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時事総合研究所委託編集 コメントライナー

2020年6月29日 (月)

映画「フィールド・オブ・ドリームス」とトランプVS連邦最高裁の判決の行方 2020・6・28(第1018回)

映画「フィールド・オブ・ドリームス」とトランプVS連邦最高裁の判決の行方 2020・6・28(第1018回)

 私の大好きな野球もの映画。ロケ地となったオハイオ州北東部のダイアースビルの野球場はそのまま残されている。今年は813日にホワイトソックスとヤンキースの公式戦が行われる予定だったが、ご存じのコロナ大騒動。どうなったのかなあ。

 

 お話を簡単に。レイ(ケビン・コスナー)は小さなトウモロコシ農業を経営し、妻と娘の三人暮らし。ある日、天からの声を聞く。「If you build it、He will

 be come」(君がそれを決断すれば、彼がやってくるだろう)。レイはトウモロコシ畑を野球場にしてしまう。そこに現れたのは八百長事件で野球界から追放された名選手たちが次々と現れる。

 

 その中には大リーグで一打席しか立たなかった選手や、マイナーリーグの選手だった父まで現れる。

 

 借金がらみで農場全体が差し押さえきれそうになった。しかし、映画の結末で、夢を求めて野球を見たい群衆が続々やってくるシーンで終わる

 

 起こりえない夢が現実化した、という点で米国の今年の大統領選も同じだろう。12月まではバイデンが勝つなんて考えた向きはごく少数だった。

 

 ところが3月からのコロナ・ショックへのトランプの対応のまずさ、526日の黒人圧殺事件もあり、625日現在、バイデン506%、トランプ406%と10%も差がついている。

 

 実は、今週(629日~74日)に、トランプ大統領の運命を左右しかねないある決断が下される。米国連邦高裁の判決だ。6月中の判決がスケジユールとして決まっているので、この判決が出る日を私は心配している。

 

 判決は正確には、二つ。第一のワシントン地裁から上ってきた、米国下院が起こした数年間のトランプグループ財務諸表公開。第二がNY地検によるプレイボーイ誌の」モデルをしていた女性の口止め料に絡んだ取引中心の資料公開。

 

 トランプに対し最良のケースは①両方とも無罪②第一のケースが無罪で第二も有罪これだと陪審員に公開されるのみ、トランプ氏の大統領の地位には問題がない③下級裁判所への裁判差し戻し。これだと2年はかかるので、11月の大統領選に関係ない。

 

 最悪のケース。私が早くから警告してきたトランプ→ペンスへの政権交代。米国憲法修正第25条第4節にある「閣僚、主要委員会の長の過半が現職大統領の解任を決めた瞬間に副大統領が昇格する」という規定に基づく。

 

 問題は、判決が629日、30の両日に行われた場合のNY株式市場の反応だ。

 

 今はコンピューター運用が多い。トランプ落選、バイデン当選の確度が上昇したというニュースが入った途端「バイデン=法人税21%→28%への増税=S&P500種の一株当たり利益89%の減少。まあ9%、2300ドルくらいの下落、と少なくとも計算上は、ありうる。言葉を変えていえばバイデン暴落である。

 

 ついでに言うと、米民主党はパイプライン施設に猛反対しているから、シェール関連株にも下落が起きる。

 

 今の日本のTVはボルトン暴露本と、連日の暴動に、支持率の差を含めて、トランプ落選→安倍退陣を暗示する番組を作っている。

 

 ひとこと、イチャモンをつけさせて頂く。前記した危機説と矛盾するが。トランプ当選の可能性は、実は少なくない。

 

 まず、一般的な世論調査はベタに市民に連絡して結論を出す。暴動を参加しているアフリカ系市民は投票権がないか、投票所に行かない。「投票所に必ず行く」「行くつもり」と回答した有権者でトランプが35%有利。

  また選挙資金もトランプ有利。25000万ドル、バイデン6000万ドル。演説や討論で相手を攻撃するネタが出れば洪水のようにTVのCMの放映。何倍ものレートで。選挙終盤でこれがモノをいう。(勿論、6月中の判決の打撃がないか、極めて少ないことが前提だが)。

 

 現職の有利さもある。対中国攻撃は米国世論に支持されているし、「オバマゲート」でも攻撃できる。この件ではバイデンの息子と民主党の複数の幹部が中国との利権で調査されているので、マスコミはこれで目一杯、実質的にトランプ支持の番組を流さざるを得ない。

 

 結論。今週中に出るであろう連邦最高裁の判決に目を凝らすこと。

 

 映画のセリフから。主人公は次の天の声を聞く。「彼の痛みを取り除け」。そこで作家のテレンスにあって自分の声の話をする。テレンスが言う「わしもそういう情熱が欲しい。たとえ方角が間違っていても情熱は情熱だ」。今や中国は間違った情熱で、世界を支配しようとしている。その迷惑な国を押さえるには、やはり米国の力が必要だし、安倍さんの力も必要。

 

株価の方だが、バイデン暴落がなければ、金融緩和プラス業績の回復期待。株高には理想的な環境だ。一高一低はあっても、上昇基調は変わるまい。日米とも同じ。

秋の総選挙のうわさは株高のいい材料だ。24000円の壁を破るのではないか。

2020年6月22日 (月)

映画「慕情」と時限爆弾化した香港問題とNYダウの行方、そして日本株 2020・6・21 (第1017回)

映画「慕情」と時限爆弾化した香港問題とNYダウの行方、そして日本株 2020・621 (第1017回)

 

1955年のこの作品は、当時まだ珍しかったシネマスコープで撮った香港の観光映画である。何といってもナット・キング・コールが歌った主題歌(Love Is a Many―Splendo r ed Thing)は映画音楽史上最高の作品と言われている。

 

 主演はジェニファー・ジョーンズとウィリアム・ホールデン。ヒロインは英中の混血の女医。米国の特派員との悲恋を描いている。

 

 たしか1995年だったと思うが、亡き母と、まだ学生だった息子三人を連れて香港に行ったが、二人が行った丘に行ったかどうか、記憶にない。まだ中国からの圧力なんて誰もが夢にも思わなかった時代。買い物をヤマのようにしたことだけを覚えている。

 

 映画のほうに話を戻そう。このブログに映画のセリフを使うアイデアを思い付いたのは、実はこの「慕情」のセリフからである。当時のメモを見ると「記者と特派員とどう違うの」という問いに「週100ドルの違い」とある。しゃれたやり取りが暗闇の中でメモを取らせたのだ。当時はまだ毎日新聞社の「エコノミスト」誌への連載はしてなかったが、そのスタイルは実はアタマの中にこのころ完成していた。

 

 映画では二人の恋の後中国大陸は国共内戦のあと共産党政権が成立、ほどなく朝鮮戦争が始まり、エリオット(ウイリアム・ホールデン)は派遣され、そこで戦死する。

 

 いまは、弾丸が飛び交うホット・ウォーはない時代だが、時代が激変していることだけは同じだ。

 

 最近、嶋中雄二さん主催のセミナーで、大和総研の斎藤尚登主任研究員のお話を伺うチャンスがあった。広く中国経済についての分析が主題だったが、最後に「香港はどうなるか」と題して、現状見通しを話された。

 

 私にとって、目新しかったのは「本年9月に予定されている香港立法議会選挙で、中国側が民主派議員の立候補出馬できないように逮捕して、おそらく猛烈な反対デモが発生するだろう」という発言だった。

 また、米国での「香港人権・民主主義法」が成立。米国政府が毎年一国二制度が機能しているかどうかを検証。斎藤さんは「香港の関税・ビザなどの優遇措置の取り消しも」としている。私は十分ありうると感じた。

 

 つまり、習体制のゴリ押しは、香港の国際金融センターとしての役割を低下させる。金融市場に対する規制がなく、為替管理が課されていない。また資金の移動に制約がない。加えて香港ドルが米ドルにペッグされているから、為替リスクが少ない。中国側にとって香港のメリットが少なくなることは、リチャード・クーさんも言う通りで「習政権による対応のまずさの典型例」に違いない。

