映画「のぼうの城」と財政の崖と円安株高(第652回)
映画「のぼうの城」と財政の崖と円安株高(652回)
興業行収入ナンバーワンを3週続けているヒット作。歴史スペクタクルの佳作だ。
400年前。秀吉が関東の北条氏を攻めるにあたって、現在埼玉県の行田市にある忍(おし)城を攻める。担当武将は石田三成で、秀吉は武功を立てさせたく2万の大軍をつけた。
その忍城では、でくのぼうの意味で「のぼう様」と呼ばれ、領民から親しまれている成田長親が城代。たった500騎の兵しかないが、降伏を迫られ、三成側のなめきった態度に戦争を決意する。誰の目にも絶対不利のはずの戦いが始まる。戦闘、そして三成の水攻め。
主役の野村萬斎がいい。この人がいなければ成立しなかった映画だろう。とぼけた間抜け、しかし将兵からの信頼は厚く総大将の役を立派にこなす。光成が人工堤をつくって城は水没寸前になるが「その堤を造っておるのはだれか。領内の農民なら案ずることはないではないか」と、泰然としている。
三成の水攻めはかつて秀吉の高松城攻めの真似。「一つ間違うと諸将が手柄を立てる機会を奪い、将たちの心が離れてゆく」と助言されるが強行してしまう。
オバマ再選で私が予告した通り、NY株式市場は大きく下落。理由はオバマの株式投資への冷遇税制だ。無理な作戦を強行しつつあるのはオバマも石田三成も同じ。
米国の株式配当とキャピタルゲイン課税は現在15%。しかし最近のAFP通信によると配当課税は何と43%に、キャピタルゲインは20%(恐らくほかの所得並みの扱いになるとみるので、これも実に38%)。だから値上げ利幅の大きかった銘柄への売りが多くなるのは当たり前だ。
オバマとロムニー両候補への人種別の投票率を見ると、株いじめをやりたくなる気持ちは理解できる(各%、CNN調べ)。
白人(男) オバマ35対ロムニー62
白人(女) 42対56
黒人(男) 87対11
黒人(女) 96対3
ラテン系(男) 65対33
ラテン系(女) 76対23
だから貧困層や移民へ手厚く、富裕層はいじめる。
実はこの流れが、米国系ヘッジファンドを始め機関投資家の新しい「円売り、日本株買い、日本国債売り」につながっている。
米国を除くと、中国はダメ、EUはなおダメ。消去法では日本しかない。だからーというわけ。
前回のこのブログでも、現役のファンドマネジャーの「2,3年先に100円」という目標をお伝えした。11月20日にはゴールドマン・サックス・アセットマネジメントのジム・オニール会長が「今後大きく円安に向かう」と述べた。同氏は以前から「円は25%割高」としており、当時のレート76~7円から見るとこれもほぼ対ドル100円。
理由は①日本の経常収支赤字②安倍発言によるインフレターゲット引き上げ。しかし本当の理由は米国株式市場へのオバマ増税だろう。
一般には「財政の崖」による米国経済の減速がいわれている。そうではない。私は40年以上株式市場と付き合っているので、投資家の税金へのアレルギーは良く知っている。新聞記者やアナリストは貧乏人(失礼)が多いので、そこいらがワカっていない。
結論。株価は1万円を突破、1万1000円ぐらいにあと1年以内に行くだろう。
映画では成田長親は「決めた!水攻めを破る。わしは悪人になる」。そして水に小舟を浮かべて踊り狂い、三成に自分を鉄砲で狙撃させる。その結果は―。まあ映画をご覧ください。
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