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2020年1月27日 (月)

映画「キャッツ」と、6月に最高裁によってクビになる(?)トランプ大統領 2020・1・26 (996回)

映画「キャッツ」と、6月に最高裁によってクビになる(?)トランプ大統領 2020・1・26 (996回)

 

 ミュージカル「キャッツ」はロンドン、NYで各1回、東京でも1回。名曲「メモリー」の美しさにただただホレた。音楽だけでなく、演出も。

 ところが今回の映画は、海外では酷評のオンパレード。「2019年ダントツのワースト」「猫にとって最悪の出来事は犬の登場とこの『キャッツ』だ」。日本も同じ。失敗の原因?私はコスチュームにあると思う。妙にリアルで、俳優が全裸に見える。確かに一部の批評家が言うように、まるでポルノだ。舞台の衣装の方が毛皮をうまく使ってリアリティがあったのに。

 

 もうひとつ。昇天する権利を与えられる老娼婦(猫?)の役を結構若い黒人にしたこと。それでみじめな老猫の一生が、最後に救われる感動がなくなってしまった。

 せっかくのミュージカルの傑作がこんな風に終わるのは何とも残念。

 

 しかし、私は何でこうした失敗が起こったのかを想像すると、やはり興行成績を上げるための浅知恵を寄せ集めたのが背景にあると考える。ジュディ・デンチの起用もおかしいし、悪の化身役の猫キャビティを演じたドリス・エルバも良かったが、本来はもっともっとセクシィだった筈。また手品師の方も成功までに時間がかかりすぎた。これは恐らく、委員会によるプロデュースの失敗だろう。

 

 さて、マーケットの方に話をつなげよう。実は25日にテクニカルアナリストが三人、それに一流ジャーナリストの司会で「200のマーケット予測」セミナーがあった。

 

 実は少々がっかりした。まず、昨年10月からの「QE4」について取り上げた人がいなかったこと。また弱気がすぎて、買戻しが相場のこれからの上昇に追い込まれる投資家が多い。一昨年末の下げでおびえた投資委員会がウリの方針を示して、その後動きが取れなかったに違いない。

 

 それなのにこの事実を指摘したのは、三菱UFJモルガンスタンレー証券のチーフテクニカルアナリスト宮田直彦さんだけだった。

 

 ウォール・ストリートの方でも、この23年、1300億ドルも現金を抱えたまま、大きな動きを示さなかったウォーレン・バフェット氏に批判がある。逆にレイ・ダリオ氏の「動き出した馬でも飛び乗れ」という助言が、ますます珍重されているが。

 

 「弱気、慎重さが上昇相場を作る」という名言をもっとかみしめるべきではないか。

 

 ただ、この買戻しの上げも恐らく6月に終わると考える。理由?米国民主党ペロシ下院議員の恐るべき深謀遠慮にある。

 

 現在下院ではウクライナ疑惑に絡んで大統領弾劾の審議が行われている。下院は民主党多数なので可決。しかし上院はご存じの通り共和党によって否決されて、ジ・エンド。

 

こんな分かり切った、タマゴを壁にぶつけるようなことを、何でペロシ議長は推進したのか。

 

3月3日の「スーパーチューズディ」があり、弾劾騒ぎはそこらに合わせる。そして、3月には連邦最高裁のトランプ陣営の「ファイナンシャル・ネゴシエーションズ」つまり納税申告を含む財務諸表の公開をめぐっての口頭弁論が開始される。

 

弾劾の後に、これまで三州でホワイトハウス側が敗訴した納税申告書公開の弁論がある。

 

続けて2件もトランプ大統領にとって頭の痛い騒ぎが半年、続く。判決は最高裁の1年の終わりの6月になるためだ。

 

もともと、叩けばホコリが出るから秘密にしたかったのだろうから、公開せよとの判決が出れば、もうダメ。仮に控訴を取り上げない、と連邦最高裁が決定しても、これまでの控訴審判決が適用されるから、やはり結果は同じ。

 

最高裁判事な9人。5人は親トランプといわれるから、本来は大丈夫のはずだが、事件をトランプ側から起こしてしまっている。「オバマ裁判官」と批判したトランプ大統領は、名指しされたジョー・ロバーツ最高裁判官が、冗談じゃない、と反発している。

 

