映画「アジョン」とアレレと思う意外な見方(第584回)
2010年に公開され観客動員数630万人という大ヒットを飛ばした韓流アクション。私の家族がファンのウオンビンが主演し、韓国アカデミー賞主演男優賞を獲得した。
リュック・ベッソンの名作「レオン」が下敷きになっている。世間を避けるように古いビルで質屋をしている中年男と、隣家の母子家庭の幼い少女の物語だ。
少女の母親が組織の麻薬を横取りしたため母子は拉致される。男は自分になついてくれている娘を救うため、一人で組織に乗り込んでゆく。「アジョン」とは「おじさん」の意味、孤独な人間同士の愛がテーマだ。
このところ、ユーロ危機、米国の『日本化』懸念、中国の不動産バブル破裂、それに円高などなど。要するにオッカない話ばかりだ。
何しろ目端の利くこと、世界でも屈指のジム・ロジャーズ氏でも「今は農作物ぐらいが投資としては妥当」というくらいだ。マーケットにいい話は転がっているご時世じゃない。
ちょうど映画で主人公が組織と警察の双方から追われて、行き場がなくなったのに似ている。
しかし、捨てる神あれば拾う神あり、とか。たしかに出口なしと見える現状だが、いくつか、ここいらは目を開いてよく見ておきたいことが出てきている。
まず第一は問題となっているギリシャ国債の価格。価格は額面の三分の一で、言われている債務の二分の一カット(いわゆるヘアカット)より行き過ぎだ。逆にいうとギリシャ国債にめどがつくと下げすぎの反動が起きること必至。
第二と第三。日本国内での経済指標だが、まず電子部品・デバイスのハイテク循環の悪化局面を抜け出すメドがつきそう。
在庫と出荷のバランスだが、2010年7月に在庫調整局面に入って現在はまだ調整進行中。しかし、去る5月に在庫と出荷のギャップがピークアウトした。経験則では底入れまで6か月なので、この11月がサイクルの底。
逆にいうと12月か来年1月から鉱工業生産を引っ張るハイテク需要は上向きになる。
もうひとつ。2012年7月開催されるロンドン五輪もハイテク循環の上昇要因になることも付け加えておこう。
製造業がらみはまだ大震災前の水準を回復していないが、自動車の生産計画を見ても11月か12月には震災前レベルになる。
ところで私がアレレと思うのは、内需だけに依存している第三次産業流動指数は震災前のレベルに回復した。
飲食、宿泊、旅客運送、対個人サービスなどが特にいい。自粛していた反動増か。
第四.私は会社四季報が出ると徹夜して全部読んで好業績の銘柄を探すが、今回目立ったのは老齢化に絡んだ介護、ケアなどの事業の関連だ。着実に利益が伸びている、また株価収益率も5~6倍で割安。もう少し研究したい。
映画のセリフから。少女が窃盗で捕まった時、通りかかった男を父親だと名指しする。
しかし男は警官に調べられたくないので無視して通り過ぎてしまう。その後男は少女に謝る。少女は言う。「もしおじさんが悪い人でも嫌いにならない。おじさんまで嫌いになったら、私の好きな人がいなくなっちゃう。」だから命がけで少女を救おうとする。
世の中全部が全部マックraではない。