 

 株式市場にカンケイないじゃないか、と言われそうだ。しかし、これでグローバルなサプライチェーンに依存している米系巨大企業が広義の米国陣営の中に第一次、第二次下請けを作らなければならない。

 例で示すと、5Gの基地局。放っておけば、中国ファーウエイにとられてしまう。しかし米中の覇権闘争はハイテク戦争。失われかねない巨大市場を獲得できることのプラス・マイナスは大きい。(アナリストの腕のみせどころと思うが、誰かやってくれませんか)

 

 

また、トランプ大統領のことだから、対中への示威を含めて(名目は恐らく「北」の核だろうが)、原子力空母を三隻あるいはそれ以上アジア近海に派遣するかもしれない。これで戦時大統領としての人気を狙う。きわどいがこの人ならやりかねない、

 もちろん、かつて中国に盗まれた空母へのドローン攻撃への対処が出来上がったことが大きい。

 

今回は、ここ数回の私の予測通りにあまりうまく行きすぎたので、実は書くことが少ない。

 

 しかし、米国民の資産の豊かさを見てこれならNYダウの前途は相当上のほうと感じた。それはスフィンクス・インベストメントの別府浩一郎さんの分析だ。

「ストック・フロー・レシオ」。実はわたくしは初めて聞いたのだが、家計部門の純資産を個人可処分所得で割った数字。米国資産価格のバロメーター、だそうな。

 

 これが別府さんによると、3月末の水準は「コロナ危機は存在しなかった、といってよいほどの位置にある」。

 確かに20203月末の数字は、6232%、前年同期比の6478%と大差ない。米国のコロナ不況対策が成功している証拠だし、投資家の資金力が高いことを立証している。

 

 ここでダウ平均の動きをたどってみよう。212日に史上最高値の29568ドルを受けた後、コロナショックで18213ドルまで下げた。金額にして1623ドル、率にして38%。しかしその後の動きはかなり強い。

 

 やはり経済活動は正常化、コロナワクチンの開発が順調に進行していることが好感されていた。マイナス材料であるコロナ第二波は日によるが、売りの理由にされても下げ幅は少ない。

 

 やはり何といっても、FRBの月間1200億ドルの債券市場からの買いが効いている。それ位、高値不安から待機資金が5月末に48000億ドルと空前の水準だった。これが材料に応じて押し目を買っているのが下支え。ダウよりもナスダックのほうの上げ幅が多いのが一つの証明だろう。

 

 日本株?いずれ24000円のカベに挑戦し、その天井を抜く。時間の問題でしょう。買うタイミングはいちよし証券の高橋幸洋さんによると629日以降。上昇ピッチが速まる、と。25日と200日の移動平均がミニゴールデンクロスを達成し先高を暗示しているので、強気、

 

 映画のセリフから。女医が言う「あなたは強い人ね。」「君も強い女性だよ」「あなたは珍しいわ。優しさより強いものはないわ」。

 

 優しさだけでは、独裁体制は維持できない。例えば「北」。中ソと国境を断絶したので、経済は苦境。おそらくコロナ感染の流行もあり、どこかに敵を見つけて戦う姿勢を見せなければならない。」米国はオソレ多いし、そこで韓国。わざわざ連絡事務所を爆破してみせたのは、そのためだろう。

 

2020年6月15日 (月)

映画「ゴールドフィンガー」と6月11日の大幅下落の止まり場と反騰開始の時期と今後の目標値  2020・6・14 (第1016回)

映画「ゴールドフィンガー」と611日の大幅下落の止まり場と反騰開始の時期と今後の目標値  2020・6・14 (第1016回)

 

 ご存じ007シリーズの第三作。現在のシリーズの基本型ができた。Qの研究室で奇想天外な新兵器の説明、世界各地を飛び回り、敵に雇われたセクシーな美女がボンドの魅力にひかれて寝返る。勿論、ボンドの敵役派みんなエタイの知れない大掛かりな仕掛けで犯罪を計画。これが面白い。

 

 この映画の敵役はゲルト・フレーベ。他のジョセフ・ワイズマンやクリストファー・リーよりずっとアクが強く、ユーモラスな面もある。莫大な量の金を放射能汚染させ、世界市場を混乱させるという大犯罪者のくせに、カードやゴルフのインチキのような細かい悪事をやる。この敵役が演じると(コミカルだが)最もそれらしく見える。

 

 これを含めて私はショーン・コネリー主演もの(除く「ネバ―セイ・ネバーアゲイン」)が、実に巧みに男性ホルモン満々のセクシーな男っぷりを描いているのが好きだ。

 

 ボンドと敵役。株式市場でいうと買い方と売り方だろう。

 

 日本人は売りで儲けるのが下手。外人はうまい。とくに1990年代のバブル破裂直後の大暴落時に、日経225種が単純平均なのを利用して、オプションと先物で売り仕掛け。外資系の大儲けと、えさにされている株式市場を、私が東洋経済に書いて糾弾したら、日経が自社にケチをつけられたと感じたらしい。当時東証で委員会があり私が出席していたら、日経のエライ人がツカツカとやってきて「イマイさん、ウチに何かうらみでもあるのか」とスゴんだ。呆れて何も言えなかった。この記事は某大証券の常務会の話題になったが、ほとんど理解している人がいなかったそうな。ワカっていなかったのである。

 

 611日の米ダウ平均1861ドル安の解説もワカっていない。

 

 ヘッジファンドの親玉で、創案した手法の多いマーク・ファーバー氏の分析が真因。610日に危険信号が出て、信者の多いヘッジファンドの売り。これにコンピューター売りが増幅した。いわば機械的な大幅下落。

 

 現場からの深い情報を得意とするパルナッソス・インベストメントの宮島秀直さんが、これに言及している。

 

S&P500と金価格指数の対比が610日に危険水準。また金価格だけでなく両指数のリターンも610日に株価調整シグナルが発生。これが下げにつながった。後でいうが、要するに株高にスピード違反が発生したのだ。

 

 今後はどうか。大和証券の木野内栄治さんは次のように述べている。「米国MMFが4兆円弱の減少。ITバブル後もリーマン・ショック後も、待機資金が積み上がり、取り崩しと同時に住宅販売も数か月にわたり改善した」。つまり、この下げは短期で終了、反騰は大きい。そこで木野内さんは「一つの下値めどに(すでに)到達した」としている。

 

 69日に米国株の調整ありと、先週のこのブログで私は予測した。その源のFDS代表箱田啓一さんに私は聞いてみた。

 

 「早ければ12日。固く見て616日、遅くとも17日反騰がありますよ」と。

 

 三菱UFJ証券の宮田直彦さんも、612日の安値21800円台は、25日移動平均の21462円より上」。「日銀のETF買いも5月以降で久しぶり。まだ新年度に入って42000億円の買いしかない。ワクは12兆なので残額をこなすには二日に一度くらいのペースだろう。23週で再び23000円に戻る。」と宮田さんは言う。

 

 以上、四人のご意見を列挙した。いかにも手抜きのように見えるだろうが、このブログのご愛読者は、ずっと私が主張してきたことをご存じだろう。私は年末2万5000円を予想している。

 

 では、この余りにも気の早すぎる予想がどうなるか、言うまでもない。目先のほうは、来週末には株式市場が明確に回答してくれる。これが当たったら、私を信じてください。23000円を言ったのは私だけなんですよ。

 

 疑い深い向きには、「日経平均2万円割れませんよ」という私の言葉を信じて戴きたい。今回の買い方は、売り方の失敗に乗じてスピード違反をした。そのツケに、コンピュータ売買が加わって下落の幅が四ケタになっただけ。本来は半分ぐらいだったはずである。

 