したがって私はこれまでの米国憲法修正第25条第4節による大統領解任、副大統領昇格」説を撤回する。三権分立による司法の裁きで行政の長である大統領が(恐らく)自発的に退任。検察側と司法取り引きして訴追を免れる。後継のペンス副大統領が勝てるか、どうか。

 

となると民主党のバイデン前副大統領か、社会主義者のバーニー・サンダースかエリザベス・ウォーレン上院議員。又はその二人の連合。どちらにしても米中覇権戦争は、習近平の勝ち、だろう。国賓として呼んでおいて良かった、ということになるのではないか。

 

ただし、日本の政界の方も問題が多い、かつて盤石だった内閣と官僚の間に軋みが見える。この方はいずれまた。

 

ミュージカルなのでせりふの代わりに歌詞を、もちろん「メモリー」からだ

「月の光よ 私は朝日が昇るのを待つわ 新しい命に想いをはせるの

私は屈したりしない」「夜明けが来れば 今夜もまた 楽しい思い出になる」

2020年1月20日 (月)

映画「フォレスト・ガンプ」と2020年日経平均3万円とジム・ロジャーズ 2020・1・20(第995回)

映画「フォレスト・ガンプ」と2020年日経平均3万円とジム・ロジャーズ 2020・1・20(第995回)

 1995年度のアカデミー賞の作品賞監督賞など5部門で受賞した名作。主演のトム・ハンクスが知恵遅れの青年を演じて主演男優賞を獲得したが、J・F・ケネディなどSFXで主人公と話す画面が話題を集めた。

 

 主人公が上司の助言でアップルの株を買って財産を作って生活の不安をなくす部分を、さりげなく話したのを記憶している。

 

 母親のサリー・フィールドが、息子に言う。「人生はチョコレートの箱のようなもの。食べるまで中身はわからない」。なるほど。味の深いセリフだ。

 

 母親のいいセリフをいくつか。「お前はバカじゃない。バカなことする人がバカなのよ」。「死を怖がらないで。死も生の一部なのだから」。「過去を捨ててから前に進みなさい。」などなど。

 

 過去を捨てろ、と言われて一番困るのはテクニカル・アナリストだろう。過去の動きからルールを読んで将来を予測するビジネスだからだ。私はよくわからない世界なので、徹底して“当たり屋”を探して信用することにしている。勿論私の自己責任だが。

 

 昨年から、この世界での最高の成績を挙げたのが、三菱UFJモルガンスタンレー証券のチーフ・テクニカルアナリストの宮田直彦さんである。断言していい。

 

 何しろテクニカル・アナリストの圧倒的多数が弱気派だったのに、ほとんど一人で強気を主張し続けた。

 

 何といってもサラリーマンの世界のことだ。周りから足を引っ張る発言もあっただろうに。良く頑張ったね、と賛辞を呈したい。

 

 何しろ16000円説が大多数だったし、ストラテジストでも22000円から2万円のゾーン停滞説論者が頑張っていたんだから。その中で日経平均や、半導体指数、中国株まで予想を的中させた。

 

 

 では、2020年の宮田さんの予想はどうか。

 

 エリオット波動の「サード・オブ・サード」という、流れの中で最大の上昇局面に入ったと読む。「持続的かつダイナミックな強気相場」と宮田さんは述べる。遅くとも2月に12カ月と24カ月の移動平均がゴールデンクロスを示すので、一段と強気だ。

 

 最小ターゲットは26747円。これは1989年から2008年の下落に対し、618%の戻り、だそうだ。(ここいらは私にはよくわからないが)。ベストは3万円回復。

 

 具体的には、引き続いての半導体株。また銀行株は20198月安値は三番底で、長期停滞は終わったとして注目している。

 

 ではイマイ先生、あなたの予測は?と聞かれそうだ。20191月早々の私の予想は次のようにまとめていた。

 

  1. 関税戦争で米国圧勝でNY株価は急騰。習近平の立場は大いに揺らぐ。
  2. 日韓関係悪化で訪日客半減。
  3. FRB側が金融緩和(トランプ大統領の恫喝に屈して)
  4. ドイツ景気後退とEU分裂危機
  5. 英国メイ首相辞任

 

 まあ当たった方じゃないですか。外れは「米朝会談で制裁緩和と核開発禁止とのバーター」。

 

 まだ予想したものの実現していないのは「トランプ→ペンスの政権移譲」。これは私は本年6月近辺に予想している。ただし、NY株は下がるだろうが、幅は案外大幅ではないだろう。何しろMMF(キャッシュ当たる)が。36000億ドルもある。「ドカン」が「ドカ」か「ド」ではないか。そう予想しています。

