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2019年4月28日 (日)

映画「隠し砦の三悪人」と10連休後の株価上昇を予測する理由(第960回)2019・4・28

 黒澤明は本当にすごいと思う。「用心棒」がマカロニウエスタンを生み、「七人の侍」が荒野の七人シリーズ。そしてこの「隠し砦」は冒険映画、特にスターウォーズを生んだことで有名だ。雪姫とレイア・オーガナ姫、又七と太平のR2D2とC3POといった具合に。

 この映画の面白いところはヤマのようあるが、真壁六郎太(三船敏郎)と又七(藤原釜足)と太平(千秋実)がお互いに信用せず、利用せず、利用しあい、あわよくばお互いに出し抜いてやろうという関係。だから最後まで展開が読めずハラハラ、ドキドキする。

 もちろん画像のすごさも随所に。馬上で逃げる敵を斬るために、六郎太も馬で追う。凄いのは三船が手綱を離して両手で刀を構え、ひざだけで、馬を操る。スピード感あふれ、カーチェイスに似ている。

 私は最後に馬で六郎太、雪姫、田所兵衛と百姓娘の四人で関所から逃げるシーンの解放感、雄大で美しい画面の感動が忘れられない。

 次から次へと押し寄せる難関を六郎太が切り抜けてゆく。しかも雪姫と薪に仕込んだ軍用金二百貫を持って。ちょうど現在の東京株式市場に似ている。

 突破すべき不安材料は次の通り。
① 価格帯別出来高で2万2500円に大きな抵抗帯が見る
② 先々に良くない経済指標の発表が控えていること。5月20日の1~3月期GDP速報値が9割方マイナス。7月1日の日銀短観の厳しい結果などなど。
③ 10連休中日ヘッジファンドが円高仕掛けを行い、連休明けの株高の暴落という恐怖シナリオ。
④ 4月30日の日のアップル決算発表での悪い内容。せっかく史上最高値接近のNYダウ、更新のナスダック、S&P500がダウン。これが東京に跳ね返る不安。

まあこんなところと思う。しかし、詳細に見ていくとそれほど悪くない。
① 昨年10月の高値以降の出来高は少ないので、価格帯別の抵抗はごくごく少ない。
② これらの数字が悪い場合は、安倍政権は消費税引き上げ延期を実施する可能性が高まり、黒田日銀は追加金融緩和(含ETF購入量の増加を含む)があり得る。逆バブルの心配さえも生まれる。
③ ヘッジファンドの円買い転換は、パルナソス・インベストメントの宮島忠直さんの情報では「まだまだ現時点では先の話」と。確かに大口投機玉の統計は円売りだ、
④ アップルの決算に先だって発表されたアマゾンの決算がヒントを与えてくれる。売上高増加率は39%から17%(最近四半期は13%)に急減したが、純利益は2・2倍。アップルも売上高の伸びはダウンするだろうが、何とかなるかも。

 私はこれにプラスして、信用売りの期日到来が6月に来ることを注目している。昨年12月の売り玉の買戻し、つまり踏み上げの到来で売り残からみても相当な買いエネルギーになること必定。「意外高」である。

 支援材料は十分ある。キーエンス、ファナック、任天堂など人気銘柄の決算発表が連休後に続く。中国経済の底入れが明確化する指標も。うまく行けば、米中関税戦争の一時休戦も。

 一日あたり売買株数、金額が低水準なのも私からみれば「買い」の材料だ。テクニルアナリストの主流派に「年央1万7~8000円説」が出ているのも、同じ「買い材料」だ。

 まず閑散市場の方は、「閑散に売りなし」という名言がある。後からみると、結局底値だったことが多い。

 次に大幅安値の主張の方だが、私が買い出動した日経平均7000円時代には、某エコノミストの5000円説がもてはやされていた。

 またドル買いの方も、1ドル70円台の真ん中時代に、1ドル50円説を唱えてブレークした女性エコノミストがいた。私は安心してドル買いができた。こういうとんでもない弱気が出ることは私には買い材料だ。

 今回も2万円以下で、日経ブル投信を買い出動した。SO FAR SO GOODとなった。これからも押し目買いを継続する作戦だ。

 映画のセリフから。秋月家の侍大将の眞壁六郎太に太平と又七が問い詰められ、苦し紛れに「秋月領から同盟国早川領に抜けるには、いまや占領国の山名の領土を抜ける方が安全度が高い」と言う。これで作戦のプランは完了。後は雪姫をオシの娘に仕立てて敵陣を突破する。私の今回の買い作戦には自信がある。

 

2019年4月22日 (月)

