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2018年4月23日 (月)

映画「レッド・スパロー」と北朝鮮非核化と米中貿易戦争と為替、株(第906回)

映画「レッド・スパロー」と北朝鮮非核化と米中貿易戦争と為替、株(第906回)

2018・4・22

 私のお好み女優のジェニファー・ローレンス主演で、今回はスパイものでR15+と来ればムリしても観る。「ハンガー・ゲーム」シリーズの監督ならB級映画でも面白いから。

 

 事故を装った同僚の襲撃による怪我で、バレリーナになる道を断たれたドミニカは、ロシア政府の諜報機関の高官の叔父に誘われて女スパイになるための養成所に入る。難病の母の療養費と政府支出の高級マンションが、まあエサで、これにつられて、「ハニートラップ」専門。この叔父さんがプーチン大統領そっくりで、これには笑った。

 

養成所を卒業したドミニカは、CIAの工作員に近づくよう指示される。しかし米国側は正体を見破り、ドミニカを二重スパイに仕立て上げる。その後の展開は、お定まりのCIA工作員と女スパイの恋になってー。ただし、このCIAの男がなんともブスで、どうしてこの男優が選ばれたかわからないが。

 

 冷戦時代の米ソのように、現在、情報戦が繰り広げられている。言うまでもなくトランプ=金正恩のトップ会談をめぐって、だ。

 

 韓国文大統領はこの米朝会談に先立って開かれる南北会談をTV中継して、自国の存在感のPRに必死。我が国の安倍首相は拉致問題をトランプ大統領に「完全解決」への高い理解をコミットさせた。

 

 決め打ちは20日の「北」の労働党中央委での金正恩委員長の「核実験場閉鎖宣言」だろう。「我々はいかなる核実験、中距離・大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射も必要なくなった」として豊渓里実験場を閉鎖すると述べた。

 

 「完全な非核化」を先日ポンペオ米CIA長官にすでに伝えていたが、具体的な行動を示したことになる。また横田めぐみさんの夫が母親を平壌に呼び寄せることも発表した。抑留米国人の解放までサービスした。

 

 着々と進むように見える北朝鮮の核問題だが、だれでも考えるのが「保有している核を廃棄するのか?」だ。またこれ迄の“実績”から「言ったことをキチンと実施したことがない」のはご存知の通り。まあ簡単に楽観視することは、とてもじゃないが、私はできない。

 

 一方、米中貿易戦争だが、次の、シナリオだと、①成長率押し下げ②GDPに対する貿易依存度の高い国の為替レート安、が想定される。

 

 BNPパリバ証券の中空麻奈さんは①各国が相互に関税を10%引き上げた場合、世界のGDPは2・5%押し下げる。これで各国中央銀行は利上げをためらう。

 

 貿易依存度はOPEC諸国4・4%、中国4・3%、除中国アジア3・9%。一方米国1・3%、日本1・7%。米ドルは影響が少ないためさほど下がらず、韓国ウォンや台湾ドルは「要注意」と。なるほど。

 

 私はトランプ大統領が3月22日の対中国制裁を発表した時の、ステートメントに注目している。特に②だ。

 中国はアルミと鉄鋼の途方もないダンピングを行うと同時にアメリカのパテントなどの知的所有物を年間500億ドル以上もだまし取っている。

 問題は不公正な貿易によって得られた資金で、世界を支配しようとしていることだ。しかも全体主義的な政治体制で習近平が中国の憲法を変え独裁者として君臨する体制である。

 

これまででも米国の一部では「中国は経済援助を世界各国に行う一方、言論統制を基本とする政治体制を拡大している。例えばポルトガル、ギリシャなど失業率の高い国々で共産主義教育が強化されている。」(米国の複数のシンクタンク)

 

 この「貿易戦争の仕掛けだけではない、真意は全体主義との戦い」というトランプ発言は、米国民から歓迎された。トランプ嫌いの米国民主党や共和党保守派も大賛成で、ラスムッセン世論調査ではトランプ支持率は51%に上昇している。中間選挙対策として、大成功といえるだろう。

 

 加えて、初戦はトランプ大統領の勝ち、と私は見る。

 4月10日、中国の海南島で開かれたボアオ・フォーラムで、習近平主席は3年以内に国内の金融機関を海外資本に完全に公開すること、知的所有権を擁護すること、自由貿易を促進することを約束した。また4月末には米国から長官級の代表団が北京を訪問するので、まあその辺ででトランプさん判定勝ち、と相成るのじゃないかなあ。

 

 株価はNYダウを中心に考えれば、貿易摩擦が懸念されれば下落、不安が後退すれば上昇となっている。日経平均の方はNY離れの傾向は見えるものの、心理的にはやはり影響はある。この重荷がなくなるんだから、4,5月はやはり株は上がると私は見ている。1月の高値2万4124円に挑戦するという見方も、可能性は十分すぎるくらいだろう。私は強気だ。

 

 映画の中で女性スパイのドミニカとCIAが一夜を共にした後、レコードを聞く。グリーグのピアノ協奏曲だ。最後にドミニカはロシアの諜報の高官になり、CIAの方は、ブタペストに生き別れ、それでも未練のある男はモスクワに電話する。話はできないのでグリーグを聞かせドミニカはホロリとする。そこで、エンドマーク。いい幕切れだ。しかし現実の方は、変わらないのだが。

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