 

 私がもう一つ注目しているのは、著名なまた伝説的な投資家のジム・ロジャース氏が、ひところ全部売却していた日本株を買い戻す作戦の検討を開始したことだ。

 

 注目セクターは①農業②観光関連③ヘルスケア関連。

 

 農業が意外に思われたかもしれないが、理由は次の通りだ。「扱い手不足が有名だがライバルがない現在、農業をし始めておけば15年後に大儲けできる。」銘柄ではなく、農業そのものらしいと一見考えるが、さにあらず。ロジャーズ氏は農業に絡むドローンやICT、AIに関連する銘柄らしい。 この人が買い始めるとはやはり強気は有利だ。

2020年1月14日 (火)

映画「パラサイト 半地下の家族」と安倍・トランプ・中東・株価(第994回)2020・1・12

映画「パラサイト 半地下の家族」と安倍・トランプ・中東・株価(第994回)2020・1・12

 

 韓国が嫌いなので本当は見たくはなかったのだが、カンヌ国際映画祭で最高賞のパルムドールを受賞して、世評が高い。

 

 まあ仕方なく見た映画だったのだが、とんでもない誤解だった。まぎれもない傑作で、一見の価値は十分なエンターテインメント。

 

 コメデイでもありサスペンス。それにアクション。冒頭にポン・ジュノ監督が「お願い」として中盤以降のストーリーを語ることお控えください」と、あるので、物語はほんの序の口のご紹介に止める。

 

 過去にたびたび事業に失敗、計画性も仕事もない父、いじめに見えるくらい強く夫にあたる元ハンマー投げ選手の母。大学受験に三回も落ち続けている息子。美大を目指してもうまくゆかず、予備校に行く金もない娘。この四人が貧しく半地下の家に暮らしている。

 

 浪人中の息子が名門大学に通う友人から、IT企業の経営者で富豪の娘の女子高校生の家庭教師を依頼される。受験のプロと偽って授業を見せ、人の良い若い妻から信頼をたちまち獲得。末っ子の男の子の美術家庭教師に自分の妹を推薦し、成功する。

 

 次いで父は運転手、母は家政婦として、別の名でIT企業の経営者の家庭を「侵略」してしまう。

 

 そこから意外や意外、途方もない展開があるのだが、前記の事情で書けません。映画館でご覧ください。

 

 私は経営者家庭の夫妻が、半地下住宅で暮らすキム一家にやすやすと「寄生」されてしまう。これを見ていた私は、あまりにも簡単にダマされて、他家に情報を求めるとかウエブで調べるとか、ヘッジが必要なのに、まるでしない。結果、豊かなバク家は、労働はすべてキム家に「寄生」してしまう。

 

 「ヘッジ」といえば、マーケットでは裁定取引とか分散投資とか、いろんなテクニックがある。しかし、私はいわゆる専門家が自分の地位を守るために、主張をぼやかし足り、逆にオーバーに言ってヘッジするのが気になって仕方がない。

 あるいは拡大解釈してヒト様を驚かせて新聞の見出しになるべく、ストーリーを作り、マスコミを抱き込むヘッジ。いくつものシナリオを述べて結論も明示しないヘッジ。などなど。

 

 私がヘッジしているなと感じたのは安倍首相の1月7日帝国ホテルでの時事通信グループの新年互例会でのスピーチ。

 

 解散を匂わすため「桃栗三年、柿八年」と述べて聞き耳を立てさせて「ユズは九年で成り下がる」で笑わせる。その後に「梨はゆるゆる十五年」で煙に巻いた。結局何もわからない。話術として、冴えてるな、と感じた。

 

 ヘッジのオドカシ型は1月8日に伺った外務省元高官のスピーチ。中東情勢で、米対イラン関係の悪化で深刻な局地戦の拡大と長期化を予測した。

 

 私が「トランプはバカじゃない。大統領選の年に戦争を始めるワケがない」と質問したら、急に機嫌が悪くなり、さっさと退場してしまった。

 

 ほかにも1月急落説を主張していたストラテジストは、7,8日は天下は自分のものという顔をしてCATVに出たが、その後はパタリ。

 

 その中で私が感心したのは、パルナソス・インベストメントの宮島忠直ストラテジストだ。

 

