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2020年9月28日 (月)

三島由紀夫「橋づくし」と宇宙開発と外国人機関投資家の買っている九銘柄 2020・9・27 (第1031回)

三島由紀夫「橋づくし」と宇宙開発と外国人機関投資家の買っている九銘柄 2020・9・27 (第1031回)

 

 三島由紀夫の、没後50年。先日、日生劇場で劇化上演したのを観に行った。残念ながらとんでもない愚作。同時に上演された「憂国(死なない)」はこれに輪をかけた箸にも棒にもかからない超愚作。若手の男性スター目当ての女性ファンは別として、85歳の私にとっては苦痛以外の何物でもなかった。

 

 ただし、原作を読み返したキキメもあった。歌舞伎の道行きの趣向に感心したり、三好橋のたもとの記念碑を思い出したりー。

 

 お話は簡単に。一流料亭の一人娘と芸者二人、おつきの女中の四人が、七つの橋を旧暦8月15日の夜に①同じ道を2回通ってはいけない②話してはいけない③話しかけられても返事をしない④橋を渡る前後にお祈りをする。以上のルールに従って願掛けをすると、願いが叶う、という言い伝えを女中以外の三人は信じている。

 

では、何で今回のブログにわざわざ取り上げたのと聞かれそうだ。理由は後述するが、主因はFDS代表の箱田啓一さんである。従前から9月下旬にNYダウに、大幅下げを予想、従前から「9月はダメ」説を唱えていた私が同調。私のボイスメッセージ「ウラ読み」で更なる大幅下落はなく、短期で完全な戻りはないものの、押し目は買ってしかるべき、と私は助言した。

 

 震源地の箱田啓一さんが、9月7日と9月14日のWEBサービスで、宇宙開発の重要性を全力を込めて説き始めた。日本企業も絡んでいる、と聞いた以上、どうしてもご紹介したくなった。以下、かいつまんでー

 

  1. 月の表面には「ヘリウム3」が数百万トンあると想定されている。このヘリウム3は核融合の燃料となる物質で、1万トンあれば全人類の100年分のエネルギーをまかなうことが出来る。
  2. この推定を行った米ウイスコンシン大学の研究グループは採掘コスト迄試算している。当初はグラム当たり1万5300ドル、これが生産量の増大、月へのプラント機器の輸送費用の低減の効果でグラム当たり150~300ドル。
  3. すでに核融合事業はスタートしている。アマゾン出資の2025年の発電開始が計画中。MITからスピンオフしたCFSはビル・ゲイツから支援。京都フュージョニアリングは2019年10月に設立。
  4. ルクセンブルグ、国連、米国などが宇宙資源に関係する法律を作ったが、宇宙資源は発見した国に所属するとはルクセンブルク以外の条文にない、宇宙空間の領有を禁止しているのみだ。
  5. 日本企業とのかかわりを書く。㋑.高砂熱学工業(1969)水の電気分解装置を開発 ㋺トヨタ自動車(7203)月面走行車

以上。

 

では「橋づくし」との関係は?

舞台は陰暦8月15日の満月(仲秋の名月)

 

この日は2020年では10月1日。あと四日です。満月を見上げながらお子さんやお孫さんに「月にはスゴーい資源があってね」と一席ブツのも楽しい。

 

 さて、お待たせいたしました。

 

 私がなぜ9月は弱気だったか?米国はポストコロナ時代への銘柄入れ替えのために必ず入っているGAFAなどは例外として、コロナ・ショックで打撃を受けた七業種(航空、レジャーなど)は戻りを売る。

 

日経平均の方はSBGのMBOが、どちらかと言えば悪材視される。

 

以上は主に機関投資家の投資姿勢からの推論だが、やはり的中した。

 

 この間に外国機関投資家のストラテジストたちは、新社会秩序(NEW FORM)で成長が期待される銘柄への投資を本格化させる。

 

 案外、ウオーレン・バフェット氏の日本五大商社株の大量購入も、これにあたるかもしれない。

 

 今後はどうか。パルナッソス・インベストメント・ストラテジーズ代表取締役宮島秀直さんが先日、日本証券アナリスト協会での講演会で投資作戦を言及されている。

 

 「今や世界の投資家たちは(中略)半分以上は新社会秩序(NEW FORM)に沿った銘柄を買っていこうという動きになっている」。

 