映画「続・夕陽のガンマン」と米中貿易交渉決着と「その次」(第959回)2019・4・21

映画「続・夕陽のガンマン」と米中貿易交渉決着と「その次」(第959回)2019・4・21

 

 1966年のこのマカロニ・ウエスタンの傑作を。私はまずボストン、次にNY、最後に東京、計3回も観た。この映画の最終場面の決闘シーンの巨大セットを復活させる映画「サッドヒルを掘り返せ」が最近撮影された。それほどファンが多く、強い印象を残す作品なのだろう。

 

原題は「善玉、悪玉、卑劣漢」。クリント・イーストウッド主役、セルジオ・レオーネ監督の「荒野の用心棒」「夕陽のガンマン」に続く“名無しのガンマン”三部作の最高作品だ。

 

 舞台は南北戦争時代の米国西部。善玉のガンマン(クリント)は、賞金首の卑劣漢のトウーコ(イーライ・ウォーラック)を捕まえて突き出し、懸賞金を手に。ところがトゥーコが縛り首になる直前に首を絞める縄を撃って助ける。二人はコンビで賞金詐欺を繰り返してせしめた賞金は、公平に分け合う。

 

 裏切りと報復で互いに痛めつけた後で二人は再びチームを組み、盗まれた南軍の金貨を探す。そこに「悪玉」のリー・ヴァン・クリーフが参入して宝の追跡を複雑にしてゆく。

 

 最後は三人での決闘。エンニオ・モリコーネの素晴らしい音楽が盛り上がる。179分の長編だが少しも飽きさせない。

 

 いよいよ互いに痛めつけあっている関税戦争に、米中首脳会談による手打ちが近そうだ。対中貿易交渉に携わっている米商務省高官の「メモリアルデー(527日、戦没将兵追悼記念日)が目安」と述べている。

 

 交渉の最終段階に来て、なお争点になっているのは4点。

  • 米中双方が互いの輸入品に課している上乗せ関税の撤廃時期とその範囲
  • 中国政府の国有企業への補助金制度改革
  • 中国による知的財産侵害対策

そして特に米国が重視しているのがー。

  • 合意事項の履行検証制度の創設

しかし④のメカニズムには新たな問題が生まれた。ムニューシン長官が15日に「履行検証制度は双方向だ」述べたことだ。米国内部でも大騒ぎだが、中国でも同じ。共産党中央委員会メンバー22人の多くが「中国政府は歴史的なスピードで外商投資法を全人代で通過させたのに、米国に面子をつぶされた」と憤慨し、前記4項目も反故にすべきと主張。習近平・劉鶴チームがSOSを出して北京での会談に持ち込んだ、

 

 要するに双方が「勝利」をそれぞれの国内でPRできるための交渉なので、最後までモメる。しかし、そうそう長期間、モメ続けることは難しい。やはり5月下旬は一つのメドだろう。

 

 この傑作映画で、善玉と卑劣漢は対立したりまた協力したり。そこが面白いのだが、この米中の争いは同盟国にも波及するのが次のステップで起こることが重大だ。

 

 パルナソス・インベストメントのストラテジスト宮島忠直氏の情報だ。米国現政権に最も近いヘリテージ財団幹部からのメモには、次の内容が書かれている。

  • 制裁関税の一部撤廃が相互で合意された場合、次のステップとして同盟国のハイテク企業に対中経済関係を米国企業と同じく義務付ける。目的は知的財産権保護と防諜。
  • 同財団によると、その分野はバイオ、AI、ロボット、先端素材など広い範囲に及ぶ。
  • 大意は以上。

つまり、そのあたりで、本格的な「新冷戦」体制が開始されることになる。やはりハイテク企業の株価は上値が重くなるに違いない。おそらく秋口ぐらいにはこの体制による株価下落は不可避ではないか。現在の戻り相場は8月から9月が天井が付くというのが私の予想だ。

 

映画では、死にかけた南軍の兵士から水を求められ、卑劣漢は金貨を隠した墓地の名、善玉は墓碑の名前を聞き出す。大切な情報を半分づつ分割して持つことになる。

 

 これまでのハイテクのグローバル企業は「設計は米国、生産は中国など、市場は全世界」という、いいとこ取りのビジネスモデルは通用しなくなる。

 

 市場は中国を除いた半分の世界で販売されるのだから、これまでのような急成長は望めない。超高株価、超高PERは望めないだろう。

 ただし、逆の見方もできる。風が吹けばオケ屋の例えにもある通りで新冷戦が追い風になる企業も出るだろう。アナリストの腕の見せ所、ではないか。

 

 

