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2020年6月29日 (月)

映画「フィールド・オブ・ドリームス」とトランプVS連邦最高裁の判決の行方 2020・6・28(第1018回)

映画「フィールド・オブ・ドリームス」とトランプVS連邦最高裁の判決の行方 2020・6・28(第1018回)

 私の大好きな野球もの映画。ロケ地となったオハイオ州北東部のダイアースビルの野球場はそのまま残されている。今年は813日にホワイトソックスとヤンキースの公式戦が行われる予定だったが、ご存じのコロナ大騒動。どうなったのかなあ。

 

 お話を簡単に。レイ(ケビン・コスナー)は小さなトウモロコシ農業を経営し、妻と娘の三人暮らし。ある日、天からの声を聞く。「If you build it、He will

 be come」(君がそれを決断すれば、彼がやってくるだろう)。レイはトウモロコシ畑を野球場にしてしまう。そこに現れたのは八百長事件で野球界から追放された名選手たちが次々と現れる。

 

 その中には大リーグで一打席しか立たなかった選手や、マイナーリーグの選手だった父まで現れる。

 

 借金がらみで農場全体が差し押さえきれそうになった。しかし、映画の結末で、夢を求めて野球を見たい群衆が続々やってくるシーンで終わる

 

 起こりえない夢が現実化した、という点で米国の今年の大統領選も同じだろう。12月まではバイデンが勝つなんて考えた向きはごく少数だった。

 

 ところが3月からのコロナ・ショックへのトランプの対応のまずさ、526日の黒人圧殺事件もあり、625日現在、バイデン506%、トランプ406%と10%も差がついている。

 

 実は、今週(629日~74日)に、トランプ大統領の運命を左右しかねないある決断が下される。米国連邦高裁の判決だ。6月中の判決がスケジユールとして決まっているので、この判決が出る日を私は心配している。

 

 判決は正確には、二つ。第一のワシントン地裁から上ってきた、米国下院が起こした数年間のトランプグループ財務諸表公開。第二がNY地検によるプレイボーイ誌の」モデルをしていた女性の口止め料に絡んだ取引中心の資料公開。

 

 トランプに対し最良のケースは①両方とも無罪②第一のケースが無罪で第二も有罪これだと陪審員に公開されるのみ、トランプ氏の大統領の地位には問題がない③下級裁判所への裁判差し戻し。これだと2年はかかるので、11月の大統領選に関係ない。

 

 最悪のケース。私が早くから警告してきたトランプ→ペンスへの政権交代。米国憲法修正第25条第4節にある「閣僚、主要委員会の長の過半が現職大統領の解任を決めた瞬間に副大統領が昇格する」という規定に基づく。

 

 問題は、判決が629日、30の両日に行われた場合のNY株式市場の反応だ。

 

 今はコンピューター運用が多い。トランプ落選、バイデン当選の確度が上昇したというニュースが入った途端「バイデン=法人税21%→28%への増税=S&P500種の一株当たり利益89%の減少。まあ9%、2300ドルくらいの下落、と少なくとも計算上は、ありうる。言葉を変えていえばバイデン暴落である。

 

 ついでに言うと、米民主党はパイプライン施設に猛反対しているから、シェール関連株にも下落が起きる。

 

 今の日本のTVはボルトン暴露本と、連日の暴動に、支持率の差を含めて、トランプ落選→安倍退陣を暗示する番組を作っている。

 

 ひとこと、イチャモンをつけさせて頂く。前記した危機説と矛盾するが。トランプ当選の可能性は、実は少なくない。

 

 まず、一般的な世論調査はベタに市民に連絡して結論を出す。暴動を参加しているアフリカ系市民は投票権がないか、投票所に行かない。「投票所に必ず行く」「行くつもり」と回答した有権者でトランプが35%有利。

  また選挙資金もトランプ有利。25000万ドル、バイデン6000万ドル。演説や討論で相手を攻撃するネタが出れば洪水のようにTVのCMの放映。何倍ものレートで。選挙終盤でこれがモノをいう。(勿論、6月中の判決の打撃がないか、極めて少ないことが前提だが)。

 

 現職の有利さもある。対中国攻撃は米国世論に支持されているし、「オバマゲート」でも攻撃できる。この件ではバイデンの息子と民主党の複数の幹部が中国との利権で調査されているので、マスコミはこれで目一杯、実質的にトランプ支持の番組を流さざるを得ない。

