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2023年5月29日 (月)

映画「最後まで行く」と、中国が覇権国になれない理由。そして4万5千円を狙う日本株 2023・5・28 (第1174回)

映画「最後まで行く」と、中国が覇権国になれない理由。そして4万5千円を狙う日本株 2023・5・28 (第1174回)

 

岡田准一の主演作品は、当たり外れが少ない。今回もとても面白かった。

自動車事故で人をはねた警官と本部の監察官とのやりとりの妙。これ以上はネタバレになるので書けないが、十分におすすめできる。

 

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先週予告したように、今回は中国について書く。

覇権国に中国はなれない、という経団連のお偉いさんが目をむくような話である。

 

覇権国は、独り勝ちすればいいというわけではない。その陣営に加わるかどうかは別にしても、覇権国に従うことにより、経済的インセンティブを与えることによって、初めて地位は安定になる。(金融財政ビジネス515日号)

 

覇権国としての米国の強さは、巨額の経常赤字を計上し続けることによって、世界に対して貿易と投資の両面で恩恵を与え続けてきたことだ。

 

慶応学生時代は「ドル不足」が問題になっていた。

1950年代のことだったが、その後米国は自由で公正な米国市場を開放した。投資の面では利子平衡税(12.5%)60年代に撤廃して、外国の貯蓄によって安定的なファイナンスができて、ウィンウィンの関係ができた。

 

では中国は。

21世紀初頭は対GDP4%程度の大幅黒字。エコノミストによると平均34%の輸入の伸びに止まると予測されている。習政権は新冷戦もあって自給自足を目指している。

 

これでは中国は覇権国になれない、と私が予想する理由である。

 

加えて、私がこのブログで再三述べた通り、不動産バブルの破裂である。現時点ではまだ不良債権が一部しか表面化していない。

 

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しかし、想像していただきたい。我が国は199091年に不動産バブルは破裂した。公的資金投入が必要、と判明したのは1998年、現実に投入されたのは1999年。バブルの破裂が処置されるまでには時間がかかる。少子化と老齢化の方はゆっくり。これも時間がかかる。

 

さて、今回の戻り高値更新である。

ごく目先は前回のブログに書いた通り、「ド」か「ドカ」の最中だろう。

 

しかし、今回(恐らく来月)28000円あたりで底値をつけたあとは、来年か再来年の日経平均4万円以上(これもおそらく4万5000)まで進撃するに違いない。

一株当たり利益は2250円でもPER16倍で3万6000円。外国人は20倍までは買うので45000円。

 

材料。いくらでもあるので、来週に。

 

2023年5月22日 (月)

映画「MEMOMRY メモリー」と日経平均3万円達成で考えなくてはならない戦略と注目銘柄 2023・5・21 (第1173回)

映画「MEMOMRY メモリー」と日経平均3万円達成で考えなくてはならない戦略と注目銘柄 2023・5・21 (第1173回)

 

リーアム・リーソンが「96時間」シリーズ以降定着した、無敵オヤジ路線。70歳ともなるとやはり動きがどことなく鈍い。

 

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ストーリーも、ジョン・ウィックものの二番煎じでよほどのファンでない限り、おすすめできない。何しろ殺しの対象が少女なので断ったら、世界中の殺し屋たちから狙われるというストーリー。

 

まずウクライナで新しく入った情報。

ある元高官のご意見。長い戦いになると皆が言うが、ウクライナの人口は2500万人。戦いが永引けば、労働できる若者がいなくなる。すでに40代、50代の労働者まで狩り出されている。

 

1億4000万人のロシアがこの面では有利。

 

反面、装備の優れているウクライナが有利。

またロシアに財政収支の大幅悪化とルーブル暴落が大悪材料。

 

別のソース。お隣のポーランドのETFが、30ドル台から60ドル近辺までこの3ヶ月で上昇している。やはり、休戦または停戦を読んでいるのではないか。なるほど。やはり、何ヶ月先だろうが、停戦または休戦か。

 

さて本番。日経平均は3万円の大台を達成した。外人買いはごく短期のCTAなどで、本格買いではない。

 

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独自の見方を持つ伊東秀広さんの意見をチャートで見ると、次から次へとカラ売りの買い戻しらしく、マドがあいている。45日上昇が多いが、5月17日現在43日

やはり、広島サミットが天井なのではないか。

 

