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2018年8月26日 (日)

映画「検察側の罪人」と魅力的なマザーズ市場の注目銘柄(921回)

映画「検察側の罪人」と魅力的なマザーズ市場の注目銘柄(921回)2018.8.26

 原作はかなり前に読んだが、映画はずいぶん内容が書き加えられて、原田真監督のいう「硬質な犯罪映画つまりフィルム・ノワール」となっている。主役のキムタクとニノが話題の作品だが、悪役の三人が非常な芸達者でこれが軸になっていて、そこらに見応えがある。

 検事の最上(木村拓哉)は後輩検事の沖野(二宮和也)に対しある殺人事件の容疑者松倉(酒向芳、これが巧い!)を自白に追い込むよう命令する。言われた通り取り調べを行うが、どうもおかしい。最上は闇社会のブローカー諏訪部(松重豊)とつながっているらしいし、新しく現われる容疑者弓岡(大倉孝二)の方は意図的に軽視するよう沖野に対し圧力を最上はかける。沖野は事務員の橘(吉高由里子)の助力を得て最上の行動を調べてゆく。話の展開は意外や意外に。

 私の知っているある投資サービス会社は中小型株特に新興市場を得意にしていたが、この数か月のジャズダック、マザーズ市場の大幅下落で顧客が離れ、ただいま苦戦中だ。中小型ファンドの解約売りとヘッジファンドの先物または貸株による売りで、年初来の日経平均はマイナス2%だが、例えばマザーズ指数は32%の大幅下落だ。まったく犯してもいない殺人の疑いで検事からしぼられるように、売りに売られている。

 ただ、私の相場カンからみて、8月16日のマザーズ指数932・97で、底を打ったと考える。ここはマザーズの有力銘柄で大きく勝利する大チャンスだ。

 ヘッジファンドの売りは8月15日に終わった。これは断言できる。主力株の貸株と先物売りでマザーズ指数を売り崩して一儲け。あとは9月末に買いもどしがあるだけだ。下げの幅も期間も私の経験からみて十分。株価水準指標をここに分析しても、もう下値はないとみる。あとは買戻しで上昇あるのみ。

 そうは言っても何か急下落が世界的に発生する懸念があるのでは、といわれるかもしれない。私も全くない、とは言わないが、万一つれ安しても、大したことはないということは確かだ。すでに需給要因から十分下がったのだから。

 では、何を狙うか?何しろ170銘柄しかない市場だから、時価総額が1000億円を超えている10銘柄を挙げておこう。ほとんどが安価圏内にある。

①メルカリ(4385)

②MTG(7806)

③ミクシィ(2121)

④サンバイオ(4502)

⑤PKSHAテクノロジー(3993)

⑥ジャパンインベストメントアドバイザー(7172)

⑦TKP(3479)

⑧CYBERDYNE(7779)

⑨そーせいグループ(4565)

⑩日本アセットマーケティング(8922)

以上だ。

これ等のうち材料面からみて、はてな、と思うのはミクシィぐらい。将来東証一部移行の楽しみのある銘柄が多い。短期でも長期でも投資に適していると思う。

年末にかけて上昇相場を期待できる理由の一つにアノマリーがある。8月の株価が安い時、年末が高値引けする年は10年のうち8回ある。また株価水準指標でも安い。日経平均EPSは野村総研では18年度1335円、19年度1420円と予想。年末レンジを24000円から27000円とした。いまの23000円のカベは近いうちに必ず破られる。これは私の確信だ。

 映画のセリフから。最上検事は新任検事研修会でいう。「弁護人はアナザー・ストーリーを作ってくる。それを排除するのは、真相を究明したい、その気持ちの強さだ。そのことを忘れ、自分の正義、自分のストーリーに固執する検事は、犯罪者に堕ちる」。私は自分のストーリーにまだ固執しているのか。そうではない。私が1012年以来、上昇相場と円安の流れを的中し続けてきたことを、読者の皆様は覚えておられよう。前記したマザーズの銘柄をどうぞご研究ください。

2018年8月20日 (月)

映画「ミッション・インポッシブル フォールアウト」と迫ってきた中国貿易敗戦(第921回)2018・8・19

映画「ミッション・インポッシブル フォールアウト」と迫ってきた中国貿易敗戦(第921回)2018・8・19

 トム・クルーズのM・Iシリーズ第6作で私は一番よくできていると思う。おすすめだ。世界中でこのシリーズは28億ドルの興行収入を上げたというが、さもありなん。副題の「フォールアウト」は「副次的な予期しない影響」という意味と「放射性降下物」とあるそうだが、これも巧い。

56歳のトム・クルーズの全力疾走は第1作(1996年)以来ずっとで、見せ場になっている。カーチェイス(バイクも)に加えて飛行機のボディーにしがみついたり、今回は何とヘリコプターに縄一つでぶら下がったり。そのヘリをジャックして敵のへりに体当たりしたり-。ともかく一作一作趣向を凝らして観客をドキドキさせる。私はトム・クルーズにはアカデミー賞をやるべきと思うが、まあムリだろうなあ。