 

 結論。今週中に出るであろう連邦最高裁の判決に目を凝らすこと。

 

 映画のセリフから。主人公は次の天の声を聞く。「彼の痛みを取り除け」。そこで作家のテレンスにあって自分の声の話をする。テレンスが言う「わしもそういう情熱が欲しい。たとえ方角が間違っていても情熱は情熱だ」。今や中国は間違った情熱で、世界を支配しようとしている。その迷惑な国を押さえるには、やはり米国の力が必要だし、安倍さんの力も必要。

 

株価の方だが、バイデン暴落がなければ、金融緩和プラス業績の回復期待。株高には理想的な環境だ。一高一低はあっても、上昇基調は変わるまい。日米とも同じ。

秋の総選挙のうわさは株高のいい材料だ。24000円の壁を破るのではないか。

2020年6月22日 (月)

映画「慕情」と時限爆弾化した香港問題とNYダウの行方、そして日本株 2020・6・21 (第1017回)

映画「慕情」と時限爆弾化した香港問題とNYダウの行方、そして日本株 2020・621 (第1017回)

 

1955年のこの作品は、当時まだ珍しかったシネマスコープで撮った香港の観光映画である。何といってもナット・キング・コールが歌った主題歌(Love Is a Many―Splendo r ed Thing)は映画音楽史上最高の作品と言われている。

 

 主演はジェニファー・ジョーンズとウィリアム・ホールデン。ヒロインは英中の混血の女医。米国の特派員との悲恋を描いている。

 

 たしか1995年だったと思うが、亡き母と、まだ学生だった息子三人を連れて香港に行ったが、二人が行った丘に行ったかどうか、記憶にない。まだ中国からの圧力なんて誰もが夢にも思わなかった時代。買い物をヤマのようにしたことだけを覚えている。

 

 映画のほうに話を戻そう。このブログに映画のセリフを使うアイデアを思い付いたのは、実はこの「慕情」のセリフからである。当時のメモを見ると「記者と特派員とどう違うの」という問いに「週100ドルの違い」とある。しゃれたやり取りが暗闇の中でメモを取らせたのだ。当時はまだ毎日新聞社の「エコノミスト」誌への連載はしてなかったが、そのスタイルは実はアタマの中にこのころ完成していた。

 

 映画では二人の恋の後中国大陸は国共内戦のあと共産党政権が成立、ほどなく朝鮮戦争が始まり、エリオット(ウイリアム・ホールデン)は派遣され、そこで戦死する。

 

 いまは、弾丸が飛び交うホット・ウォーはない時代だが、時代が激変していることだけは同じだ。

 

 最近、嶋中雄二さん主催のセミナーで、大和総研の斎藤尚登主任研究員のお話を伺うチャンスがあった。広く中国経済についての分析が主題だったが、最後に「香港はどうなるか」と題して、現状見通しを話された。

 

 私にとって、目新しかったのは「本年9月に予定されている香港立法議会選挙で、中国側が民主派議員の立候補出馬できないように逮捕して、おそらく猛烈な反対デモが発生するだろう」という発言だった。

 また、米国での「香港人権・民主主義法」が成立。米国政府が毎年一国二制度が機能しているかどうかを検証。斎藤さんは「香港の関税・ビザなどの優遇措置の取り消しも」としている。私は十分ありうると感じた。

 

 つまり、習体制のゴリ押しは、香港の国際金融センターとしての役割を低下させる。金融市場に対する規制がなく、為替管理が課されていない。また資金の移動に制約がない。加えて香港ドルが米ドルにペッグされているから、為替リスクが少ない。中国側にとって香港のメリットが少なくなることは、リチャード・クーさんも言う通りで「習政権による対応のまずさの典型例」に違いない。

 

 株式市場にカンケイないじゃないか、と言われそうだ。しかし、これでグローバルなサプライチェーンに依存している米系巨大企業が広義の米国陣営の中に第一次、第二次下請けを作らなければならない。

 例で示すと、5Gの基地局。放っておけば、中国ファーウエイにとられてしまう。しかし米中の覇権闘争はハイテク戦争。失われかねない巨大市場を獲得できることのプラス・マイナスは大きい。(アナリストの腕のみせどころと思うが、誰かやってくれませんか)

 

 

