易敗戦(第921回)2018・8・19

 トム・クルーズのM・Iシリーズ第6作で私は一番よくできていると思う。おすすめだ。世界中でこのシリーズは28億ドルの興行収入を上げたというが、さもありなん。副題の「フォールアウト」は「副次的な予期しない影響」という意味と「放射性降下物」とあるそうだが、これも巧い。

56歳のトム・クルーズの全力疾走は第1作(1996年)以来ずっとで、見せ場になっている。カーチェイス(バイクも)に加えて飛行機のボディーにしがみついたり、今回は何とヘリコプターに縄一つでぶら下がったり。そのヘリをジャックして敵のへりに体当たりしたり-。ともかく一作一作趣向を凝らして観客をドキドキさせる。私はトム・クルーズにはアカデミー賞をやるべきと思うが、まあムリだろうなあ。

 今月13日の日経平均は440円の大幅安。トルコ・ショックと呼ばれ、ヘッジファンドの日経平均先物売りが推定4500枚もあった。

ところが翌日は498円の急上昇。トルコの騒ぎが少なくとも目先は大騒ぎするほどでないと考えたか。それとも9月末決算が多いヘッジファンド業界が「45日ルール」で8月15日に売ったのを最後に買い姿勢に入ったのか。まあ後者だと私は考える。

少々あきれているのが、マザーズ、ジャズダックの人気株だ。業績がちょっとでも悪いニュースが流れたらもうメチャメチャで、私はいい買い場と思うが手が出ていない。14日の498円高でも新安値銘柄は291、新高値はわずか44銘柄だった。これじゃあ、ねえ。

私は、現在の投資家の心理を不安にさせているのが米中貿易摩擦の形をとった両国の覇権争いと考える。もちろんハイテクの覇権は長期化しようが、関税の引き上げ戦争は中国側の敗戦で終わるのが目に見えている。

中国の対米輸出は年5050億ドル。つまりトランプ政権は関税をその分上げること出来る。しかし中国の対米輸入は1300億ドル。もう500億ドル引き上げたから、残りは800億ドル。トランプ政権が2000億ドル分の関税を引き上げても、もう手持ちカードは、ない。

これに加えて習近平政権には大きな負担がある。江沢民、朱鎔基、胡錦涛などの長老たちが、個人崇拝を含めて北載河会議で対米交渉の失敗の責任を追求したことである。

 一時は習ご本人まで責任が及びそうだったが、最近の人民日報を見る限り何とか逃げ切ったらしい。代わりに①序列第5位の王コ寧が失脚②貿易担当の劉鶴副首相が外された。8月22日から次官級がワシントンに飛んで、王岐山副主席訪米または両首脳の直接会談の地ならしを始めた。ここで欧米諸国から警戒される一因となった「中国製造2025」の修正があるのだろう。また人民元のドルぺッグ制から完全フロートへの移行、それに輸出依存から内需振興なども検討されるかもしれない。

私が注目しているのは上海株式市場の株価がここ数年来の安値圏に突入していること。人民元レートの安値と考え合わせると、厳しい外貨管理にもかかわらず、中国国内の資金が逃げ出しているに違いない。

ただ警戒期間はここ3週間程度。9月中旬が転機、と考えているヘッジファンの運用担当者結構多い。

第一には9月12日に米国中間選挙の予備選挙が終わり、貿易問題よりキャピタルゲイン課税がトランプ大統領も選挙民にも関心が向かうこと。

第二にはヘッジファンドの一部が懸念している「ヒンデンブルグ・オーメン」の危険期間ひと月が完了すること。8月10日にこのテクニカルな急落予兆が出た。1か月間に5~10%下落が経験的に発生。77%の確率といわれているので、売りを前提とした作戦をとつているところも。ただ、2000年以降は50%と低いのだが。これも9月中旬には厄払いになる。

 第三は日本株が米中貿易戦争で、本来中国株が売られる身代わりとなっていたが、この騒ぎが一段落すれば貿易戦争受難銘柄が浮上する。こうしたリストはサービスするところがある。

