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2021年12月27日 (月)

小説「四十七人の刺客」と脱炭素のもたらすインフレ、ドル高(円安)、そして株高 2021・12・26(第1095回)

小説「四十七人の刺客」と脱炭素のもたらすインフレ、ドル高(円安)、そして株高 2021・12・26(第1095回)

 

池宮彰一郎氏の原作を読むのをおすすめする。高倉健主演の映画もいいが、小説に比べるとオチる。この傑作は、死ぬ前に一回、ダマされたと思って読んで下さい。全く発想の違う角度から、この歴史的な事件を見ることができる。

 

本所の吉良邸内が城塞化してあったという点、そして事件の発端とされた吉良上野介のワイロ要求が、実は大石内蔵助の放ったデマであった。

よく考えてみれば、上野介がワイロ好きなら、何も赤穂のような小藩でなく、加賀や伊達、薩摩から取ればいい。池宮さんの眼は鋭い。

 

最近、欧米での言論の中心になっているいくつかの「こうしなければ」を考えてみると、大いに怪しい。まるで吉良上野介のワイロのようなものだ、と私は思う。

 

「脱炭素」がコロナデフレと違い、設備の廃棄を求めるので、インフレとなる(もちろんせいぜい二年。あとはデフレ)と、前回のこのコラムで述べた。

 

キヤノングローバル戦術研究所の杉山大志主任研究主幹にお会いしていろいろお教えいただく機会を持った。

 

その折、杉山さんが編者になっている『SGDsの不都合な真実』がベストセラーになっていると聞いた。

その本の序文から。「SDGsだ、脱炭素だといって世界の政治と庶民の生活を意のままに操ろうとしている人々がいる。(略)それに乗じて儲けている人々がいる。」

杉山さんは「巨大な詐欺的行為が横行している、とさえ述べている。・

 

その本の中の論文の著者である川口マーン恵美さんが「現代ビジネス」に『SDGsの不都合な真実』を書いた。SDGsとは持続可能な開発目標のこと。その目標がEGSである。

 

たしかに、欧米でいわれているキャッチフレーズはうまい。

 

EGS(環境・社会・政治)。だれも反対できない正論に一見見える。ここから「脱炭素」の発想が生まれている。現実には中国による石炭火力発電所建設の独占と、中国の世界覇権への助力にほかならないのだが。ただいいこともあるのは見逃せない。米国の公的私的年金が日本に投資する額を40兆円にする可能性が出てきていること。これはこのブログで述べた。

 

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この本によると、欧州メーカーの「全てをEV車に」という戦略は、日本で得意なエンジン車やハイブリッド車を締め出す、という狙いが併在している。クワバラ、クワバラ。

ただ私はこの騒ぎは、せいぜいあと二年と考える。

 

なぜか、いまバイデン大統領の不人気と、最重要法案の民主党内部の反乱による否決が近い。中間選挙の大敗は必至だ、トランプ再選?そうなりゃ可能性は大ありでしょうなあ。パリ協定の脱退、このストーリーの雲散霧消。わたしは安倍晋三さんの再登板さえ考えています。勿論この考えは私の独断と偏見。杉山大志先生とは関係ない。念のため。

来週この件は書くつもりです。

 

さて、最後に前回予告した「欧米、中国のインフレが日本に伝播するか」の答えに入る。

 

「伝播する」と、私は考える。

 

 ただし条件つき。岸田政権が推進している三%以上の賃上げの成功。実体的な収入が上昇しない限り、デフレは継続する。

 それにしてもドル高、円安はつづくので、企業収益は上昇。

 

 何回か前のこのブログで「人口減少でダメなはずの日本で株だけが上がる理由」を書いた。企業収益が、低金利、低税負担、円安で上伸する。だから株は高い。

 

 これを内容に加えて、今回、新著を書いた。

 

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2020 日本のゆくえ』を書いた。48冊目で2022119日に店頭に並ぶ予定。

 どうぞ、お読み下さい。

 

2021年12月13日 (月)

「脱炭素」は、インフレを呼ぶが、同時に企業の不良債権をもたらす 2021・12・12(第1094回)

 ご存知の通り、私は銀行マンの経歴がある。30年間つとめた山一証券グループを辞め、日債銀(現在のあおぞら銀行)にスカウトされたのが1989年。すぐ株式で暴落が始まり、次に地価の大幅下落が始まった。