 おそらく7月第1週に発表される労働統計が回復しつつある米国経済を明示するだろう。パウエルFRB議長が不況長期化を言ったとか、コロナ第二次感染とか、下げのアト講釈にすぎないだろう。ムニューシン財務長官が直後に79月期や1012月期に「劇的な回復」という極めて強い表現で補った。連れて暴落後も、NY市場でダウとナスダックもS&Pも先物は買い先行だ。それも三ケタ上昇で指値している。大幅な下げだが一時的。V字型で反発するという私のシナリオの根拠はここにある。

 

 映画のセリフから。ゴールドフィンガーが言う。「人類はエベレストを征服し、深海に潜り、月にも行く。いまだに奇跡が行われていないのは、犯罪の分野だけだ。」株式市場にこう言う大幅下落があると、必ず外人のウラ操作説とか恐ろしい話が出る。日本人はこうしていつまでも株イコールばくちと思い込む。

 

しかし、繰り返すが、この暴落はスピード違反。54日に2万3746ドルがひと月で27572ドル。この咎めだ。まあ体に例えたらくしゃみ。新聞の見出しにびっくりするのはお止めなさい。

(註)時間の関係で執筆は612日(金)の深夜です。

2020年6月 8日 (月)

映画「リオ・ブラボー」とようやく景気が底入れした米国、日本経済と株、それにポストコロナの成長銘柄 2020・6・7 (第1015回)

映画「リオ・ブラボー」とようやく景気が底入れした米国、日本経済と株、それにポストコロナの成長銘柄 2020・6・7 (第1015回)

 

西部劇で私の最も好きな映画の一つ。主役のジョン・ウエインに加えてデイーン・マーティンのアル中の助手、それに足の悪い老保安官補。この三人がとらえられている悪玉の弟を連邦裁判事が来るまで、街を包囲しているガンマン達に対し守り抜く。

 

 保安官事務所一か所にくぎ付けにされ、周囲は敵ばかり、わずかに若いカウボーイが参加したくらい。映画作りのコストは安い。それでも楽しいのはアンジー・ディキンソンのお色気と、何といってもディーン・マーティンの歌のシーン。ハワード・ホークス監督の最高の作品とわたくしは評価している。

 

これまで、コロナウイルスのおかげで、悪く言うと囚人のように家に閉じ込められていた人々が、ようやく動き出した。私はこのところ「三密」がいやで移動にタクシーを使うが、混雑がすごい。

 

運転手に聞くと、時差出勤とマイカーの組み合わせだとか、電車のほうもラッシュアワーには以前と同じと聞いた。

 

5月下旬から、2年とか4年とかの長期大不況説がまかり通っていたが、どうも間違っているんじゃないかと私は思っていた。

 

 株のほうもご存じ二番底説が主流。日経平均15000円、6月説がまかり通っていた。(三菱UFJ証券の宮田直彦さんはごくごく少数派)。

 

 大和証券の木野内栄治さんは実に鋭い指摘をしている。信用不安リスクを主要中銀が払拭したのが、株高の大きな要因、と言っている。

 

 たとえば独中銀のルフトハンザ航空救済。

 

 三月の世界的暴落は、コロナ対策による総需要のいわば切り捨て。これで企業収益の減退が発生。当然株価は下落する。さらに被害企業の経営困難=倒産という信用リスクが大幅下落の背景であった。

 

まずこのリスクがなくなった。前後して世界の中央銀行と政府は超金融緩和と巨大財政出動が実施された。まず、次に米国で、コロナ不況の底入れの兆しが発生。次第に好ましい経済指標が見えてきた。

 

そのシンボルが5月の米国の雇用統計。4月の2068万人減がプラス250万人。失業率も改善した。

 

日本は少し遅れてよくなっているのではないか。景気循環研究所長の嶋中雄二さんも「5月ごろが景気の谷か?」(月例報告519日付)と予測。今回も事後的に(いつも正確な嶋中さんの予測の通り)正しかったことがわかるだろう。

 

嶋中さんも指摘しているが、やはり自動車市場の回復が大きな寄与をしている。

 

SMBC日興証券の丸山義正さんが(私の執筆時点では未発表だが)5月の中国の市場の急回復ぶりをまとめている。(65日付)。

 

中国の自動車販売は2月が前月比マイナス843%。これに対し3月は持ち直しプラス2586%、4月もプラス79.1%。

 

つづいて5月は前月比プラス141%、台数ベースでは2357万台と20186月の2400万台に迫った。

 

主要先進国(ユーロ主要4か国+米英日)の自動車販売は、3月前月比マイナス348%、4月にマイナス310%。ところが5月にはプラス40・6%。

 

丸山さんは「6月に想定されるさらなる持ち直しを加味すれば、46月期は増勢への転換が視野に入る」としている。

 

株高であまり注目されていないが、債券市場のほうで、ここ1か月、長期金利が上昇している。米国10年物国債は51日0・614%、これが65日に0・900%。要するに債券売りで、明らかに株式に資金はシフトしている。

 

これによりドル高、円安。円の対ドルレートは5110687。これが65日には109・ 56である。要するに売り方のストーリーつまり「円高と原油安による産油国オイルマネーの日本株売却」がブッこわれた。瞬間マイナス40ドルという先物価格のおかげで主要産油が減産協調。戻り高値を更新する始末。

 

売り方が頼りにしている基盤がみなガラガラと壊れているのだから、日本株のほうも私が口をスッパクなるくらい繰り返してきた「二番底なし、23000円まで真空地帯」が成就しそうだ」。いや、確実だ。

 

 NYのほうも同じ。だから雇用統計を材料に27000ドルが達成された。

 

 さて、ここからどんな投資作戦に出るか。

 

 日本のほうは、612日のSQがあるし、米国のほうはFDSの箱田啓一さんが予測する通り、9日近辺にちょっとした利食いにより下落があるだろう。買いに出遅れた向きは、押し目を狙う。私の314日の講演でいいところを買われた向きは、利食い千人力。

 

最後に銘柄を。先週に五G関連を挙げ、米国のモデルナ(MRNA)と合わせ9銘柄を注目した。今回は東証二部のファーマフーズ(2929)をオマケに。毛生え薬がヒットしているのに加え、国立癌研と超大型がん治療薬を開発中との情報を聞いた。オプジーボより大型、とか。

 

映画のセリフから。犯人を追う保安官と助手。犯人は悪党の根城である酒場に逃げ込む。保安官のジョン・ウエインの助手のデイーン・マーティンに言う「オレが正面から入るからお前はウラに回れ。」助手は答える。「オレはいつもウラから入っていた。たまには正面から入りたい」このシーンでマーテインは素晴らしい早撃ちを見せる。

 

今回のコロナ不況は、預金大好きな日本人に、真の資産形成に株式が必須なことを教える大チャンスだ。企業収益の期待を持たせながら足元ではジャブジャブの金融緩和。株高には願ってもない環境だ。これに、預金したら10月から手数料をとられる時代に入ったのだから。

 

しかも米中対立でたとえばファーウエイに取られても仕方がなかった自国市場を押さえることができる。流れに乗った企業は、大方の予想以上に急成長するに違いない。少なくとも今年と来年の秋までは、日本株は上昇基調。心配しないでGO!私は、強気です。

 

2020年6月 1日 (月)

TVドラマ「ハウス・オブ・カード野望の階段」と米大統領選の展開と株式市場の意外高予想 2020・5・31 (第1014回)

TVドラマ「ハウス・オブ・カード野望の階段」と米大統領選の展開と株式市場の意外高予想 2020・5・31 (第1014回)

 W0WW0WでこのTVドラマのシーズン1が5月から始まった。見損なった向きには、6123日で12回まで放映されるので、お勧めしたい。シーズン1の最終回は65日。直後の深夜からシーズン2が始まる。

 

