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2024年2月26日 (月)

「般若心経」と日銀保有ETFの放出。政治の安定性と青木ルール。 2024・2・25 (第1214回)

「般若心経」と日銀保有ETFの放出。政治の安定性と青木ルール。 2024・2・25 (第1214回)

 

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アマゾンより>

 

「色即是空 空即是色」から、イマイさん、この高値は永くつづかないという弱気と批判する向きもあるかもしれない。しかし近著で「6万円が5年以内」と主張している。長期では強気だ。

 

しかし、NVIDIAの好決算で日経平均が830円上がるというのは、やはり生成AIと合わせて材料がごく目先は、天井をつけつつあると私には感じられる。

 

今回この「般若心経」をとり上げたのは、この経典が、お釈迦様の言葉ではなく後世の人がつくり上げた「大乗仏教」の経典の一つだということである。

 

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日経ヴェリタスより>

 

史上最高値を突破した株価だが、外国人機関投資家は「日経平均は、日銀のETF買いで4000円カサ上げされている」とみている。

 

折も折、先週、日銀の内田眞一副総裁は「2%目標の持続的・安定的な実現が見通せるようになり、大規模緩和を修正するときは、(ETF購入を)やめるのが自然」と述べている。

 

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日経ヴェリタスより>

 

しかし、2月15日現在、日銀の保有するETFの時価は約70兆円、含み益は30兆円に達している。日銀OBは売却を当面禁止して割安価格で国民に分売したら、という案を述べたことがあるが、日銀は時価での売却を主張している。(以上は日経ヴェリタス2月18日号による)。

 

これは「投資立国」を目標としている岸田政権にとって、財務省、金融庁なども含めた広範囲な協力が必要になる。当然、強力な政治力、政権の安定が要求されることは言う迄もない。

 

では、パーティ裏金問題でモメている現状をどう見るか。

 

「青木比率」は、当コラムの読者ならご存知と思うが、改めて記す。

 

元自民党参議院議員で内閣官房長官を務めた青木幹雄氏が提唱したものである。

 

第1法則は内閣支持率と与党第一党の支持率を合わせて50%を下回ると、政権が倒れるか、政権運営が厳しくなる。

 

第2法則は、総選挙の折に、与党第一党(の支持率)の青木比率に対する割合を(改選議席数に)掛けると、獲得議席となる。

 

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NHKより>

 

最近のNHK調査によると「岸田政権支持率は25%」「自民党は30.5%」、合わせて55.5%。従って岸田政権は、まあまあ安定している。

 

マスコミは「不支持率58%」向けの番組の方が視聴率がとれるから、連日報道する。しかし私は七割がた岸田政権が持つとみている。

 

では、対米関係は?という向きには、過去40年間90%的中させてきた大学教授が「今回はバイデン」と予測していることを述べておこう(ここいらは来週に)。

 

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2024年2月19日 (月)

映画「007 ノー・タイム・トゥ・ダイ」と微妙な段階に入った東京株式市場。4~6月期にイケる銘柄。 2024・2・18 (第1213回)

映画「007 ノー・タイム・トゥ・ダイ」と微妙な段階に入った東京株式市場。4~6月期にイケる銘柄。 2024・2・18 (第1213回)

 

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公式HPより>

 

2021年10月に公開された最新の007もの。第6代ジェームズ・ボンドのダニエル・クレイグの最後の作品となった。

 

「007カジノ・ロワイヤル」で大成功をおさめ、つづく3作品も大好評。「慰めの報酬」「スカイフォール」「スペクター」、みんな良かった。

 

ジャマイカでひとり隠居生活をしていたボンド。そこへ旧友でCIAのフィリックス・ライターが訪れて、拉致された米国人の科学者を救ってほしいと依頼される。ここからお話はどんどん展開していく。

 

さて、私が今年の上限と想定していた3万7500円を上回った。上値はどのくらいか?どんな作戦がいいか?