伊東さんは先日も私に電話をくれて「ゴールドマンサックスが6ヶ月前1万8000株、先物を売っていたが、今はゼロ。高値で売りし掛けをしてくる」と言ってくれた。

 

結論。

3万円トビ台は、儲かってる銘柄に。まあ兜町の表現をするならば、「ナベに入れる」つまり利益確定の売りをおすすめしたい。

 

さて、連日報道されている米国の債務上限問題。誰しも悪者になりたくないし、騒ぎの間はTVなどマスコミに出られる。6月1日より多少は延ばされるのではないか。結末は、何もなかった。と云うことはわかっているのだが。

 

余談になるが、5月22日(月)発売の「週刊現代」に私の発言がのっている。ご覧ください。

 

さて、銘柄。

以前からおすすめしている5大商社(物産、商事、伊藤忠、丸紅、住友商事)のうちから、出遅れた伊藤忠。コマツと日立建機をおすすめしたい。

2年持って倍以上、が私の目標。(もちろん、ご投資は自己責任で)

 

来週は、中国についてまとめます。

では皆さん、グッドラック!

 

2023年5月15日 (月)

映画「銀河鉄道の父」と米国の銀行破綻危機と国債のデフォルト。そして日本株の大台挑戦 2023・5・14 (第1172回)

映画「銀河鉄道の父」と米国の銀行破綻危機と国債のデフォルト。そして日本株の大台挑戦 2023・5・14 (第1172回)

 

「雨ニモ負ケズ、風ニモ負ケズ」という有名な詩を知らない人はいないだろう。作者宮沢賢治の父が、手帳から発見したエピソードは私は知らなかった。

 

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この映画のヤマ場は、賢治の死の床で、父がこの詩を全部そらんじて、病人を励ますところ。役所広司さんの名演技で、大いに泣かされた。おすすめできる。

 

ご存知の通り、毎日のように米国の中堅銀行の破綻が報じられている。

シルバートゲート銀行、シリコンバレー銀行、シグネチャー銀行、ファーストリパブリック銀行、次はパシフィックウェスタン銀行が経営危機。一方欧州では3月19日クレディ・スイス銀行(破綻ではなく経営危機→UBSに吸収)

 

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このクレディ・スイス銀行のUBSによる買収には30億スイスフラン。この資金は実際にはサウジアラビアに渡ったらしい。

サウジ側の脅迫で、スイス中銀はさらに1000億スイスフランの流動性供給している。

 

一方、米国FRB側は違う方式をとった。

破綻銀行の資産である米国国債やモーゲージ値を投げ売りしていないように、満期時の額面で担保評価した。(SAIL代表大井幸子さんによる)

 

しかし、FRBの相次ぐ利上げで債券価格が大暴落しているので、差額分をFRB が損失として計上することになる。含み損は8000億ドルと試算されている。大井さんは1兆ドルとも。

 

これと別に、騒ぎが連日報道されているのが、債務不履行(対米国国債)である。米国は前科がある。1979年に、システム障害が起こり、利払いが遅れた。また、12年前にはデフォルトは起きなかったものの、格付けがワンノッチ引き下げられ、株は暴落、金は暴騰した。

 

6月1日にイエレン財務長官は危機が来るとした。以前からこの騒ぎは予想されており、メリル・リンチ氏は8月下旬と予想していた。

そこに私が8月下旬に「ドカ」があると見込んだ一因があった。

 

「政治ショー」だから、現実化しないというのが一般的な見方だ。しかし共和党の強硬派議員が何人かいるので楽観できない。

 

今後、成り行きを注目しなければならないが本当に6月に騒ぎが実現してしまうと、やはり「ドカ」が起きる。

 

日本には3回目の3万円大台挑戦が行われている。私の経験では、4回目の挑戦で重要な節目が達成されることが多い。

また肝心の日経平均の1株当たり利益が、なかなか伸びない。

 

従って、3万円大台の本格的突破はインバウンドが本格化する10月以降とみる。

その間の投資ですか。相変わらず大手商社株がいい。

 

もちろんご投資は自己責任で。

 

最後に、主題歌の「いきものがかり STAR」から。

「さよならメロディ 一途に口ずさむ

宝物だよ この瞬間を いつの日か 星になる」

 

2023年5月 8日 (月)

映画「TAR/ター」と米国債務の引き起こす巨大なリスク。インフレ対抗策としての金への投資。そして日本株の保合上っぱなれ。 2023・5・7 (第1171回)