 20131月にこのTVドラマ放送が始まった時の人気のすごさは、

訪米したときに友人たちから聞いた。監督のD・フィンチャー、主演ケヴィン・スぺイシーの人気もさることながら、やはりドラマとして良くできていたことだ。

 

 ストーリーをかいつまんで述べよう。主人公フランク・アンダーウッドはホワイトハウス入りを狙う下院議員で院内総務をつとめる。大統領ウオーカーを応援し、当選の暁には国務長官のポストを約束されていた。

 

ところが当選後に大統領は、ほかの人物に国務長官を任命。主人公フランクは屈辱を味わった。そこでフランクは、若い美人記者ゾーイと関係を持ち、偽の情報を流して国務長官(候補)を陥れる。また副大統領が州知事からの就任なので、後任に自分が操れる人物、ルッソを使う。しかしルッソが思うように動かないとコールガールを使って陥れ、自殺に見せかけて殺す。副大統領は州知事に戻り、自分は副大統領に。

 

 (ここからシーズン2なのでナイショだが)大実業家のタスク氏の大統領への選挙資金の洗浄疑惑をマスコミに書きたてさせ、弾劾を匂わせる。一方、意図的に中国との摩擦を作り出し、大統領は辞任。フランクは大統領に。

 

 以上のストーリーから、今回のブログにこのTVドラマをとり上げた理由がお分かりだろう。新聞を使ったフェイクニュース、中国との摩擦など、今回の大統領選挙に共通しているからだ。

 

 最近のマスコミは(中国からのウラ手配があるかもしれないが)トランプ再選危機を警告するものが多い。理由はバイデン支持率がトランプを上回っているからだ。

 

 リアルクリア・ポリテイックスの最近調査ではバイデン484%、トランプ429%。

 

 またトランプ自身が認めているラスムッセンでも、526日付での「Trump Approvel Index」はマイナス16127日と昨年1220日は、ゼロだったから、この不況で一般大衆の支持が悪化していることだ。

 

それでも、私はトランプ有利と思う。かねてから懸念材料としてきた「トランプ大統領の財務内容公開問題」は、どうも大統領に有利な展開が予想されそうなのが理由の一つだ。

 

 二つ、論拠があげられる。まず英エコノミスト誌の516日号の記事。512日に開催された審理を報じている。9人の判事のうち二人のリベラル派判事がふたつの裁判((同時進行)についてトランプ側に同情的な発言をしている。同誌は財務諸表の公表は免れ、大統領の地位は変わらないと予想した。(勿論断言はしていない。私のウラ読みである)。

 

また私が米国政界の情報源の一つとしている「Washington Watch」516日号は「四つのトランプ再選失敗材料」と「「三つの再選材料」を挙げた。

 

前者は①不適切なコロナ危機対策②米大統領選挙は経済次第が鉄則③前記したトランプ支持率低下④これも前記した最高裁判決。

 

これに対して、同誌は「しぶとい大統領」として、この状況下でも意外にトランプ有利のカードが多いことを挙げた。

 

まず世論調査。現実には投票する人のみの調査が必要。というのは大統領選の投票率は40%を切るケースが多い。全米投票有権者調査では35ポイント、トランプ優勢。 

 

2に選挙資金。4月末現在、トランプ25000万ドル、バイデン6000万ドル。

本選時にはTVのスポット広告で、攻撃されたら直ちに反撃が必要。TV局は4年に一度なもので広告料は高く、しかも現金払い。

 

 第三はバイデン候補自体の弱み。虚言癖や女性へのセクハラ疑惑、失言癖。

 

 それに私はもう二つ。トランプ有利の材料を書いておこう。第一は中国叩き。米国民は習体制の中国に不快感を持ち、ギャラップによると67%。(WSJ2020422号)。

 

 

 このWSJの記事は、バイデン候補の息子ハンター・バイデン氏が中国の間に持つ関係を暴露するためトランプ陣営は「できる限りのことをしている」。ほかの民主党幹部も中国で金もうけをしている、と述べた。

 

 第二がいわゆる「オバマゲート」とその前の「ロシアゲート」。トランプ政権のマイケル・フリン国家安全保障問題担当大統領補佐官が辞任し、その後FBIによって国家機密漏洩容疑で起訴された。これが最近、起訴取り下げ。つまり何も罪になることをしていなかった、ということになる。しかもFBIが「罪を認めるよう脅迫」「証拠レポートを捏造」したことも判明。

 

 さらに改めて調査し始めると、次の事実が明確になった。

 

 ヒラリー・クリントン候補を勝たせるべくオバマ=バイデン側が国家権力を使ってトランプ陣営を妨害。しかしトランプ当選で思惑は狂い、FBIを使いフリン氏に罪をきせ同時にトランプをおとし入れようとした。

 

 現在司法省は「オバマ側がスパイ行為を行っていた証拠を握っている」と発言。

 

 それやこれやで、英国ブックメーカーの賭け率をみていると57%でトランプ勝利。これならNYの株価は一高一低こそあっても年内は大丈夫。トランプと親密な安倍さんも安定。問題とされている支持率もある自民党のよく利用する調査機関によると45%。景気が落ち着いてから選挙で岸田政調会長に譲り、ザワついていた自民党内部も落ち着く。(某紙はガッカリするだろうなあ)

 

 さて、株。NYダウは28日に25785ドルの戻り高値。いちよし証券の高橋幸洋さんによると「上昇トレンドは継続して34日の高値27162ドルに接近する可能性が大きい」と予想している。

 

 一方、日本株。三菱モルガン・スタンレー証券の宮田直彦さんの予想をまとめる。年初からの外国人売り越しは85兆円(内現物は363兆円)。売り方は含み損を抱えている。また522日の裁定取引売り越し残高が21兆円ある。

 

 日経平均の動向を見ていると、宮田さんは「売り方の買戻しが、いよいよ強まり始めた可能性」を指摘している。

 

 この原稿を書いている529日に宮田さんはグラフ付きで注目すべきポイントを連絡してくれた。「日経平均23000円付近までは真空地帯」という見出しだけで十分だろう。

 

 グラフを見ると22000円から22500円までの累積売買代金はゼロに近い.2万3000円までも累積売買代金は少ない。上げに入れば急進撃してもおかしくない。戻り売り圧力が少ないところに買い戻しの動きが本格化することで、相場が上、と見ているわけだ。

 

 ついでに。私の最近のブログをひっくり返してご覧ください。私が「当り屋」であることは一目瞭然。このお二人のテクニカル・アナリストも同じく「当り屋」です。

2020年5月25日 (月)

ベートーヴェン「クロイツエルソナタ」とこれから始まる好循環、外人機関投資家の5G関連買い開始、そして「倒習」の現実味 2020・5・24(第1013回)

ベートーヴェン「クロイツエルソナタ」とこれから始まる好循環、外人機関投資家の5G関連買い開始、そして「倒習」の現実味 2020・5・24(第1013回)

 

 ベートーヴェンの最高の作品の一つ。1803年にこの曲で初演されたのは524日。このブログの日付と一緒なのも理由だが、もうひとつ。この曲が強い印象を与えるため、ほかのジャンルでもこの名をつけた作品が広まっている点だ。

 

 「ほとんど協奏曲のように」と書き込みがある通り、きわめて雄大な曲。どこかで聞いたのだが、西洋音楽を聴いたことがないチベット人に何曲か聞かせたら、このソナタが一番エキサイトした、とか。確かにエキサイティングな音楽で、誰でも強い印象を持つ。そこで、小説、室内音楽、映画、バレエと拡大した。

 

 まずトルストイが中編小説「クロイツエルソナタ」を書き、次にこの作品からインスピレーションを受けたチェコの作曲家ヤナーチェクが、弦楽四重奏「クロイツエルソタ」を書いた。

 

 さらに映画。なんと8本も。ロシア帝国時代に2本、ソ連で一本、イタリアで2本、ドイツ、米国、英国でそれぞれ1本。またバレエも。これだけ一つの曲が連鎖して違う芸術分野で広がりを見せているのは珍しい。