また、トランプ大統領のことだから、対中への示威を含めて(名目は恐らく「北」の核だろうが)、原子力空母を三隻あるいはそれ以上アジア近海に派遣するかもしれない。これで戦時大統領としての人気を狙う。きわどいがこの人ならやりかねない、

 もちろん、かつて中国に盗まれた空母へのドローン攻撃への対処が出来上がったことが大きい。

 

今回は、ここ数回の私の予測通りにあまりうまく行きすぎたので、実は書くことが少ない。

 

 しかし、米国民の資産の豊かさを見てこれならNYダウの前途は相当上のほうと感じた。それはスフィンクス・インベストメントの別府浩一郎さんの分析だ。

「ストック・フロー・レシオ」。実はわたくしは初めて聞いたのだが、家計部門の純資産を個人可処分所得で割った数字。米国資産価格のバロメーター、だそうな。

 

 これが別府さんによると、3月末の水準は「コロナ危機は存在しなかった、といってよいほどの位置にある」。

 確かに20203月末の数字は、6232%、前年同期比の6478%と大差ない。米国のコロナ不況対策が成功している証拠だし、投資家の資金力が高いことを立証している。

 

 ここでダウ平均の動きをたどってみよう。212日に史上最高値の29568ドルを受けた後、コロナショックで18213ドルまで下げた。金額にして1623ドル、率にして38%。しかしその後の動きはかなり強い。

 

 やはり経済活動は正常化、コロナワクチンの開発が順調に進行していることが好感されていた。マイナス材料であるコロナ第二波は日によるが、売りの理由にされても下げ幅は少ない。

 

 やはり何といっても、FRBの月間1200億ドルの債券市場からの買いが効いている。それ位、高値不安から待機資金が5月末に48000億ドルと空前の水準だった。これが材料に応じて押し目を買っているのが下支え。ダウよりもナスダックのほうの上げ幅が多いのが一つの証明だろう。

 

 日本株?いずれ24000円のカベに挑戦し、その天井を抜く。時間の問題でしょう。買うタイミングはいちよし証券の高橋幸洋さんによると629日以降。上昇ピッチが速まる、と。25日と200日の移動平均がミニゴールデンクロスを達成し先高を暗示しているので、強気、

 

 映画のセリフから。女医が言う「あなたは強い人ね。」「君も強い女性だよ」「あなたは珍しいわ。優しさより強いものはないわ」。

 

 優しさだけでは、独裁体制は維持できない。例えば「北」。中ソと国境を断絶したので、経済は苦境。おそらくコロナ感染の流行もあり、どこかに敵を見つけて戦う姿勢を見せなければならない。」米国はオソレ多いし、そこで韓国。わざわざ連絡事務所を爆破してみせたのは、そのためだろう。

 

2020年6月15日 (月)

映画「ゴールドフィンガー」と6月11日の大幅下落の止まり場と反騰開始の時期と今後の目標値  2020・6・14 (第1016回)

映画「ゴールドフィンガー」と611日の大幅下落の止まり場と反騰開始の時期と今後の目標値  2020・6・14 (第1016回)

 

 ご存じ007シリーズの第三作。現在のシリーズの基本型ができた。Qの研究室で奇想天外な新兵器の説明、世界各地を飛び回り、敵に雇われたセクシーな美女がボンドの魅力にひかれて寝返る。勿論、ボンドの敵役派みんなエタイの知れない大掛かりな仕掛けで犯罪を計画。これが面白い。

 

 この映画の敵役はゲルト・フレーベ。他のジョセフ・ワイズマンやクリストファー・リーよりずっとアクが強く、ユーモラスな面もある。莫大な量の金を放射能汚染させ、世界市場を混乱させるという大犯罪者のくせに、カードやゴルフのインチキのような細かい悪事をやる。この敵役が演じると(コミカルだが)最もそれらしく見える。

 

 これを含めて私はショーン・コネリー主演もの(除く「ネバ―セイ・ネバーアゲイン」)が、実に巧みに男性ホルモン満々のセクシーな男っぷりを描いているのが好きだ。

 

 ボンドと敵役。株式市場でいうと買い方と売り方だろう。

 

