今井澂プロフィール

講演・出演など

お問合せ

週刊ボイスメッセージサービス『今井澂の相場ウラ読み』

広告


時事総合研究所委託編集 コメントライナー

« 2021年3月 | トップページ | 2021年5月 »

2021年4月30日 (金)

実は緊迫化している対中包囲による局地戦の可能性 21.5.2(第1062回)

実は緊迫化している対中包囲による局地戦の可能性 21.5.2(第1062回)

 

このブログの愛読者の方々は、私が米国の軍事産業の株価から「どうも冷戦がホット化、つまりドンパチやらかす可能性を示している」と読んでいることをご存知と思う。

 

 これをウラ付けしてくれる情報を頂いた。SAIL代表の大井幸子さん、以下ニュースレター427日付をご紹介する。

 

 「先週末から各国の海軍の動きが目立っている。」以下概要をまとめる。

 

① 424日。中国海軍の強襲揚陸艦「海南」が大型駆逐艦と原潜を伴い南シナ海に向かった。

② 英国の最新鋭航空母艦「クイーンエリザベス」がインド太平洋に向かった。

③ 今回は豪、カナダ、デンマーク、ギリシャ、イスラエル、インド、イタリア、NZ、オマーン、韓国、トルコ、UAE、そして日本の海軍も「クイーンエリザベス」と行動を共にする。

④ この国際連合軍は明らかに中国包囲網を目指す。

 

 そして大井幸子さんは「台湾、尖閣の有事と香港の解放を目指している」としている。

 一方、腰が引けて、この包囲網に参加はするものの、中国の逆鱗に触れないよう配慮している国もある。

 

 ドイツだ。

 

 フリゲート艦「バイエルン」がインド太平洋地域に派遣される。ドイツ海軍が東アジアに向かうのは20年ぶり。しかしメルケル首相近辺は中国寄港を唱って、親善のためのフリゲート艦派遣を仕立てる可能性が出ている。

 

 たしかに、この点だけ見ると包囲網にアナが明くが、そこは米国の圧力だろう、フランスは空母「シャルル・ド・ゴール」とフリゲート艦をインド太平洋に派遣し、原潜を南シナ海に航行させている。

 

 日本の参加については、ご存知の通り中国外相が報復を行うと述べてけん制している。

 

 しかし先般行われた日米首脳会議で、多数の日本企業が尖閣国有化の時期に被害に会い中国との対立を避けたい日本の(ガラス細工のような)微妙な立場であることを、米国サイドに理解させた、と聞く。

 

 やはり、現実は、ドンパチつまり冷戦のホット化は避けられるのではないか。確率は六対四。

 

 今日、430日にこのブログを無理して公開したのは、買い場がこの日だからだ。

 

 いちよし証券の高橋幸洋テクニカルアナリストによると、過去7か月、月の最終日は安い。しかし翌月は高寄りする。従って連休直前は買いだ。

 以上、ゴールデンウィークの合間を狙って書いたので、短くなった。お許しください。

2021年4月26日 (月)

映画「ノマドランド」とNY・東京株式市場を襲う七つの難題と私の強気 21・4・25 (第1061回)

映画「ノマドランド」とNY・東京株式市場を襲う七つの難題と私の強気 21・4・25 (第1061回)

 

近く発表されるアカデミー賞作品賞の最有力候補とされる話題作。

 

 あらすじから入る。

 ネバダ州の企業に頼り切った町で暮らしていた60代の女性ファーン(フランシス・マクドーマンド)はリーマンショックで倒産した企業の影響で、長年住み慣れた家を失ってしまう。

 

 ファーンは、「ノマド(遊牧民)」として、季節労働の現場を転々と歩きながら、車上生活を送る。

 

 行く先々で出会うノマドたちとの交流や広大な大自然の中で、ファーンは再起してゆく。

 

 この映画を見て私バイデン大統領を思い出した。

 

 リチャード・クーさんの表現に従えば、次の通りだ。

 