 銘柄としては①安川電機(6506)②コマツ(6301)③日本軽金属(5703)④日立建機(6305)⑤スバル(7270)⑥三菱電機(6503)⑦アマダ(6113)といったあたり。

 映画のセリフから。第三作のM・I・Ⅲで結婚していたジュリア(ミシェル・モナハン)が危険があるので別居して隠れ住んでいるうちに別の男性と結婚、愕然としているイーサン(トム・クルーズ)に言う。「私はあなたを愛しているけど、今の旦那で十分幸せなのよ」もっとも画面ではイーサンに首ったけなレベッカ(イルサ・ファウスト)に立場を譲った形だ。やはり色男は強いんだなあ。要するにこのコラムで私がいいたいのは、何か市場の下落があればそれは別の市場で上昇につながっている、という市場のルールだ。見逃さないようにしたい。

なおヒンデンブルグ・オーメンについて説明を。

①NYSEで52週高値更新銘柄数と52週安値更新銘柄数がともにその日の値上がり・値下がり銘柄合計数の2・8%以上。

②NYSE総合指数が50日前を上回っている。

③短期の騰勢を示すマクラレンオシレーターという指数(複雑なので説明略)がマイナス。

④52週高値更新銘柄数が52週安値更新銘柄数の2倍を超えない。

2018年8月13日 (月)

映画「カメラを止めるな!」と海航集団ビル売却命令と関税戦争(第920回)

映画「カメラを止めるな!」と海航集団ビル売却命令と関税戦争(第920回)2018812


 この「カメラを止めるな!」の」の大成功は後世の語り草になるに違いない。何しろたった2館の上映に始まって、8館になり40館になリ、遂に2か月の間に100館以上。300万円の低コスト映画だが興行収入は、現在ではおそらく2億円を超えているだろう。

 

 始め37分、ワンカットの長回し、とカ、ゾンビ映画だけど後半にいちいち伏線が生きていて、誰でも声をあげて笑うとかー。私は映画作りの人たちの仕事愛、それに監督役の家族愛の作品と思ったし、傑作とも思う。今回はストーリーは書かない。映画のおおよそは読者の方々も耳にしておられるだろうから。2回見るのは当たり前、とか。わたくしももう一度見たい。

前半ではわからない伏線が後半にわかるように、このところの株安の理由が私にはほとんど全部、解けかけているようにおもう。

 

 今の株価の足を引っ張っている要因の最大のものが米中関税戦争。これは万人が認めるところだろう。これに9月末の決算を控えたヘッジファンドが「45日ルール」で8月早々に売ったのが、例えば810日の300円安につながった。加えてトルコ・ショック。また9日に始まった日米貿易交渉で、米国ライトハウザー通商代表が強硬姿勢と伝えられたのも下げに拍車をかけた。

 

 しかし、知的所有権やハイテクがらみの米中貿易戦争は長期化必至だが、非常に近いうちに、今回の関税引き上げ合戦は中国側の敗戦で終了すると判断している。もちろん、日本にとって大ごとになる自動車の関税問題も、ある作戦があって、これもOK。今の東京株式市場の逼塞感は恐らく今週後半から次第に晴れてくると確信している。以下、理由を述べる。

 

 意外に思われるかもしれないが、私は「トランプ政権が中国民間企業ナンバーワンの海港集団の所有するトランプタワー近くの21階建てビルを売却せよと命令した」というWSJ10日の報道に注目した。

 海航集団といえば中国最大の民間企業グループで、ごく最近、創業者の王健会長が事故死した。この企業は王岐山副主席の支配下にあり、習近平一族の「ホワイト・グローブ」と言われている。

 

 ホワイト・グローブとは、共産党首脳部のために資金洗浄や資金移転を行う政商のこと。また死亡した王健会長は生前、保有株をある慈善団体に贈与すると公言していたが、その慈善団体のトップは、習近平あるいは王岐山の隠し子だという噂が絶えない。

 

 今回の貿易戦争で習近平主席は、江沢民、胡錦涛、朱鎔基などの長老たちから攻撃されているのは周知の事実である。これに対し①劉鶴副首相の辞任②9月に王岐山副主席をワシントンに派遣して、米中和解(実質敗戦)を図る、これが習近平の落としどころらしい。(これは723日付918回のわたくしのブログで報じた。