 日本人は売りで儲けるのが下手。外人はうまい。とくに1990年代のバブル破裂直後の大暴落時に、日経225種が単純平均なのを利用して、オプションと先物で売り仕掛け。外資系の大儲けと、えさにされている株式市場を、私が東洋経済に書いて糾弾したら、日経が自社にケチをつけられたと感じたらしい。当時東証で委員会があり私が出席していたら、日経のエライ人がツカツカとやってきて「イマイさん、ウチに何かうらみでもあるのか」とスゴんだ。呆れて何も言えなかった。この記事は某大証券の常務会の話題になったが、ほとんど理解している人がいなかったそうな。ワカっていなかったのである。

 

 611日の米ダウ平均1861ドル安の解説もワカっていない。

 

 ヘッジファンドの親玉で、創案した手法の多いマーク・ファーバー氏の分析が真因。610日に危険信号が出て、信者の多いヘッジファンドの売り。これにコンピューター売りが増幅した。いわば機械的な大幅下落。

 

 現場からの深い情報を得意とするパルナッソス・インベストメントの宮島秀直さんが、これに言及している。

 

S&P500と金価格指数の対比が610日に危険水準。また金価格だけでなく両指数のリターンも610日に株価調整シグナルが発生。これが下げにつながった。後でいうが、要するに株高にスピード違反が発生したのだ。

 

 今後はどうか。大和証券の木野内栄治さんは次のように述べている。「米国MMFが4兆円弱の減少。ITバブル後もリーマン・ショック後も、待機資金が積み上がり、取り崩しと同時に住宅販売も数か月にわたり改善した」。つまり、この下げは短期で終了、反騰は大きい。そこで木野内さんは「一つの下値めどに(すでに)到達した」としている。

 

 69日に米国株の調整ありと、先週のこのブログで私は予測した。その源のFDS代表箱田啓一さんに私は聞いてみた。

 

 「早ければ12日。固く見て616日、遅くとも17日反騰がありますよ」と。

 

 三菱UFJ証券の宮田直彦さんも、612日の安値21800円台は、25日移動平均の21462円より上」。「日銀のETF買いも5月以降で久しぶり。まだ新年度に入って42000億円の買いしかない。ワクは12兆なので残額をこなすには二日に一度くらいのペースだろう。23週で再び23000円に戻る。」と宮田さんは言う。

 

 以上、四人のご意見を列挙した。いかにも手抜きのように見えるだろうが、このブログのご愛読者は、ずっと私が主張してきたことをご存じだろう。私は年末2万5000円を予想している。

 

 では、この余りにも気の早すぎる予想がどうなるか、言うまでもない。目先のほうは、来週末には株式市場が明確に回答してくれる。これが当たったら、私を信じてください。23000円を言ったのは私だけなんですよ。

 

 疑い深い向きには、「日経平均2万円割れませんよ」という私の言葉を信じて戴きたい。今回の買い方は、売り方の失敗に乗じてスピード違反をした。そのツケに、コンピュータ売買が加わって下落の幅が四ケタになっただけ。本来は半分ぐらいだったはずである。

 

 おそらく7月第1週に発表される労働統計が回復しつつある米国経済を明示するだろう。パウエルFRB議長が不況長期化を言ったとか、コロナ第二次感染とか、下げのアト講釈にすぎないだろう。ムニューシン財務長官が直後に79月期や1012月期に「劇的な回復」という極めて強い表現で補った。連れて暴落後も、NY市場でダウとナスダックもS&Pも先物は買い先行だ。それも三ケタ上昇で指値している。大幅な下げだが一時的。V字型で反発するという私のシナリオの根拠はここにある。

 

 映画のセリフから。ゴールドフィンガーが言う。「人類はエベレストを征服し、深海に潜り、月にも行く。いまだに奇跡が行われていないのは、犯罪の分野だけだ。」株式市場にこう言う大幅下落があると、必ず外人のウラ操作説とか恐ろしい話が出る。日本人はこうしていつまでも株イコールばくちと思い込む。

 

しかし、繰り返すが、この暴落はスピード違反。54日に2万3746ドルがひと月で27572ドル。この咎めだ。まあ体に例えたらくしゃみ。新聞の見出しにびっくりするのはお止めなさい。

(註)時間の関係で執筆は612日(金)の深夜です。

2020年6月 8日 (月)

映画「リオ・ブラボー」とようやく景気が底入れした米国、日本経済と株、それにポストコロナの成長銘柄 2020・6・7 (第1015回)