2019年4月15日 (月)

映画「天国と地獄」と或る展開で明瞭にわかる相場の明暗(第959回)2019・4・14

映画「天国と地獄」と或る展開で明瞭にわかる相場の明暗(第959回)2019・4・14

 

黒澤明監督の「用心棒」「椿三十郎」に次ぐ現代もの犯罪サスペンスだ。原作のエド・マクベインの「キングの身代金」を読んでみたが、設定だけでほとんど創作だった。

 ストーリーは有名なのでごく簡単に。子供の誘拐事件と製靴会社上層部の権力争いがオーバーラップしたドラマ。主人公権藤(三船敏郎)は自分の理想とする靴を作るため、筆頭株主になるべく巨額の資金を用意したが、そこに彼の子供と間違えられた運転手の息子のため代わりに身代金を支払う。

解放された運転手の息子の証言などから次第に犯人像が浮かび上がる。逮捕に至るまでのスリルが凄い。最後は権藤と若いインターンの犯人(山崎努)とのやり取りで終わる。

ご存知の通り、ニューヨークのダウ平均は412日に26412ドルで引けた。昨年126日の2万6616ドル、921日の26743ドルの二つの高値に迫っている。(この9月の方は103日、26800ドル台をザラ場でつけているが)

さて、史上最高値更新まで行けば、万万才だが、仮にその手前で息切れして反落すると、きわめて具合の悪いことになる。

ヘッド・アンド・ショルダーとも三尊天井とも呼ばれる典型的な大天井形成になり、その後何か月かかけて大幅下落が見えてくる。チャート上は暴落予告、である。

 来週から米国企業の13月期の決算発表が開始されるが、201646月期以来の減益でS%P500種ではマイナス42%。これはすでに織り込み済み、かもしれないが、発表時には株安、かも。

 史上最高値達成か、それとも暴落予告か。「天国と地獄」だろう。

ただ、ファンダメンタルズは「天国」を示唆している。3月のISM製造業景況指数も非製造業の方も、ともに市場の予想、前月実績を上回ったし、3月雇用統計もいい数字。一方懸念されていた中国の製造業購買担当者景気指数(PMI)も8か月ぶりの高水準で、フシ目の50を上回ったのは4か月ぶり。中国経済の景況感は、底入れしたと考えられる。

 的中度の高い金融データソリューションズの箱田啓一さんがニューヨーク・ダウの長期予測を行っている。今後についての要点は次の通りだ。

 「20198月にいったん踊り場を迎えるが、20203月にかけて力強く上昇する」。

 そこから先は省略するが、どうも史上最高値更新が見込まれる展開だ。

 こうした展開を踏まえてか、この週末にはヘッジファンドは珍しく現物買いを入れ、円レートも円安になった。久しぶりに「円売り、日本株買い」のジム・オニールが6年前に主張し、ジョージ・ソロスが6か月で90億ドルをもうけた投資戦略のスタートかもしれない。

 

 映画では、権藤は社内での勢力争いに敗北し、財産は差し押さえられるが、人情に感心したスポンサーが資金を出して念願の靴会社を立ち上げる。敗者復活、だ。買い遅れた投資家が現在、買い出動し始めているのではないか。

 では、日本株の方はどうか。信用取引の状況からみると、需給は改善しつつある。まず信用売り残は昨年12月の6000億円台が1兆円を超えた。信用買い残の方は昨年10月の31000億円が三分の一に。これに外国人投資家が参加してくれば、

売買代金が増大。200日移動平均の21900円を抜くと、一時市場に充満していた弱気も影を潜めてくるだろう。私はいぜん強気だ。

 

 映画のセリフから。主任警部の戸倉(仲代達矢)が捜査会議で犯人を特定して言う。「この男を捕らえてはならん。(中略)この凶悪な犯人をその罪に相当する道は一つしかない。犯人を泳がせて(共犯二人を殺害した)犯行を再現させるんだ!」マーケットはこれと同じ。昨年前半の上げが再現されるのかもしれない。

 

2019年4月 8日 (月)

映画「ローマの休日」とブレグジット・ショック 2019・4・7(第957回)

映画「ローマの休日」とブレグジット・ショック 2019・4・7(第957回)

 あまりにも著名なロマンチックな映画。オードリー・ヘップバーンがこれ1本で大スターになり、アカデミー主演女優賞を獲得。世界中に髪型が流行し、日本では「ヘップ・サンダル」という言葉も。オードリーは監督のウィリアム・ワイラーが撮影審査で発見し、プロデューサーたちの希望していたエリザベス・ティラーを拒否。やはりワィラーは大監督で、オードリーの抜擢が、この映画を永遠に残る名作にした。