 

 ところでこの海航集団保有ビルの売却命令の隠された意味だが、もうオレたちは相当このグループの内容の調査(もちろん隠し子の件も)を終了した%というトランプのオドシ。これがココロだろう。逆に言うと、王岐山さんどうぞいらっしゃい。ただしあなたの手の内はわかってますからね、ということだ。

 

一方、茂木さん中心の日本代表が行っているワシントンでの日米貿易交渉は、先方は7兆7000億円(2017年度)の貿易赤字解消のため、対米輸出の自動車と同部品と追加関税25%の追加関税をかける%、と脅かしている。

 

 しかし、EUは継続審議に持ち込んでいるし、大本命の中国が降参してきそうなので、重荷はだいぶ軽くなった。また①主要5品目(コメ、小麦、牛肉、豚肉、乳製品)はTPPで、すでに譲許したので、上限5000億円程度の輸入増加を認め②切り札の「米国インフラ整備支援基金」をチラつかせる。再協議は9付きに伸びたが、作戦成功だ。

 

 この政府系ファンドは6月7日の安倍・トランプのゴルフ場での密談で決まったもので、日本の公的資金(財投債)を利用する。これで切り抜けられるだろう。

(私は防衛費や教育関係の負担増もあるので、日銀の永久債保有がそろそろ声の上がる段階と思うが、これは私のひいき目かもしれない。)

 

これ迄東京株式市場の動向を左右してきたヘッジファンドは、8月上、中旬に貿易摩擦犠牲銘柄を中国株売りと「身代わり」として売ってきた。自動車と部品株も被害者だ。

 

しかし9月末の株価水準は「決算期末なので高いに越したことはない」(運用担当者)。また信用売りは目立つので貸株を利用していたヘッジファンドも結構多かった。これは9月期末までに買戻しが必要になる。サマーラリーが少々遅れ気味で起き、23000円のカベは楽に超えるだろう。私はいぜん強気だ。

 

この映画はあまりセリフがないので、ゾンビについての余分なことを。

ゾンビとはハイチのヴードゥ教の神(ンザンビ)からきており、ジョージ・A・ロメロ監督の「ゾンビ映画三部作」(第一作1986年)カラ米国でのブ^ムが始まった。日本でははじめは受け入れられなかったが、次第に漫画、ゲームの世界で遊びの対象になり、ついに、今回の映画のようにゾンビコメディーができるに至った。まだまだ、一般の投資家には株は怖いものという認識が強いが、これが実は頭脳の体操で、老化防止にキキメがあり、さらに長寿で必要な老後の資産が増える、とわかれば、株価はいまの2-3倍にはなるだろう。

2018年7月30日 (月)

映画「ウインド・リバー」とヘッジファンドの北朝鮮投資作戦(第919回)

映画「ウインド・リバー」とヘッジファンドの北朝鮮投資作戦(第919回)2018・7・29


 たった4館で公開されたが、世評が高く、全米で6週連続してベスト10に入ったヒット作。2017年のカンヌ国際映画祭「ある視点」部門で監督賞に輝いた。

 

 題名の「ウィンド・リバー」とはワイオミング州の地名で、ネイティブアメリカンの保留地だ。広さは東京の4倍強。自治権があり、連邦政府の関与はないに等しい。主人公のコリーは合衆国の役人だが野生動物保護局〈FWS〉で、ただ一人でこの広い地域をカバー、警察官もほんの数名しかいない。

 

 お話は保留地で発見されたネイティブアメリカンの女性の死体を、コリーが発見したこのから始まり、駆け付けたFBIのジェーンは地元警察と管轄でまずモメてクサる。レイプの痕跡があり、走っていて力尽きて倒れ、寒さで肺が破裂したのが死因。殺人事件ならFBIは動けるが、レイプなら動けない。そこでジェーンは土地カンのあるコリーを頼りにして動き始める。その結果、犯人グループを発見するがー。

 

 やはりヘッジファンドの市場支配力は大きい。先物市場では日経225種80%、TOPIXで95%。この連中がどんな作戦で市場に臨んでいるか、調べたら私が意外に思ったのは、実は北朝鮮の将来に期待しているところが結構多いことだった。