 具体的な日本企業の組み込みは次の通り、①カカクコム(2371)②新日本科学(2395)③デイ・―エヌ・エー(2432)。

 

 宮島さんはIT企業の中で特に成長余地が大きい銘柄として④メデイカル・データ・ビジョン(3902)⑤チェンジ(3962)

 

 ヘッジファンドでもロングタームで保有する企業として⑥トリケミカル研(4369)⑦ホットリング(3688)⑧NECネッツエスアイ(1973)⑨ケアネット(2150)

 

 私は勉強のいいヒントを頂いたと思って、宮島さんに感謝している。

 

 さて、「橋づくし」のオチを述べよう。料亭の一人娘、芸者ふたりはいろいろな事情で脱落。ノロで間抜けな女中ただ一人がお祈りを完了する。周囲の人がいくら「何を願ったの?」と聞いても、ニヤニヤして一言も話さない。

 

 この9銘柄でいくら儲かっても、おひとりでニヤニヤしていないで、今井さんからヒントを得た、とそっと親友に漏らしてください。85歳の冥途への手土産です。どうぞよろしくお願い申し上げます。

 

2020年9月23日 (水)

「平家物語」と10月22日の米国の「対コロナ戦争」勝利宣言と大統領選の行方  2020・9・20 (第1030回)

「平家物語」と10月22日の米国の「対コロナ戦争」勝利宣言と大統領選の行方  2020・9・20 (第1030回)

 

 「平家物語」を4歳の時から読まされた、というと驚かれるだろうが、ホントの話である。

 

 私の父方の祖父は茨城出身で今の江東区深川常盤町で書塾をしていた。夫婦養子で弟子から選んだので、当然父母も書家。ただ父は当時の食糧関係の公団に勤めていた。私はひとり男だったので今井家の三代目。そこで祖父は書道の稽古を弟子たちにしながら私をヒザの上に乗せ、相手がいないと祖父は「平家」。それから九九を教えた。

 

 ついでに「十八史略」も教えられたので,私は幼稚園に行かず、途方もない(部分的だが)英才教育をされた。

 

 胸が悪かった祖父は、小学校1年になっても私を手放さず、浦和市(当時の)隠居所に連れて行った。そんな具合だから「誰行無常」なんて言葉は5歳ごろには普通に使っていた。

 

 父母と私以外の三人の姉妹は深川に残り、あの310日の大空襲の時には清澄庭園の池に飛び込んで助かったのだが、それは後の話。

 

 もちろん幼かった私は、仏教の深遠な哲理なんて分からなかった。しかし地下人と呼ばれ、公家たちのはるか下の清盛が、太政大臣になり栄華を極め、最後は壇の浦で平家一門が死んでしまう。そのストーリーだけは理解した。昔は漢字にふり仮名がついていたので、祖父は周りに人がいないときには声を上げて読ませた。はじめは泣き叫んでいやがったそうだが、その点は記憶にない。

 

 さて、そろそろ本題に入ろう。

 

 菅内閣の発足にあたってのマスコミの反応を見たが、大臣がどの派閥から、というのに止まっている。

 

 私は、菅さんが政治家としてやってきたことと、これからやろうとしていることをまとめて考えるのが妥当と考える。(双日総研吉崎達彦さんによる)

 

実績の方。①ふるさと納税制度の導入②インバウンドの拡大③農協改革と農産物の輸出拡大④IR法案の成立⑤外国人労働者の受け入れ拡大

 

今後。①「デジタル庁」設置②携帯料金の値下げ③地銀の再編④消費税の増税?(ただし向こう10年は必要なし)⑤不妊治療への保険適用⑥厚生労働省の改革。

 

やはりスガノミクスはアベノミクスと同様に親ビジネス。しかし経団連ベースではなく、地方支部の声をもとに反対側に意見もよく聞いて出した政策らしい。

 

これなら慌てて選挙運動して、期間中にコロナ騒ぎが再発した場合に責任をとるリスクがなくなる。

 

現在の世界的なコロナ肺炎の拡大状況から見て、おそらく来年にオリンピック開催は無理。来月にIOCが結論を出すので、来年の任期満了選挙でいいではないか、そう私は考える。

 

では外交の方はどうか。

 

私は以前からバイデンではなくトランプだと主張し続けてきたが、援軍があらわれた。

 

9月16日、私は三菱UFGモルガンスタンレー証券景気循環研究所のセミナーでシニアエコノミスト福田圭亮さんのお話を伺った。そこで注目すべき点を三つ。

 