 宮島さんは、トランプ演説の直前の1月6日のレポートで「スレイマニ少将爆殺でもイラン軍が爆走する可能性は限定的」として、極めて冷静な反応を示した。

 

 8日のトランプ演説の後の1月9日には「8日にイラン側から、米国がさらなる報復しない場合は、イランは攻撃しない」と回答したと述べた。

 

 同時に私が感心したのは「第三次世界大戦への徴兵を恐れた米国民(特に親)が政府徴兵登録検索サイトに殺到、同時にトランプ支持率が急低下したことが、政権を動かした」とのウラ話まで紹介していることだ。この人の情報の質の高さを示している。

 

 一方、株価の動向について、大発会の大幅下落は、七分の五の確率で、大幅上昇の年になる、と、これまた冷静に予測したテクニカルアナリストがいる。

 

いちよし証券の高橋幸洋さんだ。

 

 高橋さんは大発会が300円以上下落した年は1970年以来七回。

  1. 1988年の346円安
  2. 1998年の301円安
  3. 1999年の406円安
  4. 2008年の616円安
  5. 2014年の382円安
  6. 2016年の582円安
  7. 2019年の452円安。

 

これに本年の452円安が加わるが、過去7回の年間騰落率を見ると、2回のマイナスは1998年と2008年。いずれも金融危機が発生している。

 

 これを含めて全体では7・27%上昇、2回のマイナスの年を除くと20・47%の上昇。

 

 結論として2019年終値の2万3656円から、少なくとも7・27%上昇の2万5376円。

上昇した5年の平均20・47%を当てはめると2万8499円が期待される。

 

株価の位置関係は異なるものの「昨年の大発会と翌日の日経平均の動きは非常によく似ている」と高橋さんは言う。ご本人は2万9000円台を予想している、と私に述べた。ゴールデンクロスが発生した、と私に教えてくれたのもこの人だ。

 

 日経ヴェリタスの昨年1月6日付のアンケートを見ると、年末または11月の2万4000円を的中させたのは7人。80人中一割に満たない。NYダウの方はわずか3人。やはり予想は難しい。ヘッジしたくなるのもわかる。自分の地位を守りたいだろうから。

 

 最後に最大のヘッジの例をご紹介ししよう。

 

 私のブログの991回で指摘した「トランプ→ペンスの政変」である。機関投資家はトランプ再選をメインシナリオ、ペンス昇格をサブシナリオとして、キャッシュに近いMMFを3兆6000億ドルという空前の規模で保有、同時に金先物へのヘッジを行っている。最近は100ドル紙幣が大量に行方が分からなくなっていると聞いた。

 

 「映画のセリフから」は今回はありません。いいものは勿論あるが、ストーリーのカン所に絡んだものが多かったので。ご勘弁ください。

 

 代わりにエンドロールでの歌詞。「胸いっぱい深呼吸しようと思ったら、PH25の空気が流れ込む」。いまの韓国の状況を描いている。韓国の問題についてはいずれ又。

 

2020年1月 6日 (月)

映画「男はつらいよ お帰り寅さん」とNYダウ3万2000ドルを予告したホワイトハウス 2020・1・6(第993回)

映画「男はつらいよ お帰り寅さん」とNYダウ3万2000ドルを予告したホワイトハウス 2020・1・6(第993回)

 新年明けましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

 

 昨年は米中覇権争いのいわば初年で、一昨年末のドカンがあったせいか、一年間大幅下落の予想が絶えませんでした。しかし、私の強気一貫見通しは、幸いにも的中いたしました。本年は夏まで強気。恐らく年後半に「ドカン」があると見込んでいます。

 

 今日は初めて寅さんものを取り上げました。

 

 意外と思われるかもしれない。しかし、私は映画ファンのくせに寅さんものは、今回の50作目が初めてである。本心を言うと渥美清がどうしても好きになれなかったからだ。眼で演技できないので、できるだけセリフでゴマ化そうとするのが、やり切きれなかった。

 

 実はわたくしはシロウト劇団で、劇作、演出をやっていた。スタニスラフスキー・システムにかぶれていたので、作り物めいた主人公に共感を覚えなかった。そして、これが最大の理由だが、第一作、第二作当時、アメリカに出張して封切を観そこなったこと。

 