 

 リゾート韓国企業で北朝鮮進出を計画しているリゾートグループ大手の竜平、大明など。北朝鮮東部の馬息嶺スキー場を中心として観光事業がまず展開すると期待している。

 

 ジム・ロジャーズは大韓航空を買っている。北朝鮮への投資は許されていないが、南北が自由に往来できるようになれば旅客数も増えるだろうから、という理由だ。

 

 一部のヘッジファンドは、北朝鮮が30年前に発行しデフォルトした北朝鮮債を額面1ドルあたり30セントで買いあさっている。

 

 日本の企業では「北」関連は数多い。対日請求権無償資金受取額が、最小100億ドル、最大300億ドルと予想されていること、発送電設備、鐡道関連(車両、軌道)など。

 鉱山の開発は時間がかかるし、開発企業がどの位利益が得られるか不明なので、関心は現在のところ、少ない。

 

 まあこの北朝鮮関連は時間もかかるし、ポートフォーリオの主力にはなりえない。米国市場を別にすれば日本株市場は流通性がよく、安倍政権の構造改革特に企業統治改善圧力が及ぼした影響、日銀の強力な金融緩和による円安と企業収益上昇など、魅力な多い、というのが大手ヘッジファンドのマネジャーの評価だ。

 

 では、具体的な銘柄は?ヘッジファンドだけでなく投信も入れてベスト10で、しかもここ三か月で買い増ししたものを列挙してみると次の通り。

 アウトソーシング(2427)②ペプチドリーム(4587)③(リクルート)④(パアーソルホールディングス)(2181)⑤スタートトゥディ⑥日本たばこ(2914)⑦スタンレー電機(6923)⑧ディスコ(6146)⑨アリアケジャパン(2815)⑩ロート製薬(4527)

 このほかキーエンス(6861)セリア(2782)ダイキン(6367)が加わる。

私は2万3000円のカベは近く破るとみているので、次の段階は、銘柄探しと思う。ここを抜けると、2万3000円が下値の方の抵抗線になる。目標値は最低2万4~5000円が最低ラインだ。

 

 私は気が早く、予想はいま広く言われているより強気なことは百も承知。しかし私がこれまで予想をかなりの確率で適中し続けてきたことを思い出していただきたい。

 

 映画のセリフから。主人公のコリーは負傷したジェーンに言う。「胸の痛みは防弾チョッキの上の着弾だから大したことはない。破片がクビ当たった方は手で押さえていろ。大丈夫だからな」。物事は軽重を判断しなきゃダメです。

 

 来週、8月6日付の私のブログですが、1週間、お休みさせていただきます。夏休みです。皆様のご了解とご理解をよろしくお願いいたします。


2018年7月23日 (月)

映画「セラヴィ」と中国習近平の野望の失敗(第918回)

映画「セラヴィ」と中国習近平の野望の失敗(第918回)2018・7・22

 フランスで大ヒットしたコメディというので観たが、確かに笑える。主な役としては一人も若い女優は出てこず、50代のジイさんばかり、日本なら企画段階でボツだろう。

 

ウエディングプランナー会社の社長が主役で、美しい古城でのウェディングを頼まれる。ところが新郎がとんでもない自己顕示欲のカタマリで、3時間もスピーチしたり、アドバルーンに引き上げられて大回転して見せたりー。一方雇ったスタッフもダメ男ばかりで、カメラマンは客に出す料理をツマミ食い、ウエイターは新婦にベタぼれして迫るし、バンドのリーダーは客のリクエストは何もできないしー。料理に出すカモ肉は冷蔵庫のプラグが抜いてあって腐っているしといった具合。要するにシッチャカメッチャカ。

 

 今の中国、この映画のように混乱が発生しているのではないか。

 8月早々と聞いている北載河会議は党の長老たちが習近平の対米外交政策の失敗を厳しく追及すること必至。一部の報道によると7月初めに江沢民、胡錦涛、朱容基、温家宝などの長老たちは、党中央に書簡を送った。習指導部の近年の実績は評価するものの、個人崇拝や左派急進主義を批判する内容で、経済・外交政策の変更を求めるものだ。

