今井澂プロフィール

講演・出演など

お問合せ

週刊ボイスメッセージサービス『今井澂の相場ウラ読み』

広告


時事総合研究所委託編集 コメントライナー

« 2025年1月 | トップページ | 2025年3月 »

2025年2月25日 (火)

映画「007/ゴールドフィンガー」とトランプ政権がFRBの金を再評価する動きが判然とした!! 2025・2・23 (第1260回)

映画「007/ゴールドフィンガー」とトランプ政権がFRBの金を再評価する動きが判然とした!! 2025・2・23 (第1260回)

 

20250221_01

アマゾンより>

 

現在米国の金融の世界で最も注目されている話題をお話しする。

 

「金価格の再評価」である。現実化は1年後とみられている(「ビジネス知識源プレミアム」による)。

 

大統領令でソブリン・ウェルス・ファンドを設立した。その時に「金再評価勘定(GRA:A GOLD REVALUATION ACCOUNT)」の会計を作っている。準備はすでに始められている。

 

目的は何か。BRICS通貨の金本位制に対抗して、同じ金準備の暗号通貨で支配しようとしている。

 

007の中に出てくるフォート・ノックスにあるFRBが権利を持つ財務省の金4850トンの金は1オンス43ドル(1グラム1.35ドル=209円)時価の1.45%で42年間固定されている。

 

FRBの金は8133トンだが、フォート・ノックスは半分持っている。

 

きっかけはロシアの外貨準備凍結だった。バイデン政権はウクライナ侵攻にからんでロシアの外貨準備3000億ドル=45兆円を凍結した。これでアンチ米国勢は違う流動制が必要になり、BRICS暗号通貨を準備し始めた。金の裏付けがある。

 

再びまとめるとトランプ政権は金準備を時価評価して、BRICS暗号通貨に対抗できるようにしている。

 

証拠は? イーロン・マスク氏が2月16日時点「毎年監査されているのか?」「そうあるべきだが現実に行われていない」とXで返答している。この一連のやりとりで、政府効率化省(DOGE)の監査がフォート・ノックスに入る可能性が一気に現実味を増している。

 

なぜ、監査が重要視されるのか?

 

米国の資金不足の時代に、金を密かに売却したのではないか、という見方が一部にあるからだ。

 

映画では金の亡者ゴールドフィンガーがフォート・ノックスの金を原子力で被爆させ、取引が出来なくなることを狙う。もちろん007の活躍で止められるのだが、今回もそうなるのか、どうか。

 

ちなみに。今オンス3000ドルに近い。何倍になるか、皆さんで計算してください。
20250221_02

Chartparkより>

 

 

2025年2月17日 (月)

ロンドン・エコノミスト誌の新年のキーワード。トランプ=石破会談、そしてバカみたいに私が強気でいる理由 2025・2・16 (第1259回)

ロンドン・エコノミスト誌の新年のキーワード。トランプ=石破会談、そしてバカみたいに私が強気でいる理由 2025・2・16 (第1259回)

 

この雑誌は毎年、楽しみに読んでいるのだが、新年のキーワードが面白い。例えば――

 

2024年は「Vote-a-rama!」選挙だらけの年。トランプ登場で米民主党政権は終わり、日本も少数与党、英国も労働党政権に交代、韓国はご存知の通り大混乱の最中だ。

 

では今年は――

 

「Trump, technology, and uncertainty」(トランプ、ハイテク、そして不透明)である。早速トランプ氏はカナダを51番目の州、グリーンランドの領有権、パナマの運河管理権の米国への回復など、たしかに「不透明」な政策ばかりである。

 

その中で行われたトランプ=石破会談だが「うまくやった」の声が高い。私が以前から予言していた通り「対中国で抑え込み政策をとっている米国が、アジアでの巨大国である日本を重視するほかない」

 

私の言いたいことは、石破首相ひとりでなく、日本という国家自体を重視してトランプ米大統領は会議を終えた、ということである。要するに、誰でもよかったのである。

 

ではトランプ政権はどんな政権なのか。合理市場つまりウォールストリートとハイテクがこの政権の本質である。その象徴がイーロン・マスク氏と考えると分かりやすい。

 