まず第一。世論ベースでの米国大統領選の選挙人は、リアルクリアポリテイクスによるとバイデン352人、トランプ186人でバイデン勝利。(敬称略、以下同じ)

 

しかし、福田さんが915日現在、2016年の投票実績と現実の投票率の差で修正すると―

 

トランプ274人、バイデン264人でトランプの勝ち。

 

私は従前から、公表されている支持率だけで判断するのは危険。理由は携帯を使う米国民が70%いる現実に調査手法がついてゆかず、いろいろな理由で5%、民主党支持率が多く見える。くわえて10%といわれる「隠れトランプ」もいるから、トランプは言われているよりずっと勝つ確率は高い、と述べてきた。力強い応援を得たのは嬉しい。

 

第二.州別のマスク着用義務が当初の民主党知事から共和党知事の州に広まった人もあり、感染者拡大に歯止めがかかり、ピークアウト。これを軸に米国景気はⅤ字型の回復が予想される。

 

第三はこの情勢を背景として、FDA(米国食品医薬局)が1022日にコロナワクチンの有効性を審議する委員会を開催する。この委員会はTVとWEBで公開される。わざわざTV,WEBで公開するのだから、ダメでした、なんて言わないに決まっている。

 

ヘッジファンドの運用担当者たちの言っているウワサでは「トランプ大統領が、対コロナ戦争の終結(恐らく勝利)宣言を10月末までにやる」とのこと。この委員会のストーリーと合わせれば、選挙戦に最高の切り札となる。トランプ勝利は確実になる。

 

この私の予想が外れるとすれば、「郵便投票」だろう。

 

ある調査によると、郵便投票のシェアは47.3%で、投票所の45.5%より上回る。2016年当時、郵便投票は20・9%だから、この倍以上。恐らく選挙後ゴタゴタするのだろうがー。

 

 改めて「諸行無常」の言葉の意味と考えたい。諸行つまり何らかの作用で形成されたものは、常に変化しつつけ、止まることはない。

 

それでも予想の正確な人の挑戦を続けてきているエコノミストやアナリストは、予想が的中して褒められることが少なく、外れればボロクソ。一方、外れ続けてもCMを出してくれる大企業所属の自称プロはTVに出続ける。ブランド・ドウ・チェックをもう少しマスコミは重視すべきだと思う。以上。改めて。

2020年9月14日 (月)

パール・バック「大地」とハンガーパンデミックの発生と中国の蝗害(第1029回)2020・9・13

 

パール・バック「大地」とハンガーパンデミックの発生と中国の蝗害(第1029回)2020・9・13

 

ノーベル賞を獲得した名作。極貧の中国の農家・王一家の30年にわたる苦闘ぶりを描いた大河小説。大河の氾濫、蝗の大群などの襲撃―。次々と発生する打撃に耐え、大地にしがみつく一生。感動させられる一冊だ。

 

まず食料価格の上昇から述べよう。ブラジルのサンパウロ大学の調査は次の通り。

  1. 大豆は名目値で一年前に比べ50%台以上上昇。
  2. コーヒーはブラジルでは生産が記録的上昇だったにもかかわらず1年で45%の価格上昇。
  3. トウモロコシは65%価格上昇、史上最高値。

サンパウロ大学は中国の大量買い付けが原因、としている。

 

 では買い手の中国の方はどうか。

 

 豚肉価格が7月前年同月に比べ943%上昇。他の食料品の細かい動向は(恐らく正確な数字を抑制しているためと思われるが)、発表されている数字は実際より低い。

 ただ、中国の食糧の需給が不安定化していることは確実だ。理由は次の通り。

 

 81213両日、人民日報に習国家主席による「過食行為の断固阻止」キャンペーンが行われた。

 中国は伝統的に、食べきれない料理を注文し残す習慣がある。「光盤(皿をカラにする)キャンペーン」としてまとめられているのは、この改革が容易でないことを示している。

 

さらに今回のコロナ・ショックの影響が加わる。816日付のこのブログで述べたこととダブるが、要旨は次の通り。(資源・食糧問題研究所代表の柴田明夫さんのご意見をまとめている)

  1. 移民労働者不足による農業生産への影響
  2. 港湾労働者の荷役作業の遅延、トラック労働への敬遠
  3. 東南アジア諸国に始まったコメなどの輸出計画削減
  4. 移動規制のため物流が寸断された。そこで食料市場での農村部の過剰」「都市部の不足」、付加価値の面では「(国産)高級食材の過剰」と「輸入に依存した」業務用の安価な食材の不足」が同時並行して存在。