 今月13日の日経平均は440円の大幅安。トルコ・ショックと呼ばれ、ヘッジファンドの日経平均先物売りが推定4500枚もあった。

ところが翌日は498円の急上昇。トルコの騒ぎが少なくとも目先は大騒ぎするほどでないと考えたか。それとも9月末決算が多いヘッジファンド業界が「45日ルール」で8月15日に売ったのを最後に買い姿勢に入ったのか。まあ後者だと私は考える。

少々あきれているのが、マザーズ、ジャズダックの人気株だ。業績がちょっとでも悪いニュースが流れたらもうメチャメチャで、私はいい買い場と思うが手が出ていない。14日の498円高でも新安値銘柄は291、新高値はわずか44銘柄だった。これじゃあ、ねえ。

私は、現在の投資家の心理を不安にさせているのが米中貿易摩擦の形をとった両国の覇権争いと考える。もちろんハイテクの覇権は長期化しようが、関税の引き上げ戦争は中国側の敗戦で終わるのが目に見えている。

中国の対米輸出は年5050億ドル。つまりトランプ政権は関税をその分上げること出来る。しかし中国の対米輸入は1300億ドル。もう500億ドル引き上げたから、残りは800億ドル。トランプ政権が2000億ドル分の関税を引き上げても、もう手持ちカードは、ない。

これに加えて習近平政権には大きな負担がある。江沢民、朱鎔基、胡錦涛などの長老たちが、個人崇拝を含めて北載河会議で対米交渉の失敗の責任を追求したことである。

 一時は習ご本人まで責任が及びそうだったが、最近の人民日報を見る限り何とか逃げ切ったらしい。代わりに①序列第5位の王コ寧が失脚②貿易担当の劉鶴副首相が外された。8月22日から次官級がワシントンに飛んで、王岐山副主席訪米または両首脳の直接会談の地ならしを始めた。ここで欧米諸国から警戒される一因となった「中国製造2025」の修正があるのだろう。また人民元のドルぺッグ制から完全フロートへの移行、それに輸出依存から内需振興なども検討されるかもしれない。

私が注目しているのは上海株式市場の株価がここ数年来の安値圏に突入していること。人民元レートの安値と考え合わせると、厳しい外貨管理にもかかわらず、中国国内の資金が逃げ出しているに違いない。

ただ警戒期間はここ3週間程度。9月中旬が転機、と考えているヘッジファンの運用担当者結構多い。

第一には9月12日に米国中間選挙の予備選挙が終わり、貿易問題よりキャピタルゲイン課税がトランプ大統領も選挙民にも関心が向かうこと。

第二にはヘッジファンドの一部が懸念している「ヒンデンブルグ・オーメン」の危険期間ひと月が完了すること。8月10日にこのテクニカルな急落予兆が出た。1か月間に5~10%下落が経験的に発生。77%の確率といわれているので、売りを前提とした作戦をとつているところも。ただ、2000年以降は50%と低いのだが。これも9月中旬には厄払いになる。

 第三は日本株が米中貿易戦争で、本来中国株が売られる身代わりとなっていたが、この騒ぎが一段落すれば貿易戦争受難銘柄が浮上する。こうしたリストはサービスするところがある。

 銘柄としては①安川電機(6506)②コマツ(6301)③日本軽金属(5703)④日立建機(6305)⑤スバル(7270)⑥三菱電機(6503)⑦アマダ(6113)といったあたり。

 映画のセリフから。第三作のM・I・Ⅲで結婚していたジュリア(ミシェル・モナハン)が危険があるので別居して隠れ住んでいるうちに別の男性と結婚、愕然としているイーサン(トム・クルーズ)に言う。「私はあなたを愛しているけど、今の旦那で十分幸せなのよ」もっとも画面ではイーサンに首ったけなレベッカ(イルサ・ファウスト)に立場を譲った形だ。やはり色男は強いんだなあ。要するにこのコラムで私がいいたいのは、何か市場の下落があればそれは別の市場で上昇につながっている、という市場のルールだ。見逃さないようにしたい。

なおヒンデンブルグ・オーメンについて説明を。

①NYSEで52週高値更新銘柄数と52週安値更新銘柄数がともにその日の値上がり・値下がり銘柄合計数の2・8%以上。

②NYSE総合指数が50日前を上回っている。

③短期の騰勢を示すマクラレンオシレーターという指数(複雑なので説明略)がマイナス。

④52週高値更新銘柄数が52週安値更新銘柄数の2倍を超えない。

2018年8月13日 (月)

映画「カメラを止めるな!」と海航集団ビル売却命令と関税戦争(第920回)

映画「カメラを止めるな!」と海航集団ビル売却命令と関税戦争(第920回)2018812


 この「カメラを止めるな!」の」の大成功は後世の語り草になるに違いない。何しろたった2館の上映に始まって、8館になり40館になリ、遂に2か月の間に100館以上。300万円の低コスト映画だが興行収入は、現在ではおそらく2億円を超えているだろう。

 