 明治以来の銀行の貸付けの担保は土地。これは不況などで地価が下がっても、せいぜい3~4割の計算で担保割れを起こさないという前提で銀行ビジネスは成り立っていた。

 例で示そう。
 いま時価1億円の土地があり、担保にこの土地を使って融資を申し込む。
「1億円と云っても時価で、当行は7がけ。7000万円の評価。その70%を融資しましょう」。つまり4900万円の融資になる。

 従って何らかの事情で地価が下がっても、貸付け分より上で止るなら評価損は出ない。
 しかし、あのバブル時代には「地価は10~15%と上昇しているぞ!」という理屈で1億円以上、子会社のノンバンクを通じて融資していた。


 М日銀総裁と取り巻きのアホどもが、メチャクチャな利上げを行ない、株価などで地価は急落。結局高値比15~16%まで下落した。もちろん銀行側の流動性不足により「貸しはがし」が発生した。

 当時の不良債権は、2~3兆ドルはあっただろう。ちなみにサブプライム問題での不良債権は1兆3000億ドル。

 それが今日はどうか。

 第一生命研が主席エコノミスト・熊野英生さんによると「2030年迄に最大18兆ドル」。文字通りケタ違いの大きさになる。

 そもそも「脱炭素」自体、インフレ要因を内包する。
 コロナ・ショックの折は、設備がそのままで需要がバッサリと急減した。従って供給サイドの能力はそのまま稼働率が急低下したのでデフレ。

 それに対し「脱炭素」のほうはエネルギー中心に廃棄されるべき設備は巨大。2030年までに30兆ドルの投資を必要するとされる。

 加えてCO2を産出する設備・廃棄と、CO2を生産しない設備への交代に様々なコストがかかる。
 すでにチャートに示した通り、欧米ではすでに物価は上昇している。日本のほうは企業物価に止っている。

次回は日本がなぜ、出遅れているのかを分析します。ただし、検査入院しますので来週はお休み。あしからず。   

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2021年12月 6日 (月)

「オミクロン・ショック」と的確に底値をズバリ指摘したテクニカル・アナリスト 2021・12・5(第1092回)

「オミクロン・ショック」と的確に底値をズバリ指摘したテクニカル・アナリスト 2021・12・5(第1092回)

 

本来なら、脱炭素の引き起こすインフレ、又はデフレからの脱却について書くつもりで先週予告した。

しかし、新型コロナ肺炎の新型「オミクロン」が南ア中心に拡大中。

そこにパウエルFRB総裁の利上げ時期の繰り上げのスピーチがあったので、日米共に「ドカ」があった。

 

 そこで今回はこの問題について取り上げることにした。

まず「オミクロン」について、

私は米国の方も合わせて、二つとも大した事にはならないと楽観的に考えている。

 

理由は次の通り、

オミクロンは早くも米ファイザー社トップが100日以内にワクチンも開発できると延べた。またここ二年の経験も役に立つ。

 パウエル発言については新しい方針でも何でもない。機関投資家の債券利回りが値下がり(債券価格は上昇)し、むしろ株が下落した為に押し目買いの為の資金が浮いたとみられる。要するに金融相場から、業績相場に移行する、いつもの現象だ。

 

それよりも1126日以降発生したNYダウと日経平均の「ドカ」を的確に本質を見抜いてそれらの底値を勇気をもって予測したプラザ投資顧問の伊東秀広さんに敬意を表したい。

 

11月26日日経平均747円下げ、報道により「オミクロン」の悪影響が懸念された当日の夜、私は財界の大物の方がたと会食をとることになっていた。

 電話でどう見たらいい?と聞いた私に「底値は日経平均27293円の手前。月足・週足共に押さえ込みの足となっている」伊東さんは買いと述べた。

当夜、ある大物がメチャ弱気で底値が見えないという発言。

 

これに対して私は「日経平均27293円は割らない」と述べた。全員がほっとした顔をした事が記憶に新しい。

 たしかに底値が分かっていれば、年末の株高の高い公算は大きい。何しろ明年の景気回復は高い確率で実現する。伊東さんの発言を使うと「2021年の年足は陽線です。」

 

その後の展開を見れば、NYダウが大幅に下げても日経平均の下げは軽微、1130日にNY652$下げても121日の日経平均は113円上昇して、引け値は27935円。

 

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まだ底値には届いていないじゃないかと言われる向きもあろう。しかし伊東さんが言われる底値は、万が一下げがあっても、これ以上で止まるという一つのメド。どうぞご参考にしてください。

以上今週は終わり

来週は予定通り、脱炭素の引き起こすインフレ又はデフレからの脱却について書きます。

では皆さん、good luck!

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