 「いねむりジョー」から「スピードジョー」に豹変した

 

 その政策の中で、誰でも連想するのか①米中新冷戦のホット化②富裕税とキャピタルゲイン税の大幅引き上げの二つ。派生した問題では「アルケゴス」。以上三つの難問が発生した。

 

 別枠で①本年2月の19兆ドルの経済対策②4月に構想が発表してきた2・3兆ドルのインフラ整備政策。まあ民主党が上下両院を押さえているうちにやっておこうという思惑。くわえて明年の中間選挙の政治的要因からだろう。

 

 さて、話を戻す。

 

①は私がこのブログで発表した米国防衛株4月に入っての急騰と中国側の猛烈な対米批判。それに習政権上層部の思い上がりが裏付け材料。

 

 しかし、環境問題サミットへの習近平出席、ケリー特使の派遣。さらに(未確認だが)バイデン大統領が漏らした「中国への米国内での中国四大銀行の資産差し押さえと、ドルペッグのハシゴ外し」が、ホット化への懸念ひとまずは遠のいた。米国防衛株の高騰は、日本の武器の大量購入の思惑、で説明できる。

 

②の富裕税・キャピタルゲイン税の大幅引き上げについては、パルナソスインベストメントのチーフストラテジストの宮島秀直さんが、実に明快に悲観の必要がない理由を説明してくれた。以下要旨をまとめる。

 

 「米国で富裕層税が大幅に引き上げられた時期①1992年から93年(31%→39・6%)②2012年から2013年(31%―39・6&)

 

キャピタルゲイン税が大幅に引き上げられていた時期①1967年から1971年(25%→35%1986年から1987年(20から28%)③2012年から2013年(15%→20%)(このすべての期間で)株価はほぼ調整せず、コンスタントに上昇相場」

 

 宮島さんはその理由として、米国の好景気に投資家の株式市場が併存していたことを挙げる。

 

 第三のアルケゴス問題は、ここ5週間、NY連銀が10~12%の資金供給を行って、破綻の連鎖を防いでいる事実を挙げるだけで十分だろう。これだと75億ドルと想定されている想定されている残存ポジションは無害

だろう。(アルケゴスは100億ドルのヘッジファンドで、中国人富裕層の私的な資産を運用、管理している。バイアコムCBSへの投資で巨額の損失をこうむり、米国勢は売り逃げたが日本とクレディスイスが打撃を受けた。)

 

 さて、日本。四つの疑問を挙げたい。

 

①東京五輪の中止。②日銀の市場介入方針の変更

②ルネサス那珂工場の生産停止による自動車生産への悪影響

③三度目の緊急事態宣言

①と②はつながっているから、説明が必要だ。

 

 419日、米国国務省は新型コロナ・パンデミックの影響を恐れて160万人への渡航中止を決めた。

 

  そこで日本の株価は急落。42021日と連続して、1000円近く下げた。五輪が中止になれば三菱UFJ証券の景気循環研究所によると、3・6兆円の打撃があるから、この下げは当然、と言える。

 

 20日前場で株価が1・2%下落したときには市場参加者は「日銀の介入」を期待した。通常はTOPIXが1%以上下落すると日銀はETF購入を行う。しかし日銀は介入しなかった。

   

 21日にTOPIXが22%下げ、そこで市場介入が行われた。

 

 結論、五輪中止の正式発表がまだないし、悪影響の発表もなお先。従ってこの二つの問題は解決できないままに今後に持ち越される。

 

 次の二つは、いわば「災害に売りなし」で、数字は大きいかもしれないが、しかし、半導体不足で「4月から6月期成長率を年率73%押し下げ」と言われると、やはり無視できない。(野村総研木内登英エクゼ゙クテイブ・エコノミスト)

 

 第四の問題点は425日から511日までと、比較的短期なことと、ワクチン注射が開始されたことが加わり、打撃は国としては軽いだろう。

 

 そんなこと、書くくらいだから、イマイさん、弱気?とんでもない。私の強気は、ここ何回かのブログに書いてあるから、読み返してください。

 

では、目先の乱高下はどう見るの?