 

 先週、富士通総研のミーティングがあり柯隆さんが「先週まで北京にいたが」と前置きして①長老たちは今回の米中貿易戦争激化という習近平の失策を見逃さない②厳しい追及に答えて担当者の劉鶴副首相が辞任、9月に王岐山副主席が訪米して事態の収拾にあたる、と述べた。(717日)

 

 また野村総研のリチャード・クーさんも17日付のメモで「一つの可能性として『蔣経国シナリオ』が中国内でささやかれている」としている。

 

 このシナリオとは、台湾の1980年代に国民党以外の野党の存在を認め、今の民主的な政治体制に移行した歴史を指す。主導したのが蒋介石の息子の蔣経国。国民党政権の秘密警察のボスまで務めた人だが、独裁的な権限を完全に握ってから野党の存在を認め、そこから李登輝時代が始まった。

 

 このお二人の見方のどちらが正しいか、私には判断がつかない。しかし次の事実は書いておこう。①7月に入り、共産党機関紙の人民日報から習近平の名前が消え始めた。また②12日には国国営中央テレビは「習近平」と呼び捨てにし国家主席とか党総書記の肩書はつけなかった。③香港の新聞頻果時報は「北京市内の習近平氏の写真やポスターを北京警察当局が撤去せよと通達した」報じた。④11日付の国営新華社通信電子版は個人崇拝についての批判を展開した。⑤北京や上海で「中国の夢」や「偉大なる復興」といった習語録の横断幕が外され始めた。

 

⑥李克強首相の存在感が急に高まった。7月上旬にノーベル平和賞の故・劉暁波氏の妻のドイツへの出口が認められたが、習体制では、不可能なこと。李首相の主導とされる。

 

 また一部のネット投稿で(柯隆さんも言及したが)汪洋政治局常務委員(62歳、序列第4位)の党首昇格という声は注目を集めた。汪洋氏は鄧小平が見出した有能な政治家で、鄧路線の継承者と見られている。

 

 以上からみても「何か」が中国の激しい権力闘争の中で起きていることは間違いない。結果として習近平氏の世界一の野望が後退することも間違いあるまい。

 

 中国経済の方に目を移すと上海株式市場は1月のピークから2割以上下落し、為替市場でも人民元は対ドルで5%下落した。最近四半期の成長率も(どこまで正確かわからないが)これまでの高度成長に比べるとまあ大したことはない。また現在の中国が「中進国のワナ」に陥っており、脱却は容易でない。

 

 このために2015年に「中国製造2025」を産業政策の最優先課題とし、多額の資金もつけると公言した。

 

 今回の貿易戦争の始まりとなった340億ドルの品目選択には、これらの製品が選ばれている。また中国側が要求する強制的な技術移転も欧米の企業の不満のマトである。

 

 先日TVで自民党の片山さつき自民党政調会長代理は「1980年年代の日本は20年かけて①円高(260円→75円)②自由化③対米工場進出(自動車は輸出177万台、現地生産2倍以上)をしたが、中国はまだ何もしていない」、と述べた。

 

 今後人民元は目先こそ大幅下落するだろうが、中長期では内需を振興し輸入は拡大。人民元レートも対ドル8元が6元台になった程度でなく、円の例でいうと対ドル2元ぐらいまで人民元高が続くのではないか。

 

 日本株市場では9月に貿易戦争が中国側の敗戦で終われば、割安で長期安定政権の日本に外国人買いが強力に再開されよう。すでに7月中旬から買い始めたので、サマーラリーは続く。円レートも再び円安に振れるだろう。

 

 映画のセリフから。ウェディングプランナー会社の社長が長い間の友人のカメラマンに言う。「もう時代がスマホに変わったので専業の写真はいらなくなったんだ」。共産主義はソ連崩壊でなくなり、わずかに冷戦は北東アジアに残存しているが、これも西側の勝利で終わるのではないか。せっかく独裁体制が長期にわたると考えていた習近平氏にはこう申し上げよう。「セラヴィ」(人生ってこんなものサ)

2018年7月17日 (火)