 

 一方のジョーの役のグレゴリー・ペックも、もともとケイリー・グラントを念頭に置いて書かれていたのが、ケイリーが断ったため転がり込んできた。また脚本を書いたダルトン・トランボが赤狩りのおかげで映画には名前は表記されず、映画の発表から50年後のDVD発売時のようやく表記された。

 

 主演の二人、脚本、それぞれ事情があったが、ワイラー監督の強い意志で見事なチームになり、あの名作が生まれた。

 

 ところが残念なことに、私たちがデモクラシーの元祖と考えていた英国が、EUからあの離脱合意案を3回否決。「決められない政治」に世界中がはっきり言ってあきれている。チームどころか、国家の体をなしていない、と言ったら言い過ぎだろうか。

 

 英国議会は、離脱賛成派、離脱反対派、ソフトランディング派が乱立し、大混乱。ただひとつ、「無秩序な離脱」に反対、という1点では一致している。この回避姿勢が好感され、たびたびのNY株高にもつながった。

 

しかし、依然として英国議会の方向はまとまっていない。北アイルランドとの国境問題は簡単にはカタが付かない。迷走はまだ続いて、意図しないままに「無秩序なEU離脱」が発生してしまう可能性は、誰も否定できないだろう。

 

 私の旧知の友人、大西良雄さんが最近のブログで「ブレグジット・ショック」の影響が巨大なことを書いている。

 

 元東洋経済の幹部の大西良雄さんは、昨年11月の英イングランド銀行の「無秩序なEU離脱が発生した場合の影響がリーマン・ショック時より大きい」と予想している、とした。

 

 イングランド銀行は20193月に「無秩序な離脱」をした場合、2019年のGDPを最大8%押し下げる(リーマン・ショック時の2008年は625%)。

 

 また失業率は4・1%(2018年)から、75%に上昇、対ドルポンドレートは25%下落、住宅価格は30%、商業用不動産は48%の大幅下落を予想した。

 

 これほどひどい打撃を受ける理由は、英国とEUの間の貿易に、WTOの税率が適用され、国境での通関手続きや各種の検査が必要になることだ。輸出入は無税から、より重いWTO関税率がかかり、輸送効率は低下。英国を含むサプライチェーンは再編成せざるを得ない。

 

 金融機関にも混乱が発生する。シティに欧州本部を置く金融機関はEUでの営業ができなくなり、フランクフルトなどに移転するか、EU委員会に営業認可を申請したくてはならない。NYに次ぐ世界第二の国際金融セクターであるロンドン・シティの衰退は、ポンドの下落はもちろん、国際的投資資金の流れを大きく変動させる危険性がある。

 

 当然「秩序なき離脱」にはブレーキがかかる。4月3日に英議会はこうした離脱を阻止する法案を可決した。

 

 一方、EU側のスタンスは求まっていない。43日にユンケル欧州委員会委員長は「英議会が412日までに離脱合意案を承認しなければ、離脱期日の短期延長は認められない」と述べた。また「英国が合意のないままEUを離脱する公算は、現在極めて大きくなっている」とした。今後の見通しとしては「離脱なき離脱」か「長期離脱延期」か、ということになった。ところがEU大統領の方は最大一年の延期案を加盟国に打診している。反対が多いようだが。

 

 私としては、ブレグジットのリスクが意外にも発生する可能性があることを注意しようと思って拙文を書いた。

 

ただし、先週書いたように私は日本株強気の見方は変えない。というのも機関投資家の銘柄入れ替えにもかかわらず、週間300円高したこと。また41日から10年物国債金利が連日マイナス幅を少なくしていることに注目している。すなわち、41日マイナス0080、2日同0,070、3日同0.0504日同0・040、5日同0・0035、各%と5日で0045%上昇。債券の比重を下げて売却している機関投資家がいることを示す。その分は株に回るでしょう。だから、私は、強気です。

 

 映画のセリフから。ラストの王女アンと記者団の記者会見でのジョーとのやり取り。「私は国家間の友好を信じています。人と人の関係を信じているのと同じように」。ジョー「私の通信社を代表いたしまして、王女殿下の信頼が裏切られることは決してしない、と申し上げます。」現実にはなかなかこういうふうに、いかないんだなあ。 

2019年4月 1日 (月)

映画「用心棒」とTOPIX600ポイント説(第956回)2019・3・31

映画「用心棒」とTOPIX600ポイント説(第956回)2019・3・31

 

