トルストイ「戦争と平和」とポスト・コロナ新時代とジョージ・ソロスの新しい提案 2020・4・26 (第1009回)
トルストイ「戦争と平和」とポスト・コロナ新時代とジョージ・ソロスの新しい提案 2020・4・26 (第1009回)
トルストイが36歳から40歳まで書きつづけた大長編。サマセット・モームは「あらゆる小説の中でもっとも偉大な作品」と評している。
私はこれを高校二年生の時に読んだ。当時の担任の隈部直光先生のおすすめだった。第一巻はやたらとフランス語が出てくるし、人名も難しく、読むのに苦労した。しかし、読み進むうちに、オレはなんて面白い小説を読んでいるんだろうとびっくり。そこから徹夜で岩波文庫を読みふけった。
この体験を後年、現役の浦和高校生に先輩として講演を依頼されて講堂でお話させていただいた。講演後30人ぐらいの生徒が次々と後を追ってきて、質問続き。その中のひとりが、読みさしの岩波文庫を見せて「これから頑張ります」と言ったのが忘れられない。
当然、私のことだから、映画も観る。ハリウッド版、ソ連時代の国策映画、プロコフィエフのオペラ。ソチ五輪の時のバレエは観ていない。
多数の人物が登場するが、やはりナターシャが魅力的に画かれ、映画ではオードリー・ヘップバーンが演じた。まことに適役。1956年の作品だが、いまでもBS,CSで上映されている。
さて、大騒ぎされている新型のコロナウイルスとの戦争だ。
スフィンクス・インベストメントの藻谷俊介さんは感染者から死者と治癒者を差し引くと、すでに中国、韓国、台湾、豪州は下降。スペイン、イタリア、米国も下降に向かいつつある姿がグラフから明瞭に見て取れる。
藻谷さん作成のグラフは100万人当たり0・5人を超えた日を100とし、4月21日までを表している。日本は横這い。
上昇中はシンガポールのみ。大部屋で集団生活している外国人単純労働者へのケアがなおざりにされたため感染増大がやまないのだろう。
またSMBC日興証券の牧野純一さんも国内の新規感染者頭打ちとなっており、収束に向かいつつある」としている。私もそう思う。
なお、牧野さんは「緊急事態宣言による経済的損失は約5兆円。また輸出、インバウンドの減少、オリンピックの延期はGDPを5・8兆円程度押し下げる」としている。
その結果、「企業収益は18・9%程度、株価は1月のピークかほぼ同率下落しており、すでに織り込み済みと思われる」と結論付けている。
要するに、アナリストの世界では、対コロナ戦争の次の平和な世界をそろそろ考え出す時期に入った。
その折も折、ジョージ・ソロス氏からメールが届いた。内容が「永久債」に絡む提案、というので早速目を凝らして読んだ。
題は「EUは永久債を発行すべきである」。
内容は➀EU大統領は1兆1000億ドルの資金が新型コロナウイルスの経済的打撃対策として必要と述べて②4月23日のEU首脳で最優先議題になる③特にスペインが永久債についてはリーダーとなって討議されている。
ソロス氏は言う。スペインがこの新提案を成し遂げるだろう。
またソロス氏は「永久債は新しいものではない。1752年に英国が発行したものが第一号で、対ナポレオン戦争、クリミア戦争、第一次世界大戦。また、米国は南北戦争に絡んで、1870年に議会は容認している。」とも。
私は、ソロス氏が、経済的な打撃に対する財源を、日本と同じくドケチで有名なEUが予算を絞るのをけん制していると観た。
日本の方も、このブログで書いたとおり、真水が20兆に満たない景気刺激策なんて無力に決まっている。
日本特に財務省では「永久」という言葉にアレルギーがある。松田学さんが言うように、超長期の建設国債(「投資国債」と松田さんは言うが)これを日銀が引き受ける。時限立法、例えば5年。
米国でも100年債を真剣に検討していると財務長官が発言したのが、昨年だから、本年はもっと進行しているはず。前記のソロス氏は当然、当然、米国の事情をよく知っているに違いない。財源が乏しいのはどこの国も同じ。恐らく大統領選前に「これを発表、株価は高騰、人気上昇を狙うだろう。6月又は7月の最高裁の判決の結果次第だが。
今の戦時は永くは続かない。次の平和時をそろそろ考える時期に入ったのではないか。
次回のブログ更新は、情勢を判断するのに日にちが必要で5月7日にします。