映画「TAR/ター」と米国債務の引き起こす巨大なリスク。インフレ対抗策としての金への投資。そして日本株の保合上っぱなれ。 2023・5・7 (第1171回)

 

女性のベルリンフィルの指揮者ターの栄枯盛衰を描いた佳作。アカデミー賞レースで6部門の候補になった。

 

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没落しかけたター(ケイト・ブランシェット)が、後任の指揮者を殴り倒すシーンが、最も印象に残る。それでも、歴史を覆すことはできなかった。誰でも不可能に違いない。

 

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米国の世界の覇権は変わらないが、やはりピーク時に比べると、後退しているのは否めない。後に示すがチャートの示す通り、米国国債の保証料(CDS)のレートは、12年前の米国国債の格下げ時期より現在は高い。チャートは5年物だが、1年物は1%台で12年前を上回っている。原因はバイデン政権と民主党に対し、下院で過半数の議席を握った共和党との対立からである。

 

ここで連邦債務上限問題をさかのぼって説明しよう。

米国は連邦政権の債務の上限を法律で定めている。トランプ政権時代の31兆4000億ドルが上限である。

 

これが去る1月19日に上限に達した。米国財務省は、それ以降公務員の年金への投資を一時停止するなどして、資金繰りをつけている。

 

ところが、4月19日、下院共和党のマッカーシー議長に5人の下院議員は、債務上限の最大32兆9000億ドルに引き上げるか、または2024年3月末まで債務上限を凍結する。

 

その見返りに、連邦政権を4兆5000億ドル削減する独自の法案を作り、下院で採決した。

 

しかし、バイデン政権はとてもこの案を飲めない。目玉政策であるクリーンエネルギー生産設備に対する税務控除は廃止、学生ローン支払い停止が含まれているからだ。

 

ここへきてにわかに警戒感が高まったのは、ゴールドマンサックスが「4月歳入が予想より少なかったので、債務不履行の可能性が6月になる可能性がある。」と見通しを示した事になる。

 

政治ショーであり、現実にはおきないというのが大方の見方である。しかし下院共和党目標が一枚岩ではなく、フリーダム・コーカスに呼ばれる保守強硬派の動きで見通しをわからなくしている。

 

2021年当時は合意こそ成立したものの、格付け会社S&Pが国債のワンノッチ格付け引き下げで、株式は240ドルの暴落、金はオンス240ドル急騰した。

 

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今回はどうだろうか。マネーサプライが足りない。

チャートが示す通り、米国のM2は史上初めてマイナスになった。(Bdフルーレットによる)

では金融を緩和する必要は?不可能だ。

 

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インフレ率はいぜん3〜4%と高い。FRBはいぜんとして政策金利を引き上げる必要がある。

 

一方、中堅銀行は次から次へと預金の引き出しで経営破綻している。救済には金利上昇は大敵。この矛盾がどこかで何かのワルサを生むことは、相当な確率で予想できる。これが前記したCDS(保資料)の上昇を描いている。私がどこかでドカがあると予想する理由だ。

 

この矛盾は確実にインフレを呼ぶ。

当然、インフレに強い金と株式への投資が次第に人気化して行くことになる。まず金。

 

何しろ12年前は株の急落と併行して価格はオンス240ドルの急上昇。

 

金はコロナ禍にも強かった。2020年8月に2067.15ドル(ザラ場では高値は2089.20ドル)をつけた。

昔から金価格に恐怖計測器(FEDR)の異名を持つ。年後半には利下げ(FRB)という追い風になる。利子のつかない金には、高金利には大敵。

 

インフレが最も激しかった1970代で、いわゆるニクソン・ショックをきっかけに、金は10年間で18倍に急騰した。

 

インフレの素地は十分にある。リーマン・ショック以来、FRB中心に世界の中央銀行は大規模な金融緩和策を続けてきた。

 

前記した矛盾からここで引き締めを中断すると、停留したマネーが、インフレとして顕在化するリスクがある。(前記したマネーサプライ減少はごく一時的なもの、と見るのが妥当だ。)

 

ところで日本株。連休中に先物の価格が千円近く下落した。休み明けはやはり安いに違いない。ここは買い場。

なぜか、相次いだ中堅銀行の破綻が相次いで救済され、薄紙がはがれるように悪材料が軽くなっている。保合いのうわっぱなれは近い。

いい材料が出てきた。ロシアの民間軍事会社ワグネルが激戦地パムフトからの撤退を発表、停戦への見通しを明るくした。

 