映画「バーフバリ 王の凱旋(完全版)」とサマーラリー開始(第917回)

映画「バーフバリ 王の凱旋(完全版)」とサマーラリー開始(第917回)2018・7・17

 昨年12月に上映開始され、現在でも興行収入を伸ばしているインド映画空前のヒット作品。私はこの映画の登場人物の性格の源泉になった巨大叙事詩「マハーバーラタ」は三分の一ぐらい読んでいたので、インド古代の王族の壮大な物語に無理なく没入できた。

 バーフバリとは王の名で、この映画では二代にわたる。マヒシュマテイ王国の政党の王子だった父は暗殺され、その折には赤子だった息子のバーフバリは25年後に民衆の支持を得て王位を取り戻す。この間に美しい王女との結婚、宮中の陰謀などなど、お話はどんどん展開してゆく。

 

 アクション・シーンは多いが、かなりの部分は弓矢を射るところ。父のバーフバリが妻となる王女と二人で矢を連射、子の方は敵の兵士を複数、文字通り“飛ばし”て牙城を突破する。

 

 「ベン・ハー」や「グラディエーター」などの歴史的な超大作と肩を並べる作品と私は評価するが、ハリウッド製と違い、大いに女性を持ち上げている。「国母」と呼ばれるシヴァガミという存在で、ご亭主は差し置いて国を統治している。ドコかの家族に似ているなあ。

 

 25歳の青年になった子のバーフバリが父の死の真相を知って、王に立ち向かう。ここが映画の一つのヤマ場だ。

 

 75日ザラ場の安値21462円が底値で、ただいま反発中。23002円(521日)を上抜くと、明確に上昇相場と認識される。今秋か来週にこのラインを抜く公算大、と私は考える。その場合の高値目標?うまく行けば26000円台。三菱UFJモルガン・スタンレー証券の宮田直彦さんは「75日の安値は20166月からの上昇トレンドの下限に到達。現在進行中の反発は、この上昇トレンドが継続していることを示す」としてサマーラリーを予想している。

 

 激化している米中貿易戦争は、私は案外早く終息するとみている。私のワシントンの情報ソースは「共和党の選挙資金スポンサー企業が続々とトランプ大統領に反旗を翻し始めた。11月の中間選挙のかなり前に手打ちする」と。

 

 また北朝鮮の金正恩委員長がポンペオ国務長官訪問時にも顔を出さず、核問題の進展が遅々としているのも、貿易戦争の一つの背景にある。しかしこの方も9月にはメドがつく、と情報筋。

 

 これが順調に行けば、円安はカンどころの1ドル112円のカベを抜きつつあるし、ほかの通貨もみなドルに対して安くなっている。つまり現在起きているのは「ドル高」だ。これが日本株高につながるのは当たり前だ。8月から9月、サマーラリーが続く。

 

 GPIFが上限の日本株保有比率25%を超えたが、ゆうちょ銀行135兆円(株式保有ゼロ)を、次の「クジラ」にする案が一部でささやかれ始めた。一方、中東からのオイルマネーは買いを入れ始め、株式需給は改善している。信用買いの解消売りも減少中。

 

 先日の安値の時の日経平均のPERは13倍を瞬間切った。企業の想定円レートを考えると、収益の上方修正は必至だし、地震や今回の大雨などの被害対策で予備費の支出もある。建設株の一部で耐震、補修を中心とする銘柄は急上昇を始めた。

 

 映画の終わりの歌。「人の断呼たる決意は神も味方につける(中略)。信念を武器に戦うとき、運命も彼の前に膝まづくだろう」。私はバーフバリの様にカッコよくないし強くもないが、201211月以来、ずっと強気を続けて的中してきた。弱気の見方をしてきた投資家は惨担たるものだ。私は強気の信念を曲げない。

2018年7月 9日 (月)

映画「告白小説、その結末」とトランプ貿易戦争でもうかる銘柄16(第916回)

映画「告白小説、その結末」とトランプ貿易戦争でもうかる銘柄16(第916回)2017・7・8


 ことし85歳のロマン・ポランマキー監督の新作でカンヌ映画祭でワールドプレミア上映された。評判がいいので時間をやりくりして観たが、確かに見ごたえ十分の心理サスペンスで私の評価は高い。直前に「ハン・ソロ」なんて凡作を見ちゃった反動もあるが。