映画「リオ・ブラボー」とようやく景気が底入れした米国、日本経済と株、それにポストコロナの成長銘柄 2020・6・7 (第1015回)

 

西部劇で私の最も好きな映画の一つ。主役のジョン・ウエインに加えてデイーン・マーティンのアル中の助手、それに足の悪い老保安官補。この三人がとらえられている悪玉の弟を連邦裁判事が来るまで、街を包囲しているガンマン達に対し守り抜く。

 

 保安官事務所一か所にくぎ付けにされ、周囲は敵ばかり、わずかに若いカウボーイが参加したくらい。映画作りのコストは安い。それでも楽しいのはアンジー・ディキンソンのお色気と、何といってもディーン・マーティンの歌のシーン。ハワード・ホークス監督の最高の作品とわたくしは評価している。

 

これまで、コロナウイルスのおかげで、悪く言うと囚人のように家に閉じ込められていた人々が、ようやく動き出した。私はこのところ「三密」がいやで移動にタクシーを使うが、混雑がすごい。

 

運転手に聞くと、時差出勤とマイカーの組み合わせだとか、電車のほうもラッシュアワーには以前と同じと聞いた。

 

5月下旬から、2年とか4年とかの長期大不況説がまかり通っていたが、どうも間違っているんじゃないかと私は思っていた。

 

 株のほうもご存じ二番底説が主流。日経平均15000円、6月説がまかり通っていた。(三菱UFJ証券の宮田直彦さんはごくごく少数派)。

 

 大和証券の木野内栄治さんは実に鋭い指摘をしている。信用不安リスクを主要中銀が払拭したのが、株高の大きな要因、と言っている。

 

 たとえば独中銀のルフトハンザ航空救済。

 

 三月の世界的暴落は、コロナ対策による総需要のいわば切り捨て。これで企業収益の減退が発生。当然株価は下落する。さらに被害企業の経営困難=倒産という信用リスクが大幅下落の背景であった。

 

まずこのリスクがなくなった。前後して世界の中央銀行と政府は超金融緩和と巨大財政出動が実施された。まず、次に米国で、コロナ不況の底入れの兆しが発生。次第に好ましい経済指標が見えてきた。

 

そのシンボルが5月の米国の雇用統計。4月の2068万人減がプラス250万人。失業率も改善した。

 

日本は少し遅れてよくなっているのではないか。景気循環研究所長の嶋中雄二さんも「5月ごろが景気の谷か?」(月例報告519日付)と予測。今回も事後的に(いつも正確な嶋中さんの予測の通り)正しかったことがわかるだろう。

 

嶋中さんも指摘しているが、やはり自動車市場の回復が大きな寄与をしている。

 

SMBC日興証券の丸山義正さんが(私の執筆時点では未発表だが)5月の中国の市場の急回復ぶりをまとめている。(65日付)。

 

中国の自動車販売は2月が前月比マイナス843%。これに対し3月は持ち直しプラス2586%、4月もプラス79.1%。

 

つづいて5月は前月比プラス141%、台数ベースでは2357万台と20186月の2400万台に迫った。

 

主要先進国(ユーロ主要4か国+米英日)の自動車販売は、3月前月比マイナス348%、4月にマイナス310%。ところが5月にはプラス40・6%。

 

丸山さんは「6月に想定されるさらなる持ち直しを加味すれば、46月期は増勢への転換が視野に入る」としている。

 

株高であまり注目されていないが、債券市場のほうで、ここ1か月、長期金利が上昇している。米国10年物国債は51日0・614%、これが65日に0・900%。要するに債券売りで、明らかに株式に資金はシフトしている。

 

これによりドル高、円安。円の対ドルレートは5110687。これが65日には109・ 56である。要するに売り方のストーリーつまり「円高と原油安による産油国オイルマネーの日本株売却」がブッこわれた。瞬間マイナス40ドルという先物価格のおかげで主要産油が減産協調。戻り高値を更新する始末。

 

売り方が頼りにしている基盤がみなガラガラと壊れているのだから、日本株のほうも私が口をスッパクなるくらい繰り返してきた「二番底なし、23000円まで真空地帯」が成就しそうだ」。いや、確実だ。

 

 NYのほうも同じ。だから雇用統計を材料に27000ドルが達成された。

 

 さて、ここからどんな投資作戦に出るか。

 