 

2023年5月 1日 (月)

映画「ザ・ホエール」と巨体を持て余している中国の不動産バブルの破裂。ウクライナ3 2023・4・30 (第1170回)

映画「ザ・ホエール」と巨体を持て余している中国の不動産バブルの破裂。ウクライナ3 2023・4・30 (第1170回)

 

ブレンダン・フレイザーが、第95回アカデミー賞で主演男優賞を獲得した佳作。体重272キロの巨体で、余命数日と宣言された折も折、疎遠になっていた娘との仲を取り戻そうと努力する姿を描いたヒューマンドラマ。

 

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私はまだ国民の生活が未開国並みの、年金や医療体制が整備されていない段階なのに一流国並みの発言や行動をしている中国がこの巨体と似ていると思う。

 

この中国が、やれ1〜3月のGDP成長率が、前年同期比プラス4.5%と、昨年10月〜12月期の2.9%から急回復したと騒いでいる。私に言わせれば、ちゃんちゃらオカシイ。

 

以下伊藤忠総研によるが、表面上の数字は回復しているものの、実質的にはバブル破裂は少しも変わっていない。

 

まず表面。

  1. 不動産開発投資は、10〜12月期の前年同期比マイナス7.2%から、1〜3月期プラス1.2%
  2. 不動産販売面積マイナス29.9%からマイナス3.5%
  3. 不動産業から実質GDP成長率マイナス7.2%からプラス1.3%

しかし、これで不動産業界が不況脱出、とは言えない。

 

次に実質。

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  1. 昨年11月以降、不動産デベロッパーによる不動産引き渡しは、前期比マイナス9%(1〜2月累計マイナス9.4%)
  2. 施工面積もマイナス2%(1〜2月累計マイナス4.4%)

 

チャートの示す通り、底入れ気配はあるものの、主に着工済住宅の建設進展によるところが大きい。本物ではない。

 

イマイさん、ばかに弱気じゃないか?とからかう人に申し上げる。

 

日本の不動産バブルの破裂は、1990、91の両年。公的資金で処理しなければならないと判明したのが、1998年。公的資金の投入は1999年。大体8年かかっている。公的資金は7兆4592億円。

今ならケタが違うだろう。

 

中国も同じ。

初めは隠そうとするから、実態の酷さが表面化するには少なくとも4、5年かかる。大騒ぎになるには、まだまだ時間がかかる。

 

少子高齢化の進展と、住宅危機のツケがあるバブルの始末は、大変な事になる。

 

私は昨年9月のブログで84兆円とみたが、その後の状況を見ると、少なすぎた。まあ2倍か3倍か。

 

さて、ウクライナ。

傭兵部隊ワグネルと正規軍との内戦はジョージ・ソロス氏の情報としてこのブログで述べたが、ニューズウィーク誌が本当に流血の内戦だったと報じている。

正規軍が傭兵2名を殺人罪で逮捕したというが、事実に違いない。

 

もう1つ。

私が講演などで「米国が中古の兵器をスクラップまたは廃棄するにしても大変なコストがかかるので、兵器の交代期に必ず戦争を起こす」というと、ドッと笑う。

 

冗談じゃない。

現在米国はウクライナがドローンを使って船艇を攻撃し、成功するのを見ている。一発3750万円だがウクライナはセパストポリ港のロシア艦隊を攻撃し、成功している。米国はもちろん早期に対策を講じているが、兵器の更新は一挙に早まった。(ドローンの名前はカミカゼという。ご存知でしたか?)

 

レーザーか高圧電流か。電磁パルスによる攻撃か、詳しいことはわからない。しかし何兆円もする原子力空母がやられることは避けなければならない。

ウクライナに供与されるエイブラムス戦車にしても、スクラップ予定の旧型で、新型ではない。お分かり?

 

この中古兵器の処理が夏から秋に終わる。ウォール街で休戦または停戦を読むのは理の当然である。

 

今回は相場の予測が当たったので、その方はおやすみ。悪しからず。ピークは広島サミット近辺、と読んでいる。銘柄ですか。大手商社株がおすすめだ、もちろんご投資は自己責任で。

理由ですか。perが低いし配当利回りも高い。またウクライナ復興関連。バフェット氏の買いは2年で倍以上。どうですか?

では皆さん、グッドラック!!

 

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