これに加えて、中国には記録的な大洪水にバッタが引き起こす脅威がある。

 

 私も執筆陣の一人に加えさせていただいている時事総研のコメントライナー7月22日の記事は次のとうりだ。

  1. 中国では6月から降り続けた豪雨で、中南部の27の省や市で、記録的な大洪水が発生。
  2. 加えてサバクトビバッタとイナゴの大発生が起きた。前者はアフリカで大発生し、インド、パキスタン、中国雲南省に襲来。場合によっては日本も、との懸念である。
  3. 一方イナゴは中国の自生種で6月初旬、東北部。吉林、黒龍江省で発生。その後、湖南省に拡大
  4. 加えてアフリカ豚コレラ、鳥インフルエンザ。養殖エビにも毒性の強い新種のウイルスが広東省で再発。

 

 以上述べてきたことから、中国の食糧不足は明らかで、緊急輸入せざるを得ない。すでに食料価格は高騰し始めているが、農業生産国でも自衛もあって、19の国が輸出規制を始めている。菅新首相は、初めの課題として実際は輸入相手との交渉が相当難航するのではないか。

 

 というのは、甘いことはとても考えられないからだ。

全世界の人口は国連調べ(少し古いが)では、61億2000万人人。世銀の推測では餓死者は5600万人、死者の5人に一人は餓死している。異常気候、内戦などの理由からだ。

 コロナ・ショックで、食品のサプライチェーンが一変、経済の失速で消費者の購買力が低下。某シンクタンクは、一日の餓死する人はコロナ肺炎での死者を上回る、とした。

 

 いつも強気のイマイさんが

珍しく弱気じゃないか、といわれそうだが、現在食料が次の危機を招く可能性があまりにも無視されているので、今回は例外。

 

 最後に嬉しいことを二つ。

初めはこのブログの愛読者からのご指摘だ。そのまま掲載する

 

今井先生、価値あるお話をありがとうございます。

楽しみながら勉強になるので、とてもありがたいです。

もしかして。ブログに書いてあったベートーヴェンのピアノ協奏曲は、

恐らく作品61aのことではないでしょうか?

私は桐朋学園大でピアノや声楽を学び、音楽の話題に条件反射的に反応してしまいました。これからも、今井先生の情報発信を楽しみにしています!

                     苧阪 恵子(おさか けいこ)

 

 ありがとうございます。早速訂正します。

 

次。ある高名な方からわざわざ電話を頂戴して、昨年の拙著「2020年の危機、勝つ株・負ける株」で、菅官房長官の訪米が禅譲の意味があることを指摘した、そのことをおほめ頂いた。嬉しく思います。

2020年9月 7日 (月)

ベートーヴェンのピアノ協奏曲ニ長調作品Op.61aと菅新内閣の人事、政策そしてNASDAQと日本株 2020・9・6(第1028回)

ベートーヴェンのピアノ協奏曲ニ長調作品Op.61aと菅新内閣の人事、政策そしてNASDAQと日本株 2020・9・6(第1028回)

 

 この題を見て、すぐ内容のわかる方は、スゴイ方だ。理由は簡単。よほどのクラッシックとくにベートーヴェン通でなければ知らないからだ。私はNYで、ドイツ人の友人から教えてもらった。

 

 このピアノ協奏曲ニ長調は、実はベートーヴェン唯一のヴァイオリン協奏曲のピアノ版。主役だけ入れ替え、メロディーは同じ。知人の結婚祝いのための編曲、だそうだ。

 

永らく待望していたが、91日に田部京子さんが「皇帝」と二曲のコンサートをサントリーホールで開いたのを聴いた。

 

 この曲は、後年のブルックナーと似ていて、楽想の違うパートの組み合わせ。第一楽章が特にこの型でできており、ヴァイオリン奏者はその都度、音の出し方を変える。(これが出来たのは、ギドン・クレーメルだけだった)。田部さんはトレモロがたくみで、まずまず、楽しんだ。

 

 ここまで書けば、安倍→菅の政権交代が、このV協→ピアノ協に似ている。これがこのブログを書いた理由だ。

 

 早々と、内閣の予想を出している向きがある。

 