 日本のほうは、612日のSQがあるし、米国のほうはFDSの箱田啓一さんが予測する通り、9日近辺にちょっとした利食いにより下落があるだろう。買いに出遅れた向きは、押し目を狙う。私の314日の講演でいいところを買われた向きは、利食い千人力。

 

最後に銘柄を。先週に五G関連を挙げ、米国のモデルナ(MRNA)と合わせ9銘柄を注目した。今回は東証二部のファーマフーズ(2929)をオマケに。毛生え薬がヒットしているのに加え、国立癌研と超大型がん治療薬を開発中との情報を聞いた。オプジーボより大型、とか。

 

映画のセリフから。犯人を追う保安官と助手。犯人は悪党の根城である酒場に逃げ込む。保安官のジョン・ウエインの助手のデイーン・マーティンに言う「オレが正面から入るからお前はウラに回れ。」助手は答える。「オレはいつもウラから入っていた。たまには正面から入りたい」このシーンでマーテインは素晴らしい早撃ちを見せる。

 

今回のコロナ不況は、預金大好きな日本人に、真の資産形成に株式が必須なことを教える大チャンスだ。企業収益の期待を持たせながら足元ではジャブジャブの金融緩和。株高には願ってもない環境だ。これに、預金したら10月から手数料をとられる時代に入ったのだから。

 

しかも米中対立でたとえばファーウエイに取られても仕方がなかった自国市場を押さえることができる。流れに乗った企業は、大方の予想以上に急成長するに違いない。少なくとも今年と来年の秋までは、日本株は上昇基調。心配しないでGO!私は、強気です。

 

2020年6月 1日 (月)

TVドラマ「ハウス・オブ・カード野望の階段」と米大統領選の展開と株式市場の意外高予想 2020・5・31 (第1014回)

TVドラマ「ハウス・オブ・カード野望の階段」と米大統領選の展開と株式市場の意外高予想 2020・5・31 (第1014回)

 W0WW0WでこのTVドラマのシーズン1が5月から始まった。見損なった向きには、6123日で12回まで放映されるので、お勧めしたい。シーズン1の最終回は65日。直後の深夜からシーズン2が始まる。

 

 20131月にこのTVドラマ放送が始まった時の人気のすごさは、

訪米したときに友人たちから聞いた。監督のD・フィンチャー、主演ケヴィン・スぺイシーの人気もさることながら、やはりドラマとして良くできていたことだ。

 

 ストーリーをかいつまんで述べよう。主人公フランク・アンダーウッドはホワイトハウス入りを狙う下院議員で院内総務をつとめる。大統領ウオーカーを応援し、当選の暁には国務長官のポストを約束されていた。

 

ところが当選後に大統領は、ほかの人物に国務長官を任命。主人公フランクは屈辱を味わった。そこでフランクは、若い美人記者ゾーイと関係を持ち、偽の情報を流して国務長官(候補)を陥れる。また副大統領が州知事からの就任なので、後任に自分が操れる人物、ルッソを使う。しかしルッソが思うように動かないとコールガールを使って陥れ、自殺に見せかけて殺す。副大統領は州知事に戻り、自分は副大統領に。

 

 (ここからシーズン2なのでナイショだが)大実業家のタスク氏の大統領への選挙資金の洗浄疑惑をマスコミに書きたてさせ、弾劾を匂わせる。一方、意図的に中国との摩擦を作り出し、大統領は辞任。フランクは大統領に。

 

 以上のストーリーから、今回のブログにこのTVドラマをとり上げた理由がお分かりだろう。新聞を使ったフェイクニュース、中国との摩擦など、今回の大統領選挙に共通しているからだ。

 

 最近のマスコミは(中国からのウラ手配があるかもしれないが)トランプ再選危機を警告するものが多い。理由はバイデン支持率がトランプを上回っているからだ。

 

 リアルクリア・ポリテイックスの最近調査ではバイデン484%、トランプ429%。

 

 またトランプ自身が認めているラスムッセンでも、526日付での「Trump Approvel Index」はマイナス16127日と昨年1220日は、ゼロだったから、この不況で一般大衆の支持が悪化していることだ。

 

それでも、私はトランプ有利と思う。かねてから懸念材料としてきた「トランプ大統領の財務内容公開問題」は、どうも大統領に有利な展開が予想されそうなのが理由の一つだ。

 