 

 女流作家のデルフィーヌは,自殺した母親との生活を画いた私小説で人気作家に。サイン会場で美しい女性ファンが現れエル(彼女の意)と名乗る。

 

 スランプに陥っていたデルフィーヌにエルは的確な助言を与え、世話を焼き、ついに同居する。しかしエルの不可能な行動を始める。ケンカ。エルは家を出る。

 

 その後階段から転落して足を折り、自分で何もできなくなったデルフィーヌは帰ってきたエルに自分の別荘に連れてゆかれ、静かに執筆ができるはずだったがー。

 

 ファンと人気作家の組み合わせが、エルが、私生活に入り込んで作家を支配しようとするため、次第に対立し始める。

 

 オバマ時代に米国から技術と市場をぬすんで世界を支配しかけていた中国が、米トランプ政権になって、明確に「敵」として意識されるようになった。「知的所有権への侵害」ということばは正確と思う。もちろん「北」への圧力も絡んでいるが。

 

 76日、340億ドルの商品への米中の高関税の掛け合いになった。今後どんどんこの貿易関税引き上げ戦争の金額は膨らんでゆく。トランプ大統領は5000億ドルまでもありうると示唆している。

 

 1980年代、米国赤字の55%を我が国が占めていたが、現在16%まで下げた。これには、円取引の自由化、円高、現地生産などで20年以上かかって修正した。46%の中国はまだ人民元の上昇幅も小幅だし、人民元の自由化は全くなし、中国企業の米国での工場建設も見るべきものはない。

 

 それどころか、中国は欧州やフリカ諸国に、資金をエサにインフラ投資を行い、返済できなければ自国のものとするような行為を繰り返している。また大量の学生を米国の大学に留学させ、帰国させて「今度は世界一のIT大国」という目標を誇示している。これじゃあ、弱腰のオバマへの反対が政治目的のトランプ政権が、反中を看板にするのは、無理もない。

 

 ヘッジファンドは早速、いずれは人民元高になるだろうが、とりあえず人民元下落(もちろん上海株のさらなる下落)を狙って、日経平均225種の両建て作戦をとっている。

 第一が人民元安に対して「順」相間、つまり元が安くなると同時に下がる銘柄だ。

 静岡銀行②JFE③大阪太平洋セメント④ヤマハ⑤本田技研⑥スバルテルモ日本通運。たしかにここ1か月の下落幅の3・8%の倍以上株価は下落している。JFE、静岡は12%強の下げ。

 第二は人民元下落に対し「逆」相関、つまり人民元安になると逆に上昇している銘柄だ。

 太陽誘電②JXT③カシオ④武田⑤アルプス電気⑥東洋製缶スカパー⑧富士通。たしかにふたケタもあるしみな4%以上の株価上昇だ。

  この米中の闘争は結局は米国の勝利に決まっている。またグロ-バルな規模に広がらないだろう。

 

  私のワシントンの情報筋は「航空機など米国の主力品目への日欧の報復が始まる前に、同盟国への制裁を軟化させる」。つまり今回の関税戦争が「対中」であることを世界に示すのがトランプ大統領の真意だ、と述べた。

 

  株式市場全体への私の見方は、中国が今後、世界への関与が減り、北朝鮮は恐らく中国から縁を切られ、かつてのソ連崩壊のような「北東アジア冷戦」の終了が「見えて」来た、と考える。

 

  拉致問題も12月には解決。安倍首相は恐らく三選が9月に成立しているが、あえて支持率上昇を確定する目的もあり、解散。総選挙に踏み切って、地方選、参院選に有利な地歩を築くに違いない。 

  総選挙での勝利は株式市場に大きな好材料だ。私の強気は変わらない。

  映画のセリフから。女性作家のボーイフレンドが異常に気付いていう。「いまの君は心に鍵をかけている。早く心を開いてほしい」。いまの投資家は不安で心にカギをかけているが、早く目を見開いて前途に自信を持ってほしい。日本は大丈夫です

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