 

ここは、実績があるテクニカルアナリストの意見を聞くのが手っ取り早い。

 

いちよし証券投資情報部市場分析課の高橋幸洋さんに電話した。

「月内は、落ち着きませんよ。いろんな変化日が集中しているし、連休前と決算発表前、どこも動きません。でも連休明けから、ムードは変わるでしょう。私は強気です。」

 

 最後に主人公ファーンのセリフでシメよう。「私はホームレスでなくハウスレスなのよ」

 

 私の方も会社のトップでなく(いろんなお誘いはありましたがね)、一介のアナリストです。しかし、86歳の今でも現役でいられるのは、支持してくださる皆様のおかげです。

感謝。

 

 なお、427()19時からウエブナーの4回目を行います。銘柄中心です。

著名な経済ジャーナリストで、雨宮総研代表の雨宮京子さんの出演も決まっています。

ぜひご覧ください。

2021年4月19日 (月)

日米首脳会談と米国防衛関連株の急騰とワクチン供与、それに解散、日経平均の戻り高値更新 2021・4・18(第1060回)

日米首脳会談と米国防衛関連株の急騰とワクチン供与、それに解散、日経平均の戻り高値更新 2021・4・18(第1060回)

 

4月16日、日米首脳会談が行われた。ウラ話を含めて全貌は、来週以降にこのブログで取り上げる。

 

 しかし、気になる現象が、米国株式市場で発生している。マスコミは全く注目していないが、相場を60年観察してきたウオッチャーとしては無視できない。

 

 それは、軍需関連、日本流にいうと防衛関連の大手株が34月に大幅高していることだ。

 

 たとえばロッキード・マーチン(LMT)。320ドルから390ドル。

 

 ゼネラル・ダイナミックス(GD)130ドルから184ドル。

レイセオン(RTX)56ドルから78ドル

 ノースロップ・グラマン(NOC)280ドルから350ドル。

 

 この間のNYダウは31000ドル台から34000ドル台からまで、1割以上、上昇しているが、前記した4銘柄のうち3銘柄は3割以上の大幅高。

 

 この急騰の背景を探ると、48日に上院外交員会において超党派で決めた「2021年戦略的競争法」に行き着く。英文で5万語もある巨大法案である。

 

 内容の中国に対する外交的、戦略的対策の権限を行政府に与える、というもの。法案は冒頭「中国と競争は米外交の最優先事項」とした。またクアッド(日米豪印四カ国)やアセアンなどの同盟国・友好国との連携、米国の軍事投資の優先」を訴えた。

 

 法案の後半には、「中国によるウイグル族弾圧、香港の反政府デモ抑圧、東シナ海・南シナ海での挑発的行為」を厳しく批判している。要するに一言でいうと「中国のなすことすべてにケチをつける」内容。

 

 日本人として心配することは、日本企業がかつての尖閣国有化の折のような暴動で被害を受けることである。

 

 しかし、米議会のこの法案はバイデン政権と少々立場が違う。日米首脳会談

でも、日本のこうした微妙な立場を理解していると聞いた。

 

 ただし、世界第4位となった我が国の軍事力を利用しなければ、前記した対中包囲網は不可能。やはり、この微妙な、日・米・中の関係がこのままに推移することが出来るのか、誰もが疑問を持つ。

 

 そこでバイデン政権が提案している対日外交の切り札は「米国製ワクチンの対日大量供給」だ。

 

 もちろんこの執筆時にはまだ確認が取れていないが、有力なソースからこの情報を得ているので、無視できない。

 

 「合意を感じる」という表現で、この情報を裏付けしてくれているのは、大和証券の木野内栄治さんだ。

 

 47日付の「マーケット テイップス」によると骨子は次の通り。

 

 

「米国産ワクチンの東京五輪出場者等への提供はありうる②菅総理は今回の訪米で大量の米国産ワクチン獲得にメドをつけたかも知れない(筆者注 この表現は弱すぎると私は見ているが)。