 二つ、論拠があげられる。まず英エコノミスト誌の516日号の記事。512日に開催された審理を報じている。9人の判事のうち二人のリベラル派判事がふたつの裁判((同時進行)についてトランプ側に同情的な発言をしている。同誌は財務諸表の公表は免れ、大統領の地位は変わらないと予想した。(勿論断言はしていない。私のウラ読みである)。

 

また私が米国政界の情報源の一つとしている「Washington Watch」516日号は「四つのトランプ再選失敗材料」と「「三つの再選材料」を挙げた。

 

前者は①不適切なコロナ危機対策②米大統領選挙は経済次第が鉄則③前記したトランプ支持率低下④これも前記した最高裁判決。

 

これに対して、同誌は「しぶとい大統領」として、この状況下でも意外にトランプ有利のカードが多いことを挙げた。

 

まず世論調査。現実には投票する人のみの調査が必要。というのは大統領選の投票率は40%を切るケースが多い。全米投票有権者調査では35ポイント、トランプ優勢。 

 

2に選挙資金。4月末現在、トランプ25000万ドル、バイデン6000万ドル。

本選時にはTVのスポット広告で、攻撃されたら直ちに反撃が必要。TV局は4年に一度なもので広告料は高く、しかも現金払い。

 

 第三はバイデン候補自体の弱み。虚言癖や女性へのセクハラ疑惑、失言癖。

 

 それに私はもう二つ。トランプ有利の材料を書いておこう。第一は中国叩き。米国民は習体制の中国に不快感を持ち、ギャラップによると67%。(WSJ2020422号)。

 

 

 このWSJの記事は、バイデン候補の息子ハンター・バイデン氏が中国の間に持つ関係を暴露するためトランプ陣営は「できる限りのことをしている」。ほかの民主党幹部も中国で金もうけをしている、と述べた。

 

 第二がいわゆる「オバマゲート」とその前の「ロシアゲート」。トランプ政権のマイケル・フリン国家安全保障問題担当大統領補佐官が辞任し、その後FBIによって国家機密漏洩容疑で起訴された。これが最近、起訴取り下げ。つまり何も罪になることをしていなかった、ということになる。しかもFBIが「罪を認めるよう脅迫」「証拠レポートを捏造」したことも判明。

 

 さらに改めて調査し始めると、次の事実が明確になった。

 

 ヒラリー・クリントン候補を勝たせるべくオバマ=バイデン側が国家権力を使ってトランプ陣営を妨害。しかしトランプ当選で思惑は狂い、FBIを使いフリン氏に罪をきせ同時にトランプをおとし入れようとした。

 

 現在司法省は「オバマ側がスパイ行為を行っていた証拠を握っている」と発言。

 

 それやこれやで、英国ブックメーカーの賭け率をみていると57%でトランプ勝利。これならNYの株価は一高一低こそあっても年内は大丈夫。トランプと親密な安倍さんも安定。問題とされている支持率もある自民党のよく利用する調査機関によると45%。景気が落ち着いてから選挙で岸田政調会長に譲り、ザワついていた自民党内部も落ち着く。(某紙はガッカリするだろうなあ)

 

 さて、株。NYダウは28日に25785ドルの戻り高値。いちよし証券の高橋幸洋さんによると「上昇トレンドは継続して34日の高値27162ドルに接近する可能性が大きい」と予想している。

 

 一方、日本株。三菱モルガン・スタンレー証券の宮田直彦さんの予想をまとめる。年初からの外国人売り越しは85兆円(内現物は363兆円)。売り方は含み損を抱えている。また522日の裁定取引売り越し残高が21兆円ある。

 

 日経平均の動向を見ていると、宮田さんは「売り方の買戻しが、いよいよ強まり始めた可能性」を指摘している。

 

 この原稿を書いている529日に宮田さんはグラフ付きで注目すべきポイントを連絡してくれた。「日経平均23000円付近までは真空地帯」という見出しだけで十分だろう。

 

 グラフを見ると22000円から22500円までの累積売買代金はゼロに近い.2万3000円までも累積売買代金は少ない。上げに入れば急進撃してもおかしくない。戻り売り圧力が少ないところに買い戻しの動きが本格化することで、相場が上、と見ているわけだ。

 

 ついでに。私の最近のブログをひっくり返してご覧ください。私が「当り屋」であることは一目瞭然。このお二人のテクニカル・アナリストも同じく「当り屋」です。

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