 山田洋次督にはTBSのサンデーモーニングでご一緒して、ハナ肇主演のバカ丸出しシリーズを褒めたら、とても喜ばれて、話が弾んだことを記憶する。もちろん番組の後のコーヒータイムだったが。とても魅力的なお方で、この方ならスタッフもついていくだろうな、と思った。

 

 私は、今、猛烈に、これまで寅さんものを観なかったことを反省している。それほど、この50作目の寅さんは魅力的だ。またセリフも味わい深い。

 

 例えば甥の満男(吉岡秀隆)との会話。「人間は、何のために生きているのかなあ」「え?うーん、何と言うかな、ほら。ああ、生まれてきてよかったなって思うことが、何遍かあるじゃない。ねえ、そのために人間、生きてんじゃないのか」。

 

 この映画を観るまでは、陳腐なセリフと思っていた。しかし寅さんの声で生き生きと語られるのを聞いたら、その説得力に驚いた。

 

 ついでにパンフレット(なんと1200円!)を見た。実はゴクミが実は今回が50回中6回目の登場なこと。お話はこの元美少女のイズミ(後藤久美子)と満男とのほろ苦いラブストーリーを軸とし、回想部分に寅さんが顔を出す。そこが見せ所だ。

 

 カンどころで寅さんが出てくるように、実は年末にホワイトハウス高官が顔を出して、重要な発言を行った。そのなかにNYダウ3万2000ドルを予想し、しかもトランプ大統領がこれを認める発言をしたのが注目されている。

 

 その発言はピーター・ナヴァロ補佐官。前大統領首席戦略官のスティーブ・バノン氏がホストをつとめるポッドキャストに年末に出演、次の主張を展開した。ナヴァロ氏の発言をまとめるとー

  • 中国は「国家の支援を受けた資本主義」モデルであり、あらゆる種類の不公平な補助金をエンジョイしている。ダンピングも可能だ。
  • 年間数千億ドルもの知的財産の窃盗。技術移転の強要。通貨操作を武器に、米国製造業の競争力を弱体化させた。
  • 本年の米国成長率は2%よりはるかに3%に近い。
  • 米・メキシコ・カナダ協定が承認され、FRBが金利をさらに引き下げるという前提で予想する。NYダウは容易に3万ドルを超え、3万2000ドル。ただしボーイングが向かい風に直面しているのでナスダックの方が上昇率は大きい。この発言にトランプ大統領は賛意を示した。

 

私はこれが正しいとは思わない。逆にそこまで行けば、現在私が予想している「ドカ」が「ドカン」つまり2割かそれ以上の下げになるだろう。

 

 では日本は?私は6月から8月が天井で2万7000円近辺を目標にしている。もちろん不確実性の時代なので、随時変更の可能性があることは、お許しいただきたいが。その近辺でNY株に転機があると、読んでいるからだ。

 

 問題は、米FRBが金融緩和を続けた場合、日銀が手を打てず円高に追い込まれること。また民主党候補がトランプ再選をはばんだ場合。政治的ドル安政策をとった場合だ。

 

 ビッグマックを使った英エコノミスト誌の方法だと、1ドル69円が妥当値であることは注目されるポイントだ。

 

 最後に寅さんのセリフから。「俺ア今日ついているんだ。つきは逃がしちゃいけねえ。それが渡世人(とせいにん)というものよ。」私は自分がツイていると思うので、このツキは逃したくないと願っています。

 

  追加でさらに一言。米国は1月3日にドローンでイランの軍事トップを殺害。これで原油価格は上昇し、NYダウは233ドル下げ。前日は米中関税戦争の(おそらく一時的)休戦が好感されて330ドルの上昇をみたが、打ち消した形となった。

 

  しかし、ちょっと考えればこのNYダウの下げは、単にびっくりしただけ。何といっても現在のアメリカはエネルギーの輸出国である。価格上昇そのものはプラス材料。これに対し、日本はマイナス。上値は多少抑えられるだろう。

 

  むしろ私は、この攻撃を含めて、米軍が新しい形での戦争に対する能力を示し始めことが、もっと注目されてよいと考える。国防関連企業の株価の上昇がこれを示す。レイセオン(RTN)、ゼネラル・ダイナミックス(GD)、ノースロップ・グラマン(NOC)、ロッキード・マーチン(LMT)など、チャートを見ると、新高値を更新中。

 

  金価格の方は、先週申しあげたとおり、新値更新に向けてまっしぐら。QE4の威力が大きい。

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