  

さらに木野内さんは「解散もありうる」との注目すべき見解を述べている。

 

「訪米で支持率回復から425日の衆院補選前の解散はありうる。

(筆者注 新型コロナ発症者数の増加状況からは、とても4月は無理)。

 

 ただ、以下木野内さんの持論には全く同感である。

 

  「一波動3000円強とすると33千円が計測されよう。」

 

この見通しをテクニカルアナリストの分析の裏付けをくれた人がいる。

 

 いちよし証券テクニカルアナリスト高橋幸洋さんだ。

 

 4月号の「マンスリーテクニカル」での冒頭部分をご紹介する。

 

「日経平均株価(月足)は、204月から上昇トレンドに転換して21年2月に30,714円の年初来新高値を付けた。その後この高値を上回れるようなら33475円を付ける可能性がある。」

 

 なお、今月23日に店頭に並ぶ47冊目の新刊のご紹介をします。

 

「日経平均4万円時代 最強株に投資せよ!」(フォレスト出版)

 またご好評のウエブナーも次の日程で開催します。

 

4月27日(火) 19時~20時半

今回は銘柄中心で、「株のお姉さん」として著名な、雨宮京子さんに参

加してもらいます。

乞うご期待!

2021年4月12日 (月)

秀吉「備中高松城の水攻め」と新冷戦激化による日本株の再浮上2021・4・11(第1058回)

秀吉「備中高松城の水攻め」と新冷戦激化による日本株の再浮上2021・4・11(第1058回)


1582年、羽柴秀吉が毛利氏配下の備中高松城を攻めた戦い。秀吉軍の3万に対し城方はわずか5千。しかし城の周囲は沼地で、細い道路1本で行ける構造、三回にわたって攻撃したが敗退した。

 

 そこで秀吉は沼の中の城という防御側の利点を逆手にとって、水攻めを決めた。東南4キロ、高さ8メートル、底部24メートルの大きな堤を作った。土を詰めた俵ひとつに銭百文とコメ一升という当時としては途方もない利で誘った。520日にわずか12日で完成。折しも梅雨時であり、200HAの湖が出現。

 

 救助に駆け付けた毛利方も手を出せない。秀吉は信長に使いを出して親征を請うた。信長は快諾して、明智光秀に出兵を命じた。秀吉はこれを毛利方に告げて和睦の交渉に入った。

 

 ところが62日夜、明智光秀の謀反で信長は本能寺で自害。この報が6月3日夜に秀吉に入り、一刻も早く毛利と和睦して明智光秀を破る必要が生じた。

 

 翌64日に城主清水宗治は切腹し、毛利方は備中、美作、伯耆の三カ国を割譲して和議は完了。秀吉勢は5日に高松から撤退して7日には姫路城に入り、11日は尼崎に到着、13日に光秀と戦いこれを滅ぼした。「中国大返し」と「山崎の合戦」ともに神速驚くべきだ。ここから柴田勝家を滅ぼした賎が岳の戦いまで、ほれぼれとするほど秀吉の行動は美しい。

 

 ではイマイさん、何で水攻めこのブログに何の関係があるのか。

 

 私は今回、米国のバイデン政権が予想外の強硬さで、対中冷戦を強化中なこと。それが泥沼という強みが、逆に、攻められる弱点にかわつたように、中国中心のサプライチェーンが米国により「中国排除」の姿勢で再編されつつある。

 

バイデン政権は、2月末、サブライチェーンの見直しを命ずる大統領令を発動した。百日以内に見直しがら迫れた業種は、レアアース、電気自動車用を含む大容量電池、医薬品の四分野・1年以内に見直し作業の完了が要とされた六分野の中にはエネルギー分野の産業基盤」が入っている。

 

 戦略国際問題研究所(CSIS)上級研究員のジェイン・ナカノ氏によると「発送電事業に必要な運用・制御技術に含まれる装置や部品・エネルギー産業のさきでまた生産工程に含まれる能力などが対象になると考えられる」ともしている。

