映画「人生の特等席」と安倍脱デフレ政策(第654回)
映画「人生の特等席」と安倍脱デフレ政策(第654回)
ハリウッド映画の野球は大体ハズレがない。今回もクリント・イーストウッドが主演し大リーグ一名スカウトと言われた老人を演じたが、娘役のエクミー・アダムス(私のお気に入り)とのイキも合って心温まる佳作となった。
主人公ガスは寄る年波に勝てず、視力の低下で成果が悪化。データ野球の全盛時代で後進にバカにされている。くび寸前の父を見かねた娘は拒否す親父に逆らい、スカウトのための出張に、無理やりついてゆく。
ドラフト1位候補の高校生の打球の音を聞いて、直球に強いがカーブは打てないことを見抜く。いや聴き抜く。原題の「トラブル・ウイズ・ザ・カーブ」が意味を持つ。イーストウッドが俳優引退を撤回したほど脚本が良くできている。ブラッドピットの「マネーボール」とは正反対だが。
選挙戦たけなわ。大新聞では意図して自民党安倍総裁の金融政策を捻じ曲げて、選挙民に不安をアオろうとしているように見受けられる。
いい例が安倍氏の「日銀国債引き受け」発言。実は「買いオペ」という言葉を省いた全くの誤報だった。買いオペなら「公開市場操作」のことで、日銀が市場から債券などを買うことで恒常的に行われている。
ところが「日銀の国債引き受け」となると大ごとだ。戦前、戦中の軍事費調達のため行われ[禁じ手]とされている。安倍氏は「言っていないことを言っているという議論だ」と反論したが、反論が「発言修正」と受け取られる始末だ。
そうなると新聞をネタに番組を作るTVが誤った報道を行う。11月25日朝のフジテレビは「建設国債を日銀に全部買ってもらう」というボードが登場した。
安倍氏の発言のうち「欧米先進国並みの物価目標2%を政府、日銀による政策協定で決める」という部分を「日銀の独立性侵害」という自称識者の発言も新聞にあった。
とんでもない誤解だ。欧米で採用している仕組みは①インフレ目標を政府が決める②又は政府と中央銀行が協議して決める。③その目標達成のための手段は中央銀行が政府から独立して決める。独立侵害されない。
もうひとつ。「インフレ目標を決めるとハイパーインフレになる」と騒ぎ立てる向きがある。これもとんでもない。自民党の政権公約では「上限2%」である。現実の物価上昇率が1年以上2%を超えるようならkン有引き締め策が取られる。換言すると、安倍氏の言う「国債の無制限買入れ」とは物価が現在のマイナスからプラス2%になるまでの話である。
安倍氏は金融政策以外にも公共投資の増大を訴えているが、これも効果的だ。日本の橋はG分の一が50年以上を過ぎて劣化し、自然災害に備えるため必要な投資がある。古い体質の自民党時代の公共投資とは緊急度が違う。
映画のセリフから。自動車事故を起こした後の警官とガスとの対話。「生きていてよかったです」「君はいくつだ?」「28歳です」「28で、なんで生きていてよかったか、わかるんだ?」私は今回の安倍発言は正しいと思える。批判する方が誤解か、意図した捻じ曲げと考える。市場の反応の方が正しい。
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