 双日総研の吉崎達彦さんは、官房長官を次のように―。(敬称略)

 

 本命 加藤勝信 対抗 河野太郎 穴 高市早苗

 

 またSMBC日興証券の宮前耕也さんは官房長官・梶山経産大臣の横滑り②財務大臣・河野防衛大臣の横滑り③外務大臣 茂木外相の留任④防衛大臣・小野寺元防衛相⑤経済産業大臣・西村経済再生相の横滑り。

 

 私は、実は補佐官人事の方に目を凝らしているのだが、現在では全くわからない。

 

次に政策。

 

 いつも私が高い評価をしているパルナッソス・インベストメントの宮島秀直チーフ・ストラテジストは91日に「重点的に推進される可能性の高い経済政策」として次の点を挙げた。

  1. 政令都市への自治権限を拡大
  2. 各県別の税還付率のアンバランス是正
  3. 菅氏自身が推進して設置した「地域経済活性化支援機構(REVIC)を拡充。
  4. 政府と各省庁、地方自治体で寸断されている情報システムのデジタル化。(宮島さんによると数千億円かかかる。(現在500億円なので、大きな材料だ。)
  5. 民間ファンド14の総点検。天下り全廃、不必要な民間企業の救済、経営介入を見直し。
  6. (謀補佐官が官邸にいなくなった前提で)経産省の組織改革。
  7. インバウンド復活のためワクチン大量確保。

 

以上は主に国内政策中心。外交はトランプかバイデンかで違うし、習近平来日を実行するかどうかも課題。

 

 ただ菅氏は20195月に、ポンぺオ国防長官、シャナハン国防長官代行、ペンス副大統領と長時間会談、トランプ勝利の折の人脈はある。バイデン勝利の時には、キャロライン・ケネデイ元駐日大使との親交が役に立つ。

 

 最後に、日米の株式市場の当面の動きを予想する。

 

 まず日本。菅内閣の関連で地銀株が一斉に上昇した(94日)。政策の③を好感したものだろう。今後とも銘柄次第だが、長期では強いのではないか。 

 

 政策④の情報がらみはまだ動いていない。法律化する段階で上昇開始、だろう。

 

 ただし、後述するようにNY株式、特にNASDAQが今後下落すると思われる。したがって日経平均の方も従来の相関度の高さから目先はどうしても強気になれない。

 

 NASDAQの最近の新高値更新は、ロビンフッダーたちの買いが中心なことは疑いを容れない。

 

 

 「ロビンフッド」という投資アプリは、スマホ中心に最近急伸していて1300万人が利用している。瞬間3900万人ともいわれている。利点は①手数料ゼロ②必要口座残高もゼロ③ワン・クリック・トレーデイング④値嵩株は複数のユーザーと共同購入できる、など。したがって2030歳台の若者が中心。

 

 では、販売元のロビンフッド・マーケッツ社はどうして収益を上げているのか、きわめて頻繁に繰り返されるユーザーの注文から、証券会社の手数料は膨らむ。その一部をリベートして受け取る。

 

 下げの材料は不明だが、大統領選に絡んだものらしい。まず買い材料になったのが、カマラ・ハリス副大統領候補の指名確実の情報。カリフォルニア州選出だから、大型ハイテク企業から献金を受けている。したがって厳しい政策をとらないーという思惑からNASDAQに買いが入り、特にGAFAが高騰。

 

 しかし9月上旬に入りバイデン内閣構想の予想が漏れ始める。エリザベス・ウオーレン財務長官有力説が流れ、同上院議員はGAFAなどの分割を主張。これがウリを呼んだ。 

まあよく出来たオハナシだが、一応リクツは立つ。

 

 現実には巣ごもりと失業保険増額利用が、時間切れ、つまり常態復帰があったことが影響したと思われる。WSJはソフトバンクの孫さんの関与を指摘しているが、金額から見るとやはりロビンフッダーの方が寄与率は大きいと思う。

 

 最後に日本株について一言。超短期の投機資金(勿論ヘッジファンド)が、8月28日安倍首相の辞任声明以降、新政権期待でそれまでの売りからドデン買い越しに転じた。宮島さんによるとレバレッジ後3000億円を超える。この買いが再び売りに出れば、どうなるかは見えている。

 

 したがって、以前から私が申し上げている通り、当面は「休むも相場」で、何せ85歳の老人のタワごとと、気楽にお聞き流しくだされば幸甚です。 

 

 

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