 

 同氏はまた「レアアースと電気自動車用電池のサプライチェーンの強化は、米国国内製造業立て直しの最重要課題だ」(時事総研コメントライナー49日付)とも述べている。

 

 米国は中国依存のサプライチェーンの強化と再編成が急務となっている。そのためだろう。

 

3月31日のG7貿易相会合では、3年ぶりに、暗に中国の補助金と知財行政を批判する「市場歪曲的措置」という表現がよみがえった。3月中旬のアンカレッジでの2プラス2の米中会談で、ブリンケン米国務長官の中国代表からTVの前で20分にわたり面罵されるという事態が、伏線に入っている。

 

 中国側の強気の姿勢が目立っている。これでバイデン政権に対して言われていた対中政策が柔軟化するという見通しが変わった。

  

 象徴的なことは、習近平国家主席を「総加速師」という強力リーダーとして称賛する表現がメデイアの世界で使われている。鄧小平の「総設計師」つまり改革、開放を始めたすごい人、に次ぐ表現である。

 

 現在の中国は「社会主義制度は優れており、米国をしのぐ超大国になる」という超楽観論が目立つ。

 

 習近平路線の代弁者で政権ブレーンの代表者の林毅夫(元世銀副総裁チーフエコノミストによると―

 

 「中国のGDPは2030年までに米国を抜き、同時点で沿海部全体と武漢、重慶などは一人当たりGDPでも技術でも米国と同水準になる」と述べている。明年の中間選挙を考えるとバイデン政権も強硬外交を止めるわけにはゆかない。

 

 当然、日本を重視する。最初にワシントンで首脳会談を行うにあたって、我が国の

菅首相が選ばれたのは当然すぎる位だ。対中包囲網を形成する中核となる国だ

からである。

 

 イマイさん 何と言いたいの?

 

 最近の鉄鋼、化学、海運、などの株価の上昇は新冷戦による日本株の漁夫の利の第三弾。

第一弾はファーウエイの経営苦境(酒造まで手を出している)によるNEC、富士通。第二弾が半導体部品、部材、製造装置メーカー。

 

 第三弾の銘柄群は7カ国によるCOCOMの可能性の織り込みかけていると私は考える。

 

COCOM(対共産圏輸出規制委員会)とは1949年にパリに設立され、戦略物資や軍事技術が自由主義圏から流出しないようにした組織である。

 

 加えて、こうしたオールドネームには、来季大幅増益の期待がある。三井住友DSアセットマネジメントの除く金融、ソフトバンクグループの488社の中の22年度純利益は63%の大幅増。今後決算発表が相次ぐので、さらに上方修正の期待がある。

うまい具合、と言ってはナンだが、そんなバカなでカラ売りが結構多い。踏み上げ相場も加わるだろう。

 

 終わりに高松城主清水宗治の切腹の折の謡曲を書く。

 

 「川舟をとめて違う瀬の浪沈

浮世の夢を見習はしの

驚かぬ身ぞ はかなき」

 

昔の武人の教養と覚悟がよくわかる。私も死ぬときには­­ー。やっぱり無理だろうなあ。

 

2021年4月 5日 (月)

日本海海戦と私が日経平均5万円を主張し続ける理由 2021・4・4(第1058回)

日本海海戦と私が日経平均5万円を主張し続ける理由 2021・4・4(第1058回)

 

明治38527日から28日にかけて戦われた当時の史上最大の海戦。次の三つの理由で記憶の残る戦いであった。

 

  1. ロシアのバルチック艦隊38隻。うち33隻が撃沈、又は拿捕されたり中立国で抑留された。
  2. 我が方の損害は水雷艇三隻のみで野球に例えると、まあパーフェクトゲームであったこと。

 

 第三には「トーゴ・―ターン」と呼ばれる敵前回頭を行った。漢字でいうと「丁」の形で、ロシア側の頭を押さえる作戦をとり、成功したこと。

 

 日露戦争自体、圧倒的な戦力格差から日本が勝つことは、世界中が考えてもいなかった。

また白人に対する有色人種の勝利はありえないと思われていた。この勝利で日本は一流国への一歩を踏み出した。日本の誇りだ。

 

 日本人殆どが1989年の3万8915円の歴史的高値を抜かないと思っている。しかし私は4万円どころか5万円と考えている。日露戦争、とくに日本海海戦と同じじゃないですか?