 

私が信頼しているいちよし証券の高橋幸洋さんによると、大切なポイントは2月13日高値の3万8010円だという。以下、高橋さんのコメントを記す。

 

「日経平均株価(日足)は、前日(24/2/13)の大陽線の中に孕む形で十字足が出現している。24/2/13大陽線の中間値水準は37,597.395円となるが、本日の安値が37,594.47円と半値水準ぎりぎりで止まり、反発に転じている可能性が高い。この中間値水準を割り込むと高値圏での大陽線にはらみ足が入ると天井を示唆する可能性が出てきそうだ。半面、明日以降に24/2/13高値38,010.69円を上回る場合は89年12月過去最高値38,957円を上回る可能性があるとみられる。」

 

この原稿を書いている2月16日現在、8万8487円が引け値。外国人買いと空売りの買い戻しが需給関係で上げの主力。

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材料面では①企業業績の好調さ、②東証の要請にもとづいて資本効率改善の成果が上がりつつある、③円安、④賃金の上昇、がある。

 

外国人買いでは、ジェフリー・ガンドラック氏という「債券王」と呼ばれるカリスマ投資家が、豊島さんによると次のように語っている。

 

「米国経済のソフトランディング(軟着陸)とゴルディロックス(適温)相場は達成が困難であると語り、米国株のバリュエーションは割高であると主張。「推し」のポートフォリオとして債券45%、25%キャッシュ、10%実物資産の事例を示した。

さらに、株式ポートフォリオの内訳としては、日本株、インド株を10%ずつと語った。」(日経新聞の豊島逸夫氏のコラムより)

 

昨年と同じに、外国人がまず買い、4~6月に日本人が上値を買うという形になると私は考える。4万円?この段階で抜くでしょう。

 

では、銘柄は? チャート上は、地方銀行、証券株が魅力的だ(ご投資は自己責任でお願いします)。

 

千葉銀行(8331)、ゆうちょ銀行(7182)、岡三証券G(8609)。

 

プラスして、オマケを!神戸鋼(5406)jt(2914)

 

岩谷産業(8088)、アシックス(7936)小野薬品(4128)。

 

今回失敗したら、どうするの、イマイさん?

 

数少ない頭の毛を抜いておわびいたします。

 

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2024年2月13日 (火)

「平家物語」と2025年に起こるかもしれない安保条約の廃止。その後の意外な日本の繁栄。 2024・2・11 (第1212回)

「平家物語」と2025年に起こるかもしれない安保条約の廃止。その後の意外な日本の繁栄。 2024・2・11 (第1212回)

 

私は5才で祖父のヒザの上で、フリ仮名つきの平家物語を読んだ。祖父の英才教育だったのだろう。それと九九。幼い私にも、繁栄のあとに来る低迷、あるいは滅亡という世の中のきびしさが分かった。

 

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アマゾンより>

 

「もしトラ」が現在、TVのワイドショーでも取り上げられる位、ポピュラーな話題となっている。

 

しかし、一つだけ日本のTVが紹介しない「もしトラ」の政策がある。日米、日韓の同盟で「タダ乗り」だから廃止する、という項目だ。

 

関税10%とか移民とかNATO脱退とか、「バイデン一家は牢屋にブチ込む」「日本製鉄のUSスチール買収は認めない」。あるいは中国と北朝鮮とは相変わらずボス交渉で対応する」「腐敗したウクライナはプーチンにまかせる」とか、まあここいらは、ワイドショーでもやっているからご存知だろう。

 

エコノミストとしての私には「ドル安」の強力な推進。つまり円高の方が大いに気になるのだが。

 

ただし、私のワシントンのニュースソースは「副大統領候補」が、こうした極端な政策を薄める可能性がかなり大きいという。

 

冷泉彰彦さんの「プリンストン通信」によると――

  1. サラ・ハッカビー・サンダース氏(アーカンソー州知事、元ホワイトハウス報道官)
  2. エリス・ステファニク氏(下院議員)
  3. マイク・ポンペオ氏(元国務長官)

これらの人がいれば「トランプの毒」を大幅に減少、つまり「解毒剤」になる可能性は少なくない。いや、大きい。

まあ、私はここいらが希望になる。

 

やはり、日米同盟がなくなれば「中国の植民地になる」という恐怖が、

日本中をおおう。株安? いうまでもないでしょう。

 

日米同盟の廃止が起きない、という前提で話を進める。

 