 始め37分、ワンカットの長回し、とカ、ゾンビ映画だけど後半にいちいち伏線が生きていて、誰でも声をあげて笑うとかー。私は映画作りの人たちの仕事愛、それに監督役の家族愛の作品と思ったし、傑作とも思う。今回はストーリーは書かない。映画のおおよそは読者の方々も耳にしておられるだろうから。2回見るのは当たり前、とか。わたくしももう一度見たい。

前半ではわからない伏線が後半にわかるように、このところの株安の理由が私にはほとんど全部、解けかけているようにおもう。

 

 今の株価の足を引っ張っている要因の最大のものが米中関税戦争。これは万人が認めるところだろう。これに9月末の決算を控えたヘッジファンドが「45日ルール」で8月早々に売ったのが、例えば810日の300円安につながった。加えてトルコ・ショック。また9日に始まった日米貿易交渉で、米国ライトハウザー通商代表が強硬姿勢と伝えられたのも下げに拍車をかけた。

 

 しかし、知的所有権やハイテクがらみの米中貿易戦争は長期化必至だが、非常に近いうちに、今回の関税引き上げ合戦は中国側の敗戦で終了すると判断している。もちろん、日本にとって大ごとになる自動車の関税問題も、ある作戦があって、これもOK。今の東京株式市場の逼塞感は恐らく今週後半から次第に晴れてくると確信している。以下、理由を述べる。

 

 意外に思われるかもしれないが、私は「トランプ政権が中国民間企業ナンバーワンの海港集団の所有するトランプタワー近くの21階建てビルを売却せよと命令した」というWSJ10日の報道に注目した。

 海航集団といえば中国最大の民間企業グループで、ごく最近、創業者の王健会長が事故死した。この企業は王岐山副主席の支配下にあり、習近平一族の「ホワイト・グローブ」と言われている。

 

 ホワイト・グローブとは、共産党首脳部のために資金洗浄や資金移転を行う政商のこと。また死亡した王健会長は生前、保有株をある慈善団体に贈与すると公言していたが、その慈善団体のトップは、習近平あるいは王岐山の隠し子だという噂が絶えない。

 

 今回の貿易戦争で習近平主席は、江沢民、胡錦涛、朱鎔基などの長老たちから攻撃されているのは周知の事実である。これに対し①劉鶴副首相の辞任②9月に王岐山副主席をワシントンに派遣して、米中和解(実質敗戦)を図る、これが習近平の落としどころらしい。(これは723日付918回のわたくしのブログで報じた。

 

 ところでこの海航集団保有ビルの売却命令の隠された意味だが、もうオレたちは相当このグループの内容の調査(もちろん隠し子の件も)を終了した%というトランプのオドシ。これがココロだろう。逆に言うと、王岐山さんどうぞいらっしゃい。ただしあなたの手の内はわかってますからね、ということだ。

 

一方、茂木さん中心の日本代表が行っているワシントンでの日米貿易交渉は、先方は7兆7000億円(2017年度)の貿易赤字解消のため、対米輸出の自動車と同部品と追加関税25%の追加関税をかける%、と脅かしている。

 

 しかし、EUは継続審議に持ち込んでいるし、大本命の中国が降参してきそうなので、重荷はだいぶ軽くなった。また①主要5品目(コメ、小麦、牛肉、豚肉、乳製品)はTPPで、すでに譲許したので、上限5000億円程度の輸入増加を認め②切り札の「米国インフラ整備支援基金」をチラつかせる。再協議は9付きに伸びたが、作戦成功だ。

 

 この政府系ファンドは6月7日の安倍・トランプのゴルフ場での密談で決まったもので、日本の公的資金(財投債)を利用する。これで切り抜けられるだろう。

(私は防衛費や教育関係の負担増もあるので、日銀の永久債保有がそろそろ声の上がる段階と思うが、これは私のひいき目かもしれない。)

 

これ迄東京株式市場の動向を左右してきたヘッジファンドは、8月上、中旬に貿易摩擦犠牲銘柄を中国株売りと「身代わり」として売ってきた。自動車と部品株も被害者だ。

 

しかし9月末の株価水準は「決算期末なので高いに越したことはない」(運用担当者)。また信用売りは目立つので貸株を利用していたヘッジファンドも結構多かった。これは9月期末までに買戻しが必要になる。サマーラリーが少々遅れ気味で起き、23000円のカベは楽に超えるだろう。私はいぜん強気だ。

 

この映画はあまりセリフがないので、ゾンビについての余分なことを。

ゾンビとはハイチのヴードゥ教の神(ンザンビ)からきており、ジョージ・A・ロメロ監督の「ゾンビ映画三部作」(第一作1986年)カラ米国でのブ^ムが始まった。日本でははじめは受け入れられなかったが、次第に漫画、ゲームの世界で遊びの対象になり、ついに、今回の映画のようにゾンビコメディーができるに至った。まだまだ、一般の投資家には株は怖いものという認識が強いが、これが実は頭脳の体操で、老化防止にキキメがあり、さらに長寿で必要な老後の資産が増える、とわかれば、株価はいまの2-3倍にはなるだろう。

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