 

 ここ数週間、一時はどうなることかと思ったが、我が国はコロナ感染症の脅威をうまく乗り切ったと私は考えている。

 

 理由は簡単。新型コロナ肺炎による死亡者数を国際的に比較するといい。内閣府が経済財政諮問会議(515日)に提出した資料によると、人口100万当たりの累積死亡者数はけた違いに少ない。

 

 高い順番から。イタリア5137人、英国4914人、フランス4157人、米国2556人、ドイツ941人。

 

 我が国はたった5.4人。成功が喧伝されている韓国の5.1人との差は少ない。理由は尾身茂専門会議副議長によると①日本の医療制度が充実して重症者が適切にケアされ、医療崩壊を防いだ。②初期のクラスター対策が適当③国民の健康意識が高い。(この部分は日経センターの研究顧問小峰孝夫氏の資料から拝借した。)

 

 TVでは「今日判明した感染者数が何人」とかが出るが、死亡者数はあまり出ない。しかしいくら感染者が出ても、命さえ助かれば(無責任な表現だが)最終的には関係ない。医療崩壊さえなければ、の話だが。

 

 この状況を見ていたら、私は戦後からいくつもあった「危機」からの立ち直った記憶がよみがえった。

 

 一番思い出が深いのは朝鮮動乱。あれで倒産寸前だったトヨタが(現に後始末のため銀行から社長が送り込まれていた)特需で、一挙に、立ち直った。戦後史を調べると、徹底的に日本の産業をツブそうとしていた米国が、貴重な同盟国として日本を扱いするべく大転換した。

 

 これは私自身、有力投資銀行のトレーニーとして渡米したときに、デイーン・アチソン元国務長官から思い出話として聞いた。

 

 これと同じように、今回の米中新冷戦で日本の立場が急向上していることは、私に限らず広く感じておられるに違いない。これが、名曲が映画になったように、思いもよらない好ましい展開を示すと、私が考えている理由である。

 

 お断りしておくが、私は「嫌中」ではない。「嫌習」である。この人は自分の能力をかなり過大評価しており、過去のビッグネームと同じという妄想に取りつかれている。それでも14億人の中国国民がついていったのは、なんといっても生活が向上していたからである。これに先立つて、ここ20年程の急成長があった。米国の中国成長への支援があったためである。

 

米国は、当初「世界の工場」として、次は「巨大な市場」として利用した。同時に日本を叩いた。理由は日本の産業が弱体化しなければ、中国の成長はないからだ。

 

 クリントン、オバマ両政権時代に、中国が日本企業から技術を盗んで、不当に安い製品を作るのを見て見ぬふりをしてきた。この間に円レートが、途方もない

不当な円高を押し付けられ、特に家電がアッという間に中国だけでなく韓国、台湾などに市場を奪われた。この間、米国民主党系のエコノミストが円高誘導の目標値を提唱し、ヘッジファンドが日本企業のヘッジを利用して超円高に追い込んだ。自動車は現地生産せよとの圧力があった。もちろんウラにはデトロイトのビッグスリーがあった。

 

 これが共和党大統領になったら一変して、日本にやさしい政策をとった。当時共和党幹部が「私たちは自動車企業の労働組合は関係ないから、対米輸出を増大させていい。その代わりに手持ち外貨(勿論ドル)で米国国債を購入してくれればいい」と。一瞬呆然としたことは記憶に残る。

 

 おそらく中国にも同様な提案をしたのだろう。日本を抜いて米国国債のトップの保有国となった。オバマ政権が中国のイカサマへの批判を抑え込んだ最大の背景だろう。それに加えて日本側も、鳩山サンなんて言うワカっていない人物が首相になり日米関係を目茶目茶にした。

 

 これがトランプ=安倍になって一挙に改善されたのは広く知られている。(だから反安倍の世論操作に屈しないでほしい)。

 

一方、習近平主席は故鄧小平氏の養光韜晦(慎重な姿勢を守るべき)との遺戒を忘れ、覇権闘争を始めた。中国が成功に目がくらんだのが一つの背景だ。

 

 201810月のペンス演説以来の米中対立が、どんどん激化しているのは、当然である。

 

 それに今回のコロナ・ショックである。

 

 まず中国は数千万人以上と推定される失業者を抱えた。また世界中の不況で輸出は激減。党内でも習独裁への批判は激化。共青団、上海閥などの派閥から、特に強い批判が出ている。

 

 おそらく有力派閥の案だろう。故鄧小平氏の子息鄧僕方氏(党中央委員)の担ぎ出しで、「倒習」運動は一挙に具体性を帯びた。習側も警戒体制で、これが 成長率     予想を公表しなかった理由だ。

 

 そこに、パルナソス・インベストメントの宮島秀直氏が米戦略研究所のアナリストのいい情報を伝えてくれた。第二次新コロナ感染者の増加だ。

 

 内容は次の通り。

 

 5月初旬、中国のロシアと北朝鮮と国境を接する地域で新規感染者が発生、米NSCは4500人超と推定。(公表は二けた)

 

 私もこの情報を香港経由で聞いていたが、宮島さんは「中国衛生健康委員会トップの鐘南山氏がCNNインタビューで、多数の新たな感染者が出た、と認めた」と。

 

 また「武漢市1100万人にPCR検査を1週間内の目標に推進し始めた」と鐘氏の発言を裏付けている。

 

 522日から開始されている全人代あるいは夏の北戴河で、「倒習」が盛り上がるのは必至だろう。

 

 米国側も「間抜けでノロマな指導者」とか、当初とはまったく違うトーンの発言が出て来た。習=劉鶴路線が実力を失いかけているという情報がトランプ政権に入っていると私は見る。

 

 すでにトランプ政権は米国中心の経済ブロック(EPN)の参加を、たとえば韓国に求め始めている。(朝鮮日報)。まあ、踏み絵、である。我が国は今一段上の扱いを受けるだろう。

 

 これで私は、先日からヘッジファンドや、米年金勢が日本株の持ち高を増加させている理由が読めた。日経報道では外国人売りだから、アレレと思われるかもしれないが、報道はあくまでも過去の事実である。今後と違う。

 

宮島さんはある巨大クオンツファンドの日本株保有比率が、上昇しかけている。これは世界の投資家174社に共通した動向であり、今後の日本株は「買い」と述べた。また宮島さんは投資対象として5G関連の日本企業のリストを挙げている。

 

 列挙すると銘柄はアンリツ(6754)、日本電産(6594)、日東電工(6988)を挙げている。新しいものとしては、

オプトラン(6235)、サイバーコム(3852)、アイレックス(6944)。私はNEC(6701)や富士通(6702)も入れるが。

 

 ついでに。先日「2か月で3倍」としてご紹介したモデルナ(MRNA)が88ドルを付けた。私がおすすめしたのが22ドルだから、2か月で「4倍」になった。現在は下押ししている。しかしニューズウイーク5月26日号に「最も有望で開発が先行している」としてモデルナのRNA1213を挙げた。

 

今後の発展が期待されるので、少なくともワクチン上市までの中期投資がいい。なお76ドルでの増資をきめたので目先は強含みだが上へは行くまい。ただNIAID所長ファウチ氏が本物と太鼓判を押した。これは評価していい。

 

なお英国のアストラゼネカがワクチンを供給すると発表したが、細目は見ていない。

 

 

最後にひとこと。確かに100年に一度の危機に、今、我々はいるのですが、初めの「危」は文字通りデインジャーです。しかし次の「機」はチャンス、オポチュニテイです。じっくりお考え下さい。

2020年5月18日 (月)

映画「13デイズ」とコロナ危機と中国政変。そしてワクチンで2か月3倍の或る銘柄 2020・5・17 (第1012回)

映画「13デイズ」とコロナ危機と中国政変。そしてワクチンで2か月3倍の或る銘柄 2020・5・17 (第1012回)