さて、いろんな人が「イマイさん、そんな強気でいいの?」「金利を上げて来ると、中小企業がツブれるよ」などなど。強気はヤメなさい、と言って来る。

 

しかし私は「2022年7~9月期から中期循環が始まっている(拙著『日本経済大復活』をごらん下さい)。私が強気な理由は、これである。

 

これに加えて、需給面では米、カナダの年金が押し目に買って来る。トヨタ、ホンダ、ソニー、パナなど日本を代表する銘柄は推したら買うという姿勢が好ましい。

 

政治ですか? トランプ訪日で年内の政治はとりあえず安泰。衆参同時選挙がある。加えてウクライナ停戦がある。現在では5月ごろとみられている。「復興関連銘柄」――たとえば日立、コマツなど――の出番がある。

 

強いて投資をヘジテイトする要因は?

 

私がみるところ「地震」である。

 

このところNHKで「南海トラフ」について「深掘りした番組」を良く組んでいる。また中規模地震が、まぁしょっちゅう、起きている。海外投資家へのアドバイザーは「大震災が起きてから買いを入れた方がいい」というアドバイスをしているらしい。私はしていると思う。

 

もうひとつ、中国経済の破滅も懸念材料だろう。ごく目先は私は、景気テコ入れ策が効き始めているので、上向きだと思うが、不動産不況は最終的には破裂するのが、恐らく2、3年先とみている――。

 

大方の海外の運用担当者もそう考えているのだから、買いは控える。

 

20250217_01

ChartParkより>

 

歴史的高値をつけた金先物市場についても、ひと言のべたい。私はオンス3000ドルを永い間目標値として主張して来た。すでに2900ドルをつけたのだからこの目標値も意味がない。

 

幸い著名な若林栄四さんは「最終的にはオンス7500ドル」という目標値を述べておられる。ご参考までに。

 

(先週は体調不良のため、休載させて頂きました。スミマセン!!)

2025年2月 3日 (月)

ドヴォルザーク「新世界」とカネ、投資の世界が始まろうとしている。巨大な変革を予想する 2025・2・2 (第1258回)

ドヴォルザーク「新世界」とカネ、投資の世界が始まろうとしている。巨大な変革を予想する 2025・2・2 (第1258回)

 

20250203_01

ウィキペディアより>

 

バッハ好きの私の友人は(恐らく)反対だろうが、多くの音楽ファンはドヴォルザークが稀代のメロディ・メーカーであることは認めるだろう。第二楽章のイングリッシュ・ホルンの美しいメロディもさることながら、私は第一楽章で、米大陸横断の便に乗って(夜行便だった)月光と巨大な大地に思わずみとれたことを兜町で自慢し、ハナつまみになった。

 

「この小さな国が、開花期を迎えようとしている」

 

私が見逃さないNHKのスペシャルドラマ「坂の上の雲」のはじめの文章である。

 

何で司馬遼太郎さんの文章を引用したのか。

 

すぐれた大作家ととても比較できないが、時代が大変革に入ろうとしている。
材料はいくつか挙げることができる。勿論、カネの世界の出来事だが。

  1. 史上最大規模のAI事業スターゲート
    (これで17%に及ぶNVIDIAの大幅な株価下落を呼んだ。)
  2. トランプ大統領の生成AIに対する「せこい」態度
  3. ビットコインなど仮想通貨の急騰と米国政府発行の仮想通貨

これに加えて孫正義氏の「スターゲート・プロジェクト」(何と70兆円!)や商品相場(コーンまで)、それに金先物の上昇、を加えても良い。

 

もちろん①のDeepSeekについては、余りにも内容が不明だし、中国製アプリケーションであるために米国内での運用が制約されるリスクは見逃せない。

 

私の過大な予想になるかも知れない。しかし大国ロシアに小国日本が勝ったように、大きな形での予想が必要だろう(この内容で1冊、本を書きたいナア)。

 

SMBC日興証券株式営業部の「今後の日本株物色動向を探る」という題のレポートから25銘柄ほど選んだ。

20250203_02

押し目はチャンス。天の与えた絶好の買い時期に入った。では皆さん、GOOD LUCK!

 

 

« 2025年1月 | トップページ | 2025年3月 »