 

 理由を以下、述べるが、なぜ日経平均3万円が達成されたかを、まず回顧しておく。

  1. コロナ不況対策で、2020年三大中央銀行は①1200兆円の資金供給を行い潤沢な資金あまり現象が生じた。
  2. 幸いワクチン供給が始まり、不況が永続しない見通しが整った
  3. 当然、コロナ不況で落ち込んだ企業収益は、遅くとも2022年には回復。

 

これで、カネ余りの下でも先行きが改善されるという株式投資には理想的な環境が出来上がり、しかも弱気が圧倒的に多いのでジワジワ上がるという長期上昇にもってこいの状況が現出した。株価水準は低く、割安な水準での長期上昇相場が開始された。

 

 問題は二つ。第一は長期上昇を支える材料があるかどうか。第二はリーズナブルな物価上昇が期待できるか、どうか。

 

 まず第一。5Gなどの長期材料はすでにこのブログで何回も述べた。ワクチン治癒の進行のでペントアップ・デマンドが年後半に期待できるが、その規模は判然としていなかった。

 

 パルナソスインベストメントの宮島秀直さんが、日米のペントアップ・デマンド(コロナ不況で控えていた需要が再燃すること)が巨大なことを立証した。

 

 まず結論。米国から先に述べると、米個人消費を109%押し上げ、GDPを7・5%押し上げる。

 

 計算の根拠は次の通り。20211月の米貯蓄率が2019年来レベルまで増加する過程で可処分所得は22兆ドル増加する。ブルッキングス研が住宅や株式に流れる額を昨年実績から推定すると163兆ドル。全体にGDP2149兆ドルで割ると7・5%。

 

次に日本。宮島さんは現金貯畜残高から推定する方式をとっている。

コロナ危機で急増した家計部門の現金貯蓄額は25兆円。政府はコロナ収束なら21兆円が消費支出(ペントアップ・デマンド)に回り、GDP成長率は27%押し上げる。4~5兆円は株式や不動産投資に回ると予想している。

 

 日米ともに、この推計が正しければ、企業収益は、来期30^40%%上昇しておかしくない。株価収益率(PER)を15倍で考えると日経平均は年末から明年前半で4万円近くが想定できる。

米国ではS&Pが4000ポイントの大台に達し、歴史的な高値を更新した。このことはダウ平均やナスダックも新高値につながることを連想させる。

 

 もうひとつ。時代が変わったことを指摘しているのはマネースクエアのチーフテクニカルアナリストの宮田直彦さんだ。

 

 結論から先に紹介する。

 

「商品市況は20204月から長期の強気相場に入った可能性(中略)。先々で過去最高値を更新する展開(インフレ時代の到来)が想定されます。」

 

 詳細は別の機会が譲るが、おだやかなインフレ(恐らく3%以上5%以下)なら、タンス預金(百兆ともいわれる)が動き出す。インフレヘッジとしての株が見直される日は近い。

 

 さて、ここまで書いたので、私は、「5万円」という数字を書き込んだ新著を出すとお考えでしょうが、実は426日に店頭に並ぶ本は「緊急出版 日経平均4万円時代 最強株に投資せよ」になりました。」版元のフォレスト出版との話し会いで、これに決めました・次回の本で「5万円」は入れます。

 

 さて、最後に日本海戦の主人公東郷平八郎連合艦隊司令長官の名セリフでしめたい。

「古人曰く、勝って兜の緒を締めよ」と。

 

  

« 2021年3月 | トップページ | 2021年5月 »