 1962年の「キューバ危機」を取扱った作品。そう書いてもご存じの方はもう少なくなったんだろうなあ。

 

 当時は米ソ冷戦時代。1955年に革命を起こして、ソ連に接近していたキューバに、核ミサイルを配備しようと当時のフルシチョフ政権がたくらんだ。ミサイルを積んだ貨物船がすでにキューバにむかつて航行していた。

 

 これを知ったJ・Fケネディ大統領は海上を封鎖し、ミサイルの配備は断固認められないと、強硬な交渉を行った。世界中が核戦争の危機におびえ、一時はフルシチョフが妻に、直ちにモスクワから脱出するよう電話したほどだった。

 

 双方が妥協して決着。フルシチョフは当時キューバに輸送中だったソ連の貨物船を反転させ、危機は回避された。

 

 キューバ上空で米空軍機がミサイル基地の建設を撮影し、ケネディ大統領が海上封鎖を宣言したのが1621014日。米ソ合意が成立、危機回避が同月27日、映画はこの13日間を舞台にしている。

 

 映画は主演ケビン・コスナー。補佐官オドンネルを演じ、ケネディ兄弟つまり大統領と司法長官のそっくりさん二人にも話題が集中。相当なヒット作になった。

 

 今回はコロナ危機の最中に、以前からの世界的な懸念材料だった米中覇権闘争が(当然といえば当然だが)激化している。

 

 キューバ危機は米ソ、今回は米中だが、世界全体のGDP成長率が46月期に前期比マイナス42%に落ち込むと予想されている。そこいらが冷戦時代と違う。

 

 共通しているのはキューバ危機の時は核戦争。今回は新型コロナウイルスに、世界中がおびえている点である。

 

 危機の最中に解決を予想するのはあまりにも無責任と言われそうだが、何かのご参考と思い、その後の展開を記しておこう。

 

世界的な世論の高まりが圧力になって、この危機は結局、部分的核実験停止条約(PTBT)の締結につながった。これがその後の核軍縮の始まりとなった。フルシチョフはその後対米譲歩の責任を問われ、失脚した。ケネディのほうはご存じのとうりのナゾの暗殺だったが。

 

 現在はとてもそんな先のことは考えるのはムダ、と言われる向きもあろうが、しかし前週に私が書いたブログを思い起こしてほしい。私は最近の「倒習」運動が、広く党内外から信頼を集めている故鄧小平の子息の担ぎ出しにより、グンと強化されていることを報じた。この鄧僕方氏は76歳で、下半身が不自由。しかし上海閥や胡錦涛派にも友好的で、無欲な最高実力者と言われている。

 

以上はパルナソス・インベストメントの宮島秀直さんの情報だが、私は福島香織さんが伝えた32829日に流れた噂の情報にも注目している。 

 

「王岐山,旺洋、朱鎔基ら長老が手を組み,習の終身制は放棄、習の後任を李強,胡春華とし、秋の五中全会にこの二名が中央委員会入り、次の第20回党大会でそれぞれ総書記と首相に任命される。」

 

 一方、米国側も対中圧迫を一段と強化する動きがある。430日「対中報復チーム」をホワイトハウス内に発足させた。すべての部門を含めたチームである。その後毎週木曜日に開催されている。

 

 勿論トランプ大統領は強硬な対中政策を発言している。例えば中国に対する報復関税1兆ドル(現行の対中関税3700億ドルの27倍)をかけると、FOXテレビで発言した。これはクドロー氏など経済顧問が反対しているので、実現の確率は低い。(パルナソス・インベストメントの宮島秀直氏による)。

 

 こんな大統領発言を聞けば、当然市場は動揺する。加えて予想されていたこととはいえ、経済指標や企業収益の悪化が続々と現実化。これではNYダウが弱い動きになるのは仕方ないことである。

 

加えてヘッジファンドの6月中間期末の解約45日ノーテイスが515日なので、やはり売り物勝ちになる。需給面の悪化がが、足を引っ張っているのだろう。

 

 注目点をひとつ。NYが何百ドルも下げた翌日でも、日経平均はせいぜい弱含み程度。日銀のETF買いほとんどなしで、この状況だから日本の相場は強い。

 

 もう一つ。安い日が多いNYで、2か月で三倍になった銘柄がある。材料から見て今後も有望と考えるので、ご紹介しよう。

 

 会社名はモデルナ(MRNA)。マサチューセッツ州本社のバイオベンチャー。

新型コロナ肺炎へのワクチンで世界のトップを走っているとの情報を得たので、314日の私の講演会で、市場では15000円かそれ以下、という悲観論で充満しているが、日本株はすでに底値、来週思い切って買いを入れるべきであるという主張を行った。(これが正しかつたことは歴史が証明する。)又ワクチンが見つかっていないので、3年ぐらいかかるという悲観論に反論して、このモデルナを挙げ、買い。少なくとも注目すべきと申し上げた。当時株価は22ドル。先週末は66ドルだから2か月で三倍。しかも材料から見て上値はありそうなので、引き続いて注目したい。

 

 つまり対コロナウイルスワクチン(MRNA―1273)は、フェーズ1で健康成人45名に接種。フェーズ2はFDA(米食品医薬品局)の了承を得て近く健康成人600人。フェーズ3は夏。注目されるのは、次の一点だ。

 

 416日BARDA(米生物医学先端研究開発局)から最大520億円の助成金。続いてワクチンの製造設備のために、一兆円を政府が拠出するとの観方が、市場筋に流れた。十分にありうる。モデルナ社では2021年の生物製剤承認申請の準備に入った。

 

 ワクチン開発が決まれば、景気回復のシナリオが確度を増す。トランプ大統領が感染防止よりも経済対策を優先している。このモデルナを含めて14ものワクチン開発が進行しているからに違いない。

 

 映画のセリフから。大統領補佐官のオドンネル(ケビン・コスナー)が言う。「あしたもし太陽がのぼったら、人間の善なる意志のおかげだ。それが我々人間と悪魔を峻別するものなのだ」。

 

もうひとつ。ウオール街の格言を。「FEDには逆らうな。」これほどの金融緩和だ。結局はNYダウも上昇に転じる日は近い。現に失業統計がメチャクチャな日も500ドルの上昇だった。

2020年5月11日 (月)

映画「ゴッドファーザー」三部作と習近平主席の運命とセル・イン・メイの行方 2020・5・10(第1011回)

映画「ゴッドファーザー」三部作と習近平主席の運命とセル・イン・メイの行方 2020510(第1011回)

 

 先週「お休みします」と予告しましたが、私のファンから、いつも情報を楽しみにしているのにーとクレームがあった。幸い材料もあったので、まとめることにした。

 

 「ゴッドファーザー」が作られたのは1972年、2年目に「PARTⅡ」が作られ、それから16年たって「PARTⅢ」が。物語のほうも20世紀初頭から80年ほどにわたる。NHKの大河ドラマと同じ。

 

 私は「PARTⅡ」が好きだ。続編のような二番煎じの感じがなく、独立した1本という風格がある。その上に家族崩壊というテーマがギリシア悲劇を思わせる。黒澤明監督もこれを「100本の映画」の中で選んだ。

 

 このシリーズを選んだ理由は、主人公のマイケル・コルレオーネが、常に敵と戦い続け、最後は娘を敵に殺され、ガックリと老いて死ぬ。これがどうも、お隣の独裁者狙いの国家主席の運命に似ていると考えたからだ。

 

 連日、朝から晩までコロナ関連のニュースの報道で満杯。そこで見逃されているらしいが、習近平への批判つまり「倒習」がここのところ急速に高まっている事実がある。ごく一部だがご紹介しよう。

 

 第一には325日に習近平に届けられたといわれる「五老上書」。温家宝元首相に始まって李瑞環、李嵐清、田紀雲、胡啓立。この5人はすべて大物。内容は従前から批判されていた諸点。①コロナ感染拡大の責任、②一帯一路や軍事に国家の富を浪費③党と国の責任者としての任期を順守しない姿勢をとっている。

 

 第二は430日に公開された鄧僕方の15項目に及ぶ公開質問状だ。この人は故鄧小平の子息で76歳。文化大革命時代に人民解放軍の厳しい追及から逃れるため4階から飛び降りて、下半身不随になり政務はとれない。(パルナソス・インベストメントの宮島秀直氏)しかし、同氏は上海閥や胡錦涛派とも友好的な立場にあり、「無欲な最高実力者」といわれている。

 内容は前期の三点を含めて15点。これを習近平に突き付けたといわれる。例えば任志強の釈放。任は王岐山副主席の親友で、不動産ビジネスの大物。習批判をして拘留されていると噂されている。

 

 特にこの15点で注目されるのは「李文亮事件」の再調査だ。この李医師は武漢で感染初期に新型ウイルスを当局に報告したが、デマの流布という濡れ衣で処分され、その後医療現場で亡くなった。現在こそ英雄扱いされているが、不満は広く残る。

 

 第四は福島香織さん。この三つの「倒習」に加えて32829日に流れた噂を書いている。

 

 「王岐山、王洋、朱溶基ら長老が手を組み、習近平に任志強の釈放と習近平の退陣を迫った。そこで習は終身制を放棄し、李強と胡春華を後継者に指名し、秋の五中全会で二人が中央委員会入りし、次の第20回党大会でそれぞれ総書記と首相に内定している。そして任志強は釈放された」

 

 第五は石平氏。李克強首相の公式サイトでのコロナウイルスに対する公式発表を人民日報は報じなかった。このまれに見る異常事態は李首相の率いる政府と習主席の率いる党中央との意見対立と推測できる。こうして石平氏は「政権内の亀裂はすでに表面化しつつある」と結論付けた。

 

そこで522日に始まる全人代が、シャンシャン手拍子の平穏なものになるかどうか。そこを乗り切れればヒト山超えるがそうはいくまい。次の北戴河が待っているのも大変だろう。。

 

 ヘッジファンドの連中は「6月末決算に向けて45日ノーティスなので、顧客のファンド解約の影響が515日から本格開始。したがって中国情勢は注目材料に止まる」と言っている。しかし、新冷戦の勝利は悪い材料ではない、とも。

 

 基本的には連中は強気。理由は一言でいうと「FEDに逆らうな」であろう。先週も書いたが、FRBの総資産は427日。65000億ドルが年末10兆ドルを超える。解約はヤマを越えたとわたくしの取材先は言っているので、セル・イン・メイは起こらないのではないか。

 

 映画のセリフから。「政治と犯罪は一つのコインの表と裏だ」。中国ほど、このセリフが的中している国は他にはあるまい。

 

2020年5月 7日 (木)

ヒッチコック「鳥」とポストコロナ時代の世界と日本の政治と経済そして株 2020・5・6 (第1010回)

ヒッチコック「鳥」とポストコロナ時代の世界と日本の政治と経済そして株 2020・5・6 (第1010回)

 

 ヒッチコックの名作は「サイコ」「北北西に進路をとれ」「裏窓」「めまい」などなど数多い。しかし黒澤明監督はこの「鳥」をただ一つ「100本の映画」に選んだ。「あのたくさんの鳥は怖いよ。どうやって撮ったんだろう」というコメント。同時に黒沢監督は「少しつじつまが合わないところはあるが、(ヒッチコックらしく)面白ければいいという映画だ」とも述べている。

 

 ヒロインのティツピ・へドレンは小鳥屋で会ったばかりのロッド・ティラーを追って、港町にやってくる。その町でテイラーの母親ジェシカ・タンディと昔の恋人スザンヌ・プレシェットと会う。母親の視線は息子の恋人に対していつも冷たく、そのためにプレシェットと別れた。

 

 「鳥」は鳥の襲撃が見せ場であるのはもちろんだが、母と息子の恋人との関係がサブストーリーとして入り、これがこの映画の深さにつながっている。

 

 人間が理不尽でワケのわからない攻撃を受けることでは、この「鳥」とコロナ肺炎は共通点がある。

 

 攻撃の対象に何の差もないように、すべての投資対象が暴落したことである。

 

 改めて今回のコロナ危機を振り返ってみよう。今回判明したことは、中国と世界とのつながりが巨大なことを認識させたことだ。

 

 慶応義塾大学の白井さゆり教授によれば、「中国本土からの旅行者数は年間14000万人。その観光支出は30兆円程度にもなっている(金融財政ビジネス430日号)。

 

 なるほど、多くの国々が感染を恐れて活動を縮小させたので、急速で大幅な景気後退を招いているわけだ。

 

 ここから先は、白井教授が実に巧みにすべての投資の暴落の理由を説明しているので、あえて引用させて頂く。

 

 

 「米ドナルド・トランプ大統領は、今回の危機を『戦争』と表現しているが、患者数急増で医療現場が切迫している点は、共通しているものの、経済的な性質が異なる。」

 

「戦争が巨額の軍事支出による需要超過とインフレをもたらす傾向があるのと対照的に、コロナ危機は需要・供給を同時に、強制的に消滅させるデフレ的な性質がある。」

 

 「世界の金融・資産市場は激変し、株式・原油価格は急落した。失業者が急増していることもあり、不動産取引も冷え込みつつある。

 

 「新興諸国からの資本流出も加速しつつあり、これらの国の通貨安・ドル高も加速しつつあり、これらの国の通貨安・ドル高も進行した」。

 

 これでよくお分かりのことと私は思う。しかし最近の広告を見るとハイパーインフレが起こるとのオドカシ本がよく売れている、とか。また、新聞を読んでいたら、やはり、中央銀行の超金融緩和を批判している。これもインフレ発生の危険性指摘がウリの記事だ。(427日)ワカっていないな、と思い、このブログに書いている。バカなことは止めて戴きたい。

 

 さて、今回のテーマだ。

 

 まずは政治だ。

 

 このコロナのおかげで、主要国の現在の政権には有利な展開になっている。

 

 例えば米国。連日TVに出まくっているトランプ大統領に対し、バイデン候補はカヤの外というか、選挙運動がマトモにはできない。集会もだめだし、ましてや握手なんて飛んでもない。

 

 中国も同じような状況。一番の「焼け太り」は習近平主席だろう。香港の騒ぎはおさまり、35日から延期していた全人代の522日の開催が決まった。要するに勝利宣言だ。

 全人代では、情報筋の推定では、地方自治体の起債を含めて、2兆元から4兆元の景気刺激策を打ち出す。」これで世界の経済回復はかなり確率が大きくなった。

 

 ただし、コロナ危機が永続しないのも同じ。少々長い目で見ると、むしろ現在の利点がマイナスになる可能性がむしろ大きい。

 

 米国では、例の最高裁の判決問題。3月に前例のなかった電話による口頭弁論が決まり、遅くとも7月には、判決が出る。トランプ側は財務内容の公開を回避できればOKだが。

 

 日本も54日にもう1カ月の外出抑制が決まり、損失は19・45兆円から45兆円に拡大(第一生命総研)する。再び一人10万円をやらなければなるまい。安倍首相には大きな負担だ。中国の重荷はもっと重いだろう。

 

 中国の「世界の工場」としての地位が終わる。すでに「次の中国」探しが始まっていたが、この動きが加速化する。また中国との関係を重視してきた独仏英などは中国に対し賠償請求の動きがある。

 

 日本のほうも同じ。ケチケチ財務省とワカっていない日銀のために、大不況は必至。

 

 ここは高名な中原伸之さんがかねて言われていたように、政府と日銀がアコードを結んで、長期の建設(または投資)国債は全部引き受ける。この策しかない。時限立法で、まあ5年。これで失業を減らし、支持率を上げる。

 

 その後は我が国の新しい発展があるだろう。

 