 ご存知黒澤明の傑作だ。三船敏郎演じる桑畑三十郎が上州の街道宿で、やくざ親分二人が対立しているところにふらりと立ち寄る。そこに人の手首をくわえた犬が走ってくる。これだけでこの宿場の状況が明瞭だ。その前と後とでは三十郎の目と歩き方が、一変する。凄い導入部だ。

 

 居酒屋に入ってメシを食べている間に、主人の権爺が、親分の清兵衛と一の子分だった丑寅との対立が激しいこと、二人にはそれぞれ絹問屋と酒屋のスポンサーがいることを話す。この宿場にやくざと無宿者が幅を利かし、三十郎はこれを一掃しようとたくらむ。

 

 現在の株式市場をめぐる見方は、まあ私の見るところ弱気が9割、強気が1割といったところだろう。

 

 ごく一例。先日日経ヴェリタスのランキングで1位になった著名テクニカルアナリストは「秋に1ドル95100円、日経平均17000円割れ」。また週刊東洋経済では著名マーケットエコノミストが経緯物理学座(そんな学問がある。かな?)のモデル分析で、「6月から下落が始まり10月にTOPIXで600ポイント」だそうだ。

 

 私はこの高名な方々の超弱気を見て、二つのことを思い出した。

第一は日経平均7000円時代に、50000円説を強く主張していた某外資系のアナリスト。

 第二は対ドル円レートが75円当時、50円説を主張していた某女性アナリスト。

 ともにマスコミの注目を大いに浴び、現在でも活発な評論活動を続けている。日本のマスコミはプラン・ドウ・チェックの最後をお忘れらしい。

 

 実は私は、こうした極端の弱気が出ると株式やドルを買い出動した。成功したことは歴史が証明してくれる。

 

私の先生のファンド運用者のサー・ジョン・マークス・テンプルトンは「(上昇相場は)悲観のうちに生まれ、懐疑のうちに育つ」という名言を残した方だ、

 

この方は、いろんなことを私に教えてくださった。会社訪問の折、長期計画と収益予想を必ず聞いたのはごく一例。4年で市場は変わる。また下げのめどとしては株価資産倍率があるといわれる。ご存知の通り日経平均1万8000円台が一倍だ。

ちなみにこの方は、日本株を「発見」して20年間年率15%というすごいパフォーマンスを挙げた。(この記録はのちにジョージ・ソロス氏によって破られたが)

 

はっきり言って、TOPIXの600は、私は100%ありえないと思う。日銀のETFは、私の見るところ1400ポイントを下回ればコスト割れ必至。となれば防衛策をとることは目に見えている。」中央銀行に逆らっちゃいけません。もっともこの方は「6月にFRBが利上げする」と予想して、このTOPIX600を見込んでいる。しかし別のケースでも1300が1月にある、とも。まあ外れ屋に入るかも。

 

私の注目している買い材料を一つ。5月20日に発表される3月のGPP成長率速報も、9割以上の確率でマイナス成長。安倍首相はそこで「消費税を10%に増税します」といえるか、どうか。やめたら、買い、でしょう。

 

 

北方領土の返還も、また拉致問題も見通し難のうえ消費税も、となったら7月の参院選の敗北必至。増税延期を取りやめか、と聞かれれば私は消費税はやらない公算が70~80%と予想します。また参院選を敗けないため、公明党の反対を押し切って、W選挙を行う公算も、同様に大きいと考えます。

 

 国際情勢の転換もある。現在ブレグジットなど不透明だが、よくなる材料も。中国経済が例。3兆元の景気対策が効いてきて、4,5月からぼつぼつ指標面でいいものが出始める。

 

またトランプ政権が現在北京に派遣中のライトハイザー、ムニューシン両氏の対中交渉で、関税問題はカタが付くだろう。もちろん、米中覇権戦争はまだまだ延々と続くに違いないし、中国もまだ先のことだろうが、どこかでこの景気対策のツケが回ってくるには違いない

 

この5~6月のこれらの情勢変化。うまく行けばW選挙勝利で8月ごろまで相場は上に行く、と私は見ている。だからこそ買い出動したのである。この作戦、うまくゆくかどうか。成否は年末には、はっきりする。

 

 映画の終幕。権爺を助けるべく三十郎は丑寅一家への闘いに急ぐ。丑寅の弟卯之助(仲代達矢)のピストルに対し、用意していた出刃包丁を投げて右腕を突き刺し撃てなくする。よろめくところを斬る。無敵に見えたピストルも右腕を刺されれば終わり。何かを暗示していませんか。

 

そういえばサー・ジョンの名言をもう一つ。「今回はこれまでと違う、という言葉は、大損の源です。」

 

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