当然、インバウンドと高速半導体で日本は大復活する、というストーリーは変わらない。

 

面白い話を、この日本全体の「上り坂」にからんで紹介しよう。

 

双日総研の吉崎達彦さんは、私の親しい方だが、40年ごとに上り坂、下り坂を迎えるという説だ。

  1. 1868年から1904年(明治維新から日露戦争まで):上り坂
  2. 1905年から1945年(日露戦争後から第2次大戦の終戦まで):下り坂
  3. 1946年から1985年(戦後からプラザ合意まで):上り坂
  4. 1986年から2025年まで(バブル経済の打撃の治療期):下り坂
  5. となると、2025年から上り坂、というコースとなる。

 

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アマゾンより>

 

株ですか? 若林栄四さんの近著『2028年までの黄金の投資戦略』によると――

 

「3万8239円をこえると、2031年には6万6000円、あるいは7万5000円」

「2037年には10万円狙い」

 

一方、円の対ドルレートは「最終的には1ドル72~65円」

 

さて、ごく目先。チャートからも外国人買いからも、銀行株。大手銀行の出遅れ。加えて地方銀行のいいところが、いい。

 

例えば大手ではみずほFG(8411)、りそなHD(8308)、地銀では九州FG(7180)、十六FG(7380)、ひろぎんHD(7337)。

 

では、皆さん、GOOD LUCK!

 

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2024年2月 5日 (月)

映画「ゴールデン・カムイ」と100兆円をこえるタンス預金のもたらす株高。岸田政権の今後 2024・2・4 (第1211回)

映画「ゴールデン・カムイ」と100兆円をこえるタンス預金のもたらす株高。岸田政権の今後 2024・2・4 (第1211回)

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映画公式ホームページより>

 

2700万部をこえる大人気コミックの映画化。明治末期の北海道を舞台に、アイヌの残した莫大な埋蔵金をめぐってくり拡げられた争奪戦を描く。

 

ありかを知ったある男は、網走監獄に収監後、24人の囚人に刺青をほどこした。これが全部合わせると、一つの暗号になる。

 

主人公の杉元とアイヌの少女、陸軍第七師団の中尉、それに元新選組の土方歳三の三つ巴で、この刺青を探す。

 

「埋蔵金」はいまの日本にも、存在する。新紙幣発行にともなってアブり出される「タンス預金」である。

 

日銀によると108兆円。金利が高まると銀行預金となり、貸出増と投資(在庫・設備投資)が増大。好景気というリサイクルが期待できる。

 

大方のシンクタンクの2024年の実質成長率予想は1%。しかし、2023年が、0.7~0.9%だったが2.3%になったように、上方修正は必至だろう。

後講釈に、このタンス預金の流動化と、株高のもたらす消費増が加わることになるに違いない。

 

私が某大新聞社の政治部長に聞いたところを以下にしるす。

①岸田政権の支持率は低い。しかし、ポスト岸田の人材は見当たらないので「岸田おろし」の流れは加速しない。

②麻生副総裁と米国トランプ前大統領との会談があり、存在感が大きくなる。

③年初の能登半島の震災は、野党はこの問題を優先する。また北朝鮮の金正恩氏から見舞いの電話があったことから、拉致問題が解決に向けて前進する可能性が出て来ている。

④早期解散の可能性は低い。国民民主党や維新の会などとの連立政権になれば、議席を大きく伸ばす可能性が大きい。

岸田政権の存続の可能性は、7割と思う。

 

一方、外国、とくに米国の年金による現物買いが2兆円近くになりつつある。私の3万7500円説が実現しつつある。あと1000円。やはり銘柄だ。

 

銘柄?ここ2、3回の私のブログをごらん下さい。また、私の「相場ウラ読み」というボイスメッセージでも、ぜひ参加してください。

 

映画のセリフから、アイヌ語で、

「カント オロワ ヤク サク ノ アランケプ シネプ カ イサム」

(天から役目なしに降ろされたものはひとつもない)

 

私が89才に思った役割は、他人様にもうけていただくこと。これが天から与えられる役です。

 

 

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(今井澂著、216ページ、税前1600円)

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