 経験的にはパンデミックの後、社会は変化し、イノベーションが進展する。

 

野村総研の木内登英さんによれば、次の通りである。

 

「企業が他業種の生産活動に参入すること、ほかの企業と自発的に協業を始めること等を通じて新たなイノベーションが生み出されるきっかけになる」

 

現在進行中の例

  1. シャープのマスク。まったく異業種だが液晶ディスプレイ製造のために使っているクリーンルームを活用した②日清紡、パナソニックもマスク生産③トヨタは顔全体を覆うフェイスシールドを生産、人工呼吸器の生産に協力④サントリーは消毒液の生産を開始⑤宝酒造、資生堂、花王も消毒液⑥ソニーも人工呼吸器生産を検討。

 

木内さんは、歴史的な例として、英国の天然痘の治療方法の探求や、第一次大戦前のドイツの空中窒素への利用推進などの例を挙げた。パンデミックなどの国家的危機が、歴史的に民間イノベーションを生み出してきたいい例として挙げられたものである。

 

 では、お待ちかねの株だ。

 

 FDSの箱田啓一代表によると、日経平均の動きは「512日まで堅調、その後は利食いに押され、調整ないし横ばいになり、527日に潮目(一時的な底値)を形成する。(427日付)

 

 私は米FRB、欧ECBそれに日銀が一斉に国債中心に資産を増加させていることを注目している。

 

 特に注目すべきはFRBだろう。総資産は427日現在65000億ドル。わずか2か月で5割増加した。4兆ドル規模の金融緩和を推進しているので、年末には10兆ドルに達する。

 

 米国株が堅調なのは「FEDには逆らうな」との格言通り。まあ6月又は7月の判決までは上伸と観る。日本株も一高一低はもちろんあるが、トレンドと

しての上昇があるに違いない。

 

 ヘッジファンドの運用担当者に聞いても「中国株がカラ売りをできないので、日本株が身代わりになった」。先物を含め7兆円売っているが、いずれは買い戻し。やはり中国からの発注が増加すれば買い材料になる銘柄が先駆けするだろう。ファナックかな。

 

 

 コロナ危機長期化なら「巣ごもり銘柄」、例えば任天堂。両方とも当たり前すぎる銘柄だが後者はすぐ戻り高値を更新、やはり強い。

 

 あとは5G関連だろう。NEC、富士通。中国専門ファンドもいい。

 

 要するに、景気回復期待、つまり企業収益上昇期待があり、しかも、金融がジャブジャブという、願ってもない環境である。加えて10月20日から大手銀行は預金手数料として1200円を預金者からとる。一口座当たり2000円かかるというから、とっても赤字。取り始めは休眠口座からだが、経営が苦しい銀行は多いから、次第に理クツをつけて預金者からふんだくり始めるのは目に見えている。これも配当に注目する投資家を増やす。

 

 要するに、タイミング次第だが、株投資を再開するか、本格化するか、これを機に始めるか、いずれにしても絶好の株買いのチャンスだ、とわたくしは断言する。

 

映画のセリフから。母親が息子の恋人に言う。「あなたをもっと知りたいの。よく知らないから。」恐怖が一時的なものと知りながら、直面している時は、ハイパーインフレなどのオドカシに耳を傾けやすい。いつまでも続く嵐はありません。次の時代は明るいのです。

 

なお、来週のブログは、お休みにさせていただきます。

 

2020年4月27日 (月)

トルストイ「戦争と平和」とポスト・コロナ新時代とジョージ・ソロスの新しい提案 2020・4・26 (第1009回)

トルストイ「戦争と平和」とポスト・コロナ新時代とジョージ・ソロスの新しい提案 2020・4・26 (第1009回)

 

 トルストイが36歳から40歳まで書きつづけた大長編。サマセット・モームは「あらゆる小説の中でもっとも偉大な作品」と評している。

 

 私はこれを高校二年生の時に読んだ。当時の担任の隈部直光先生のおすすめだった。第一巻はやたらとフランス語が出てくるし、人名も難しく、読むのに苦労した。しかし、読み進むうちに、オレはなんて面白い小説を読んでいるんだろうとびっくり。そこから徹夜で岩波文庫を読みふけった。

 

 この体験を後年、現役の浦和高校生に先輩として講演を依頼されて講堂でお話させていただいた。講演後30人ぐらいの生徒が次々と後を追ってきて、質問続き。その中のひとりが、読みさしの岩波文庫を見せて「これから頑張ります」と言ったのが忘れられない。

 

 当然、私のことだから、映画も観る。ハリウッド版、ソ連時代の国策映画、プロコフィエフのオペラ。ソチ五輪の時のバレエは観ていない。

 

 多数の人物が登場するが、やはりナターシャが魅力的に画かれ、映画ではオードリー・ヘップバーンが演じた。まことに適役。1956年の作品だが、いまでもBS,CSで上映されている。

 

 さて、大騒ぎされている新型のコロナウイルスとの戦争だ。

 

 スフィンクス・インベストメントの藻谷俊介さんは感染者から死者と治癒者を差し引くと、すでに中国、韓国、台湾、豪州は下降。スペイン、イタリア、米国も下降に向かいつつある姿がグラフから明瞭に見て取れる。

 

 

藻谷さん作成のグラフは100万人当たり05人を超えた日を100とし、421日までを表している。日本は横這い。

 

 上昇中はシンガポールのみ。大部屋で集団生活している外国人単純労働者へのケアがなおざりにされたため感染増大がやまないのだろう。

 

 またSMBC日興証券の牧野純一さんも国内の新規感染者頭打ちとなっており、収束に向かいつつある」としている。私もそう思う。

 

 なお、牧野さんは「緊急事態宣言による経済的損失は約5兆円。また輸出、インバウンドの減少、オリンピックの延期はGDPを58兆円程度押し下げる」としている。

 

 その結果、「企業収益は189%程度、株価は1月のピークかほぼ同率下落しており、すでに織り込み済みと思われる」と結論付けている。

 

要するに、アナリストの世界では、対コロナ戦争の次の平和な世界をそろそろ考え出す時期に入った。

 

 その折も折、ジョージ・ソロス氏からメールが届いた。内容が「永久債」に絡む提案、というので早速目を凝らして読んだ。

 

 題は「EUは永久債を発行すべきである」。

 

 内容は➀EU大統領は11000億ドルの資金が新型コロナウイルスの経済的打撃対策として必要と述べて②423日のEU首脳で最優先議題になる③特にスペインが永久債についてはリーダーとなって討議されている。

 

 ソロス氏は言う。スペインがこの新提案を成し遂げるだろう。

 

 またソロス氏は「永久債は新しいものではない。1752年に英国が発行したものが第一号で、対ナポレオン戦争、クリミア戦争、第一次世界大戦。また、米国は南北戦争に絡んで、1870年に議会は容認している。」とも。

 

 私は、ソロス氏が、経済的な打撃に対する財源を、日本と同じくドケチで有名なEUが予算を絞るのをけん制していると観た。

 

 日本の方も、このブログで書いたとおり、真水が20兆に満たない景気刺激策なんて無力に決まっている。

 

 日本特に財務省では「永久」という言葉にアレルギーがある。松田学さんが言うように、超長期の建設国債(「投資国債」と松田さんは言うが)これを日銀が引き受ける。時限立法、例えば5年。

 

 

 米国でも100年債を真剣に検討していると財務長官が発言したのが、昨年だから、本年はもっと進行しているはず。前記のソロス氏は当然、当然、米国の事情をよく知っているに違いない。財源が乏しいのはどこの国も同じ。恐らく大統領選前に「これを発表、株価は高騰、人気上昇を狙うだろう。6月又は7月の最高裁の判決の結果次第だが。

 

今の戦時は永くは続かない。次の平和時をそろそろ考える時期に入ったのではないか。

 

次回のブログ更新は、情勢を判断するのに日にちが必要で5月7日にします。

 

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