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2019年12月 9日 (月)

映画「荒野の決闘」と来年のまだ注目されていない大変化の発生(第990回)2019・12・8

映画「荒野の決闘」と来年のまだ注目されていない大変化の発生(第990回)2019・12・8

 

 「私はクレメンタインという名前が大好きです」。ヘンリー・フォンダ演じるワイヤット・アープのラストシーンでいうセリフだ。

 

 この映画の原題は「マイ・ダーリング・クレメンタイン」。米国民謡の題である。女性に口説き文句は言えず、別れ際に名前が大好きというのが精いっぱい。私も若いころ、気が弱くて同じような状態になったことがあり、このワイヤットとの性格には共感を覚えた。

 

 お話はご存じの通り、アープ兄弟とクラントン一家との対決が軸で、これにクレメンタイン(キャシー・ダウンズ)が絡む。この娘はドク・ホリディ(ヴィクター・マチュア)の元婚約者という設定だ。

 

 私がこの映画で大好きな一つのシーンのひとつ。旅役者が町にやってきて、ハムレットを演じるが、途中で言えなくなったときに、ドクがすぐ引きとって朗々としゃべるところ、たしかその前にローレンス・オリヴィエのハムレットを観て、例の「To Be、Or Not to Be」の部分は暗記していたので、そのせいでもあったかも。何しろ高校時代の頭の柔らかい時代。水を吸い込んだようにセリフを覚えることができた。今は全く覚えていないが。

 

 そろそろ1年の終わり。プラン・ドウ・チェックが必要になる時期に入った。

 

 もちろん、ヒトさまにエラそうな口を利くほど私は大物ではない。私の間違い(このブログ、著作、ボイスメッセージ、講演などなど)を列挙しながら、来年へかけての大きな影響を与えるであろう変化や、政策を列挙してみたい。

 

 第一はこの19年の内外経済を回顧してみると、失速が回避されたことが大きい。相撲に例えれば相手力士の押しを土俵際で耐えたようなものだ。

 

 最大の貢献者はまず米国FRBだろう。政策金利を計0・75%引き下げ、10月から実質的な「QE4」を開始した。

 

 次に中国が必死になって景気刺激策を推進、2020年1~3月期から中国経済が回復しかけていることが挙げられる。恐らく、明春早々に上海株は上昇しよう。

 

 第三は米中覇権戦争が、再選を狙うトランプ氏の思惑もあって、一時休戦になったこと。

 

 もちろん、世界大不況を恐れて、前向きの設備投資を控えるリスクオフ経営が中心になったこともある。その結果、設備、在庫などの過剰が発生しにくくなり、下方リスクへの抵抗力が増した。内外経済に構造変化が起きている。

 

 内外の株式市場ではこの変化にまだ気が付かないので、カラ売り、先物売り、あるいはベア投信が大規模な存在になった。米国ではMMFが3兆6000億ドルもある。これが一斉に来年前半に買い戻すだろう。売り方総崩れ、ではないか。

 

 私が最も信頼するエコノミストの嶋中雄二・三菱UFJ、モルガン・スタンレー証券景気循環研究所長は、11月20日の月例景気報告で「世界景気は底入れへー期待できる先行きの展開―」としている。もちろん懸案となる要因は山積しているが、世界経済への調整圧力への一服感が出ている、と嶋中さんは言う。

 

 嶋中さんの手法は、OECDの景気先行指数を、米国と日本は9か月、中国は12か月、世界も12か月先行させたもので判断。「少なくとも半年先の世界と日本の景気は、上昇の可能性はかなり大きい」と結論付けた。

 

 では私の失敗は、新刊の本で「10月24日のドカン」を予告したことだ。実は8月19,20日の両日には口述筆記して作成していた。

 

 このために9月26日のゴールデンクロス、10月中旬の「QE4」も織り込みできず、誠にに申し訳ありません。もちろん軌道修正は何回もしたつもりだが、やはり同じような質問やお声をいただくから、まだ不徹底なのだろう。

 

 映画のセリフから。ドクの情婦チワワが聞く。「私を怒っているの?」ドクが言う。「オレはヒト様を怒るほどエラくないんだ」。味わうべきセリフですね。

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