映画「利休にたずねよ」とイノセ、日銀、米国年金(第705回)
映画「利休にたずねよ」とイノセ、日銀、米国年金(第705回)
「利休にたずねよ」は去る9月のモントリオール世界映画祭で最優秀芸術貢献債を獲得した田中光敏監督作品。主役の市川海老蔵と父の団十郎との最初で最後の共演が話題となった。うつくしい画面だし、俳優みんな大熱演だがヤマ場が少なく少々退屈。
11月下旬から東京株式市場は少々荒れた。1日何百円もの下げが続くと「どうしたの?」とのご質問が入る。ヘッジファンドと米国の年金とが絡んだ市場操作です、とお答えしている。まるで利休ひとりに賜死させるため三千もの兵を動員した秀吉のように、オーバーリアクション過ぎる。
まず日経平均225種がきわめて操作しやすい市場指数であり、ソフトバンクとファーストリテイリング、それにファナツクを大量に売買すると簡単に操作できる。このことはこのブログをお読みになる向きは先刻ご承知だろう。
もうひとつ。東京株式市場の先物取引は流動性が高いので、主に欧州系銀行が、債券の自己売買のヘッジとして利用される。まあ市場の6~7割を外国人が握っているんだから仕方ない、と言えば仕方ない。
さてこの現実を前提としてー。
例年11月は米国の公的、私的年金が投資委員会を開く。翌年のニューマネーをどう運用するかを決定する。私が山一にいたころは日本株の興隆期で、4社で取り合いのプレゼンをしたものだ。
また金を含めた商品への投資をカルパースを含めた米国大手年金が増加させた時代。11月頃からその匂いを嗅ぎつけてヘッジファンドが先回り買い。1~3月には年金のニューマネーが金市場で現実に買い始めるので、金価格は年末から春に必ず上昇した。いまはこの逆だが。
10月末にヘッジファンドと欧州銀行は米FRBイエレン新議長の政策変更の思惑でいったん下に振ってから、11月下旬に再び買いだした。時々、追随買いを振り落しては、また買う。
考えてみれば、世界中に投資するグローバル・ファンドは60兆ドルもある。2012年末の日本株の時価総額の世界に対する比重は6%台だったが、2013年末は8%と見ていい。
たかが2%、ではない。1兆2000億ドル、12兆円ですゾ。相当部分が1~3月に入ってくると考えるべき。
年30%以上、日経平均が上昇したのは戦後11回、そのうち8回は上昇している。
先日、日銀岩田副総裁のお話を伺う機会があった。前回お会いした3月8日は衆議院で民主党にいじめられて「金融緩和の効果がでなければ辞表を出します」とタンカを切った直後だったのでお疲れの表情だった。しかし今回は異次元金融緩和の成果が見え始めているのでとてもお元気。うれしく感じた。
国内銀行の保有している国債残高が減少、銀行貸し出しが増え始めた、とか。円安などで企業の利益率が向上しつつある、とか。今後とも円安が続くことを確信できる内容だった。
ついでに今TVで大騒ぎの政治から見て二つ。猪瀬知事と特定秘密保護法。
いま永田町で大はやりのジョーク。
妻が聞く。「どうもイノセ知事の発言を聞いていると、なにか、ウラがあるような気がするわ」
夫「当たり前だろ。オ・モ・テ・ナ・シ(表なし)」
まあ徳洲会の大ボスの眼で云う発言はすべてパソコンに入っており、検察は握っている。だから利権癒着はワカってしまっている。ご自身は続投宣言しているが、さて、どうなるか。某著名政治家はもうウオームアップしはじめている。
もう一つの秘密保護法。報道の自由が認められない、とか、知る権利が踏みにじられる、とアジテーターたちは言う。しかし外国からは「日本に何か重要なことを話すと2,3日で新聞に出てしまう」というのが定評だったのをご存じか。またこのアジテーターは、全く法案を読んでいないことも。
今年1月のアルジェリア人質事件で日本人駐在員が巻き込まれ、死者が出た。現地の情報に詳しい英仏などから情報が取れなかったことが最大の理由だ。
いま海外在留邦人120万人、海外旅行者1700万人もいる。海外各地の危険な情報を掴み迅速な退避、脱出をさせる必要がある。また中国、韓国などの歴史的事実を捻じ曲げた情報に対抗する情報発信も必要だ。国のことを考えたら、当たり前の法案と思う。
映画のセリフから。信長が利休に言う。「その(お前の)見出した価値は誰が決める?オレか、それとも?」利休は動じない。「美は私が決めること。私が選んだ品に伝説が生まれます」。私は今後何年も日本経済